俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ギリシア

2011-10-25 15:22:41 | Weblog
 ギリシアはユーロ圏から追放されるべきだろう。ギリシアはユーロ圏に留まる資格は無い。財政状態を偽ってユーロ圏に入った国だ。まるで粉飾決算をして上場した企業のようなものだ。
 スロバキアやドイツが怒るのは当然だ。イソップ寓話の「アリとキリギリス」のキリギリスそのもののような国だ。勤労者の1/4が公務員だそうだ。年金は50歳から支給されると言う。資源に恵まれたブルネイ以外の国でこんな制度は維持不可能だろう。
 20歳から50歳で50歳から80歳までの年金財政を支えるためには年金保険料を所得の30%以上に設定しなければなるまい。ところが年金保険料どころか所得税も付加価値税(日本で言えば消費税)もまともに徴収されていない。脱税が横行している。放漫経営が国家レベルで行われている最低レベルの国だ。
 こんな国がギリシアと名乗ることも許し難い。ヨーロッパ文明の礎となった古代ギリシアと今のギリシアは場所こそ同じだが全く別の民族の国だ。長くトルコ領であったギリシアの先住民は殆んど残っていない。北海道がアイヌ国と名乗るような僭称だ。

平野

2011-10-25 15:11:34 | Weblog
 平野に人は集まる。殆んどの都市は平野にある。関東平野や大阪平野があるから首都圏も関西圏も栄えた。
 初めて関東平野を見た時は少なからず感激した。地平線の見える土地を見たのはその時が初めてだった。
 飛行機からメコン平原を見た時には驚いた。カンボジアからタイに掛けて広大な平野が広がっていたからだ。
 戦前に満州を訪れた人は東北平原にすっかり魅了されたそうだ。日本の本州全土に匹敵するような広大な平野を見れば農民でなくても魅了される。
 人は平野に引かれるが、その平野が実は危険であることが続け様に実証された。
 東日本大震災の時、リアス式海岸では高台に逃れられたが仙台平野では津波から逃れる場所が無かった。水は遥か奥地まで押し寄せたそうだ。
 タイの大洪水では都市部が際限無く水没した。大きな平野であることが災害を拡大した。
 平野より盆地のほうが安全なのかも知れない。日本では長い間、飛鳥や奈良や京都のような盆地に都を作った。これは先人の知恵なのだろうか。

風邪薬

2011-10-25 14:59:08 | Weblog
 風邪薬は風邪を治療する薬ではない。風邪の症状を一時的に緩和するだけだ。問題を解決するのではなく、問題を先送りするだけだ。
 風邪薬を飲めば症状は緩和される。多くの人はこれを薬効と勘違いするが実は一時凌ぎに過ぎない。発熱や鼻炎などを抑えているだけなので病は更に悪化する。症状だけを緩和して病状を悪化させている。これは青白い顔色を化粧で誤魔化すよりずっと悪い。
 風邪薬は最も典型的な対症療法だ。治療ではなく単に「風邪の諸症状の緩和」だけを狙ったその場凌ぎの薬物だ。諸症状を緩和することによって何が起こるか、風邪そのものの悪化だ。熱を下げることによって免疫力は低下し病原菌の働きは活性化される。その結果として風邪は悪化・長期化する。
 風邪薬は薬ではない、ただの毒物だ。人を一時的に幸福にさせる麻薬にも等しい有害物だ。風邪薬を飲むよりは麻薬を使ったほうがマシだろう。麻薬なら不快感を解消するだけで体温を下げないから風邪という病に対しては毒にも薬にもならないだろう。しかし風邪薬は体温を下げることによって風邪を悪化させてしまう。