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旧東海道ランニング「東海道走膝痛シ」・・・鳴海~宮・その2(旅蝶)

2014年09月29日 | 東海道走膝痛シ(旧東海道ランニング)
笠寺一里塚
惚れ惚れするような見事な榎の一里塚だ。
塚をグッと握るような榎の根っこが素晴らしい!

(つづきの始まり)


唐子車山車庫(残念ながら中は見えない)

有松には、『布袋車(ほていしゃ)』『唐子車(からこしゃ)』『神功皇后車(じんぐうこうごうしゃ)』の3輌の山車がある。

これらは毎年10月第1日曜日に開催される「有松祭り(天満社祭礼)」に曳きだされる山車だ。



とにかく、かなり古い町並みが続くのである。

 


アスファルトの路面や車、道理標識などがなければ、昔の旧東海道のままで弥次喜多がいてもおかしくないのである。
こんな立派な有松は有松絞で栄えた。
そして昔から有松絞は高価で貴重なものだった。

膝栗毛の弥次さんも、せめて浴衣を買いたかったが、結局二尺五寸の手拭しか買えなかったぐらいである。

ほしいもの 有まつ染めよ 人の身の 
   あぶらしぼりし 金にかえても     弥次さん

(人の身の汗と油を絞って稼いだ金に替えても、欲しいものは有松の絞り染だ。)


すでに廃業してしまった茶屋。
看板をみて、何をだしていたんだろうか、と想像してみる。
熱い静岡茶に五平餅がすぐ浮かんだ。


誓願寺


鉾ノ木貝塚
この上には彫が深くて眉毛の濃い、大勢の縄文人がいて、今走ってきた道路あたりは海だったんだろうと想像された。


この看板をみて気になったのは「ハイガイ」である。
食用貝でありベーゴマのルーツである「バイガイ」なら知っているのだが、「ハイガイ」は知らない。
もしかして表記ミスなのではないかと、その時は思っていた。

バイガイ

だが、「ハイガイ」は存在していた。


ハイガイ

市場ではめったにみられない食用貝で絶滅危惧種なのであった。
大量にとって貝殻を焼いて石灰を作ったことから「ハイガイ = 灰貝」といわれたらしい。
現在は有明海ぐらいしかとれるところがないらしく、あの百害あって一利なし、税金の無駄遣いの象徴であるところの諫早湾干拓事業、堰によって多大なハイガイが消滅したらしい。
どんな味がするんだろうか?




天白橋を渡る直前に名古屋市緑環境事業所の建物があったが、その壁面が素晴らしい。



天白橋から天白川を眺める

変わった名前なので調べてみた。
天白川はこの橋付近に天白信仰の天白大明神が祀ってあったのがその由来で、江戸時代に埋め立てが進むまでは、鳴海潟(より古くは阿由知潟)と呼ばれた干潟であった。
そして、ここには渡しがあったらしい。

天白信仰(古社への誘い 雑記帳 謎の天白神より)
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天白信仰(てんぱくしんこう)は、本州のほぼ東半分にみられる信仰形態である。その分布は長野県(旧信濃国)、静岡県(旧三河、遠江、駿河)を中心とし、三重県の南勢・志摩地方を南限、岩手県を北限として広がっている。

 天白信仰における天白神は、海や川を鎮める神とされている。
 天白神の天白とは、太一(北極星)、太白(金星)の総称であるとする説があるが、定説にはいたっていない。太一は天照大神、または大日如来、太白は素戔嗚尊または虚空蔵菩薩といわれている。このため、海の守り神である市杵島姫を天白神と同一神としている神社などもある。
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おそらくは、このあたりの川は度々荒れたのだと思う。

 
笠寺一里塚(榎の大木が素晴らしい)

榎の実は甘くておいしい。

昔の旅人はつまんで食べて甘みをとり、旅の疲れを癒しただろう。

また、江戸時代の五街道は榎が多かったから、榎を食べる日本の国蝶オオムラサキも街道に沿って日本国中を旅したに違いない。
旅カラスならぬ旅蝶である。


オオムラサキ:
幼虫の食樹はエノキやエゾエノキである。
渡り性で、冬は南方まで上昇気流に乗って飛んでいき、そこで過ごした後、二世代かけて羽化したところまで戻ってくる。そのため南はフィリピン、北は青森と分布範囲が広い。

(つづく)



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