俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

2012-01-24 15:09:44 | Weblog
 東北地方の太平洋岸は放射能で汚染され続けている。福島第一原発から直接放出される汚染水だけではなく、周囲の汚染された土地からも雨水や陸風によって放射性物質が運ばれ続けている。
 太平洋へと流れ込んだ汚染水はどう動くだろうか。北半球ではコリオリの力によって渦は右回りする。右回りする渦が左側の土地によって堰き止められると下に向かう。つまり東北地方の汚染水は親潮にも乗ってどんどん南下するということだ。福島から茨城・千葉へと汚染域は拡大するということになる。
 地上の汚染は風に乗って北西へと広がった。そのために福島第一原発からの同心円上ではなく北西側にホットスポットが現れた。SPEEDIなどの情報公開が遅れたために、汚染された砕石がマンションなどの建築資材として使われたが、海の汚染についても情報公開が必要だ。
 政府の対応はいつも後手に回っている。被害が発生してから初めて騒ぐ。稲わらの汚染でも砕石でも事故になってから「業者に責任は無い。東電の責任だ。」と繰り返すが、情報を公開しない政府の責任だろう。一部の週刊誌のように危機を煽るべきではないが、適切な危険情報は必要だ。海の汚染については被害が拡大するまでに情報公開をすべきだ。
 追伸:渦は左回りの間違いでした。お詫びして訂正します。恥曝しですが間違った文章はそのまま残します。

2012-01-24 14:54:04 | Weblog
 初場所で優勝した把瑠都関は初めてちゃんこ鍋を見た時に「なぜこんなに野菜ばかり食べるのか」と驚いたそうだ。
 多分、魚と鶏肉以外は野菜ばかりなのでダイエット食と思ったのだろう。体力を付けるためには肉を食べるべきだと考える西洋人にとってちゃんこ鍋はヴェジタリアンの食物と思えても不思議ではない。こんな低脂肪で淡白な食事ではなく蛋白質がたっぷり含まれた肉料理を食べるべきだと考えただろう。
 最近でこそちゃんこ鍋に牛も豚も使うが、正統派のちゃんこ鍋の動物性蛋白質は鶏と魚と貝だ。四つん這いの牛や豚は縁起が悪いというこじつけの説明もたまに耳にするがそんな理由ではない。日本人は明治維新まで獣肉食をしなかったからだ。
 少なからぬ人が栄養価とはカロリー量だと誤解している。農林水産省が発表した食糧自給率40%は正確にはカロリー自給率だ。低カロリーの野菜の自給率は80%を超える。エネルギーを蓄えれば元気になれると考える人は高カロリー食を好み、減量したい人はカロリー量を減らそうとする。しかしカロリーが総てではない。人間は様々な栄養素を摂取しなければ健康ではいられない。仮にカロリー量=エネルギー量であってもそれだけでは不充分だ。ビタミンなどの様々な栄養素を持つ野菜は低カロリーだが健康食だ。短期的なパワーアップではなく長期的な健康を考えるなら野菜を沢山食べたほうが良い。

2012-01-24 14:43:16 | Weblog
 生きるためには嘘(共同幻想)が必要だ。極論すれば生きるとは嘘を食べ続けることだ。しかしどうせ嘘を餌にするのなら有益な嘘を選びたいものだ。
 宗教は様々なタブーを設ける。ヒンズー教徒は牛を食べない。ムスリムは豚を食べない。キリスト教徒は鯨を食べることを許さない。仏教は肉食そのものを否定する。なぜこんなに好き勝手なことを主張するのだろうか。こんなにバラバラなのは、実は根拠の無い迷信に過ぎないからだ。だから牛や豚や鯨を食べても構わない。
 嘘は嘘を要請する。嘘を本当らしくするために嘘を重ねる。一旦嘘だと認めてリセットすべきだろう。
 人は何の意味も無く生まれる。人間よりも和牛や豚のほうが意味を持って生まれる。「食用」という意味があるからだ。しかし食用という意味を持つよりは無意味のほうが好ましかろう。元々意味の無い誕生に意味を持たせるために嘘が並べられる。嘘で固まった意味を求めるよりも無意味であるということをそのまま肯定するべきだ。