先日の世界水泳での200m平泳ぎで北島選手は2位に終わった。最後の50mで追い抜かれたことについて解説者は「スタミナ切れ」と言っていたが何を見ているのかと言いたい。
北島選手が失速した原因はラスト25mでピッチを上げたことにある。北島選手の持ち味は大きくゆったりとしたストロークだ。素早く掻き素早く蹴ってあとは最小限の抵抗にして滑るように進むのが彼の泳法だ。
平泳ぎは推進力も抵抗も大きい泳法だ。推進力を強めようとしてストローク数を増やせば体が立ち上がってしまうので抵抗が増えて却って遅くなる。
走る場合、ピッチを上げれば速度は増す。それは距離=歩幅×歩数だからだ。しかもスピードが上がれば歩幅も広がる。
平泳ぎではこの数式は通用しない。確かに距離=1掻き当たりの距離×ストローク数という式は成立する。しかし1掻き当たりの距離はピッチを上げれば上げるほど短くなる。
クロールや背泳のような抵抗の少ない泳法ではさほど顕著ではないが、平泳ぎの場合は掻くために体を起こすことが抵抗増に直結するのでピッチを上げても速度が上がるとは限らない。
陸上生活に慣れて抵抗の少ない空気の中で生きている人間は水の抵抗を軽視し勝ちだ。北島選手のような超一流のアスリートでさえ焦ったらピッチを上げてしまうほどだ。頑張ってピッチを上げれば却って遅くなるということが平泳ぎの皮肉な現実だ。
北島選手が失速した原因はラスト25mでピッチを上げたことにある。北島選手の持ち味は大きくゆったりとしたストロークだ。素早く掻き素早く蹴ってあとは最小限の抵抗にして滑るように進むのが彼の泳法だ。
平泳ぎは推進力も抵抗も大きい泳法だ。推進力を強めようとしてストローク数を増やせば体が立ち上がってしまうので抵抗が増えて却って遅くなる。
走る場合、ピッチを上げれば速度は増す。それは距離=歩幅×歩数だからだ。しかもスピードが上がれば歩幅も広がる。
平泳ぎではこの数式は通用しない。確かに距離=1掻き当たりの距離×ストローク数という式は成立する。しかし1掻き当たりの距離はピッチを上げれば上げるほど短くなる。
クロールや背泳のような抵抗の少ない泳法ではさほど顕著ではないが、平泳ぎの場合は掻くために体を起こすことが抵抗増に直結するのでピッチを上げても速度が上がるとは限らない。
陸上生活に慣れて抵抗の少ない空気の中で生きている人間は水の抵抗を軽視し勝ちだ。北島選手のような超一流のアスリートでさえ焦ったらピッチを上げてしまうほどだ。頑張ってピッチを上げれば却って遅くなるということが平泳ぎの皮肉な現実だ。