高校無償化訴訟と関連した最高裁決定は、2019年8月27日の東京、大阪につづく3例目となる。弁護団の報告によると、2日付で上告棄却の決定が届いたものの、その「具体的な理由は何もかかれていない」。

2020-09-09 21:03:11 | 世界平和を実現するために
愛知、原告敗訴確定/高校無償化訴訟、生徒らの上告棄却

朝鮮学校を高校無償化の対象に指定しなかったのは違法だとして、愛知朝鮮中高級学校の生徒(現在は卒業生)10人が国に対し慰謝料などを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は原告側の上告を退ける決定を下した。1審判決(18年4月27日、名古屋地裁)、2審判決(19年10月3日、名古屋高裁)を支持し、上告を棄却した。

高校無償化訴訟と関連した最高裁決定は、2019年8月27日の東京、大阪につづく3例目となる。弁護団の報告によると、2日付で上告棄却の決定が届いたものの、その「具体的な理由は何もかかれていない」。

高校無償化からの朝鮮高校除外は、国が朝鮮高校を不指定とするための省令改悪をしながら、それを断罪すべき司法がその役割を放棄する不当判決(大阪地裁判決を除く)を繰り返してきた。全5カ所で行われてきた同種の訴訟は、10月16日に広島、30日に九州でそれぞれ第2審の判決言い渡しを迎える。

今回の最高裁決定を受け、原告側弁護団では4日、声明を発表。

声明は、国の違法・違憲性を訴えた原告側の上告理由について「事実誤認又は単なる法令違反を主張するもの」だとし、上告受理申立て理由についても「判例違反及び法令解釈に関する重要な事項を含むものと認められない」として、上告および上告受理申立を退けた最高裁の判断を「被害の実態から目を背け、少数者の人権の最後の砦としての司法の役割を放棄するもの」だと糾弾。さらに、最高裁が本件について審理を拒否したことは、今後も「教育への公権力の介入を招くおそれ」のある「大きな過ち」だと断罪した。

声明は、教育の機会均等を目的とした高校無償化からの「差別的な排除の違法性が問われた事件」である本件において、原告らの主張を「単なる法令違反の主張と解釈する余地はない」と非難しながら、本件が、「教育基本法16条1項の『不当な支配』を理由に、一部の外国人学校につき、教育内容を媒介にして民族団体との関係性に違法の疑いありと認定し、教育支援制度から除外した初めてのケース」だと強調。さらには、1審、2審で従来の判例理論と異なる司法判断があったばかりか、2審の名古屋高裁判決において、朝鮮高校を無償化とする根拠省令ハを削除した国の行為が、不指定処分の理由だと認めたにもかかわらず「その違法性については判断しなかった」ことに言及した。そのうえで本件について「法令解釈について重要な事項が含まれていることは明らか」だと、今回の最高裁決定が不当極まりないことを改めて指摘した。

声明では、原告たちが「自らの尊厳をかけた闘い」に、多くの支援者が共闘してくれたことに謝意を示しながら、今後、「朝鮮学校の生徒に対する差別が是正され、平等な教育支援が実現されるまで」法的手段を含むあらゆる方法を検討していくとした。

一方、原告側弁護団につづいて5日には「朝鮮高校にも差別なく無償化適用を求めるネットワーク愛知」が声明を発表した。

(韓賢珠)
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防衛省はミサイル防衛専用艦を複数建造する計画だ。米国のミサイル防衛システムの最前哨となることもできる。

2020-09-09 09:22:06 | これが岸田・元安倍内閣の本質
日本がミサイル防衛専用艦を建造? 
専門家「実戦展開能力は限定的」

人民網日本語版 2020年09月07日15:17

イージス・アショアの本土配備の断念という日本の決定が、アジア太平洋地域でミサイル迎撃網の構築を急ぐ米国の強い不満を招いたのは明らかだ。共同通信の6日付報道によると、日本政府がイージス・アショアの代替案としてミサイル防衛専用艦の建造を米国に伝えたことを、複数の日本政府関係者が明らかにした。(文:章節。環球時報掲載)

報道によると、防衛省はミサイル防衛専用艦を複数建造する計画だ。イージス・アショア導入計画ですでに調達した米国製SPY-7レーダー及びミサイル発射システムを搭載し、現役のイージス艦の性能よりも高い。だが、イージス・アショア導入の本来の目的の一つであるミサイル防衛任務における海上自衛隊の負担軽減が、ミサイル防衛専用艦では果たせないことは明らかだとも報道は指摘する。

環球時報の取材した中国の軍事専門家は「迎撃効果だけ見れば、ミサイル防衛専用艦はイージス・アショアよりいい。前者は機動的に配備し、最も迎撃に有利な場所で迎撃・探知を行うことができるからだ。しかも複数のミサイル防衛専用艦を順に配備して、各段階で迎撃することができる。また、ミサイル防衛専用艦は日本を狙ったミサイルを迎撃するだけでなく、配備を調整することで、他の方面へのミサイルを迎撃し、米国のミサイル防衛システムの最前哨となることもできる。この点から言って、迎撃効果はより高い」とした。その一方で「日本のミサイル防衛専用艦はコスト面の理由から、自衛能力が限定的になるかもしれない。高強度の作戦では、その単独存続可能性が問題となり、他の艦艇の保護を受けなければならず、実戦展開能力が限定的となる」とした。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年9月7日
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