乾いた雑巾を絞ろうとすることは愚策だ。濡れた雑巾は幾らでもあるからだ。私はサラリーマン時代に20ほどの部署に配属されたがどこでも経費削減に取り組んだ。どの部署にも無駄は幾らでもあった。
私の削減策は独特のものだ。基本的には「減らす・やめる」という常套手段は使わない。仕事の仕組みそのものを変えるか誰もが当たり前と思っていることを見直すことが私のやり方だ。最も効果があったのは宣伝部時代の郵送方法の変更と印刷用紙の見直しだったが、一番私らしいのは企画部時代の洋式トイレの蓋の撤去だ。
様式トイレの蓋を無くせば3つのメリットがあると私は主張した。①部品が減れば設置費も維持費も減る。②清掃時間が短縮できる。③蓋を開けずにすぐに使えるので利便性が増す。
私は大真面目に主張したのだが、ジョークと誤解されて笑われた。なぜなら様式トイレに蓋をがあるのは当たり前で、当時蓋の無いトイレを誰も見たことが無かったからだ。
その後、実際に蓋の無いトイレが現れるようになってからようやく理解されるようになり、蓋の無いトイレが設置されるようになった。このように人は現在ある物を正しい物と信じ込む悪い癖を持っている。疑わずにずっとやり続けていることこそ無駄の温床だ。慣習や信念にメスを入れれば幾らでも無駄を減らすことはできる。
私の削減策は独特のものだ。基本的には「減らす・やめる」という常套手段は使わない。仕事の仕組みそのものを変えるか誰もが当たり前と思っていることを見直すことが私のやり方だ。最も効果があったのは宣伝部時代の郵送方法の変更と印刷用紙の見直しだったが、一番私らしいのは企画部時代の洋式トイレの蓋の撤去だ。
様式トイレの蓋を無くせば3つのメリットがあると私は主張した。①部品が減れば設置費も維持費も減る。②清掃時間が短縮できる。③蓋を開けずにすぐに使えるので利便性が増す。
私は大真面目に主張したのだが、ジョークと誤解されて笑われた。なぜなら様式トイレに蓋をがあるのは当たり前で、当時蓋の無いトイレを誰も見たことが無かったからだ。
その後、実際に蓋の無いトイレが現れるようになってからようやく理解されるようになり、蓋の無いトイレが設置されるようになった。このように人は現在ある物を正しい物と信じ込む悪い癖を持っている。疑わずにずっとやり続けていることこそ無駄の温床だ。慣習や信念にメスを入れれば幾らでも無駄を減らすことはできる。