ベルのきもち

日常のささやかな幸福感を書いていきたいと思います。

オーストリアミステリー『黒のクィーン』

2014-02-09 10:15:50 | 本の紹介
byアンドレアス・グルーバー。酒寄進一訳。創元推理文庫。
『夏を殺す少女』で鮮烈なデビューを飾ったアンドレアス・グル―バーの第2作。
昔の映画俳優やミュージシャンのサインや資料を求めて骨董市を見て歩くのが趣味の探偵が主人公。


オーストリア、ウィーン在住のフリーランスの保険調査員、ホガートはメディーン&ロイド保険会社の支社長、ラストから依頼を受ける。
その内容とは・・・ウィーンの美術館がチェコのプラハの展覧会に貸し出された絵画が偽物にすりかえられ、焼失。調査に出向いた調査員が失踪、その調査員はラストの姪で、彼女と本物の絵画を探し出してほしいというもの。
ホガートはさっそくプラハに飛び、彼女を探しているうちに連続殺人事件に巻き込まれていく。その猟奇殺人事件とは、毎月1日に首と手を切り落とした死体がビロードでくるまれた状態で発見されるというもの。調査の過程で、ホガートは、美貌の女探偵、イヴォナと、暗黒街のボス、ウラディーミル・グレコとかかわることに。

中世のお城のような建物、市内を流れるヴルタヴァ川、影の部分の多いプラハの街並みのイメージが印象的。
ハードボイルドの舞台としてぴったり。