遠い昔 今年のような白い冬
僕は子どもで 学校へ通っていた
毎日通る道 いつも曲がる角
その先に 綺麗なおねえさんが待っていた
挨拶のあと おねえさんが 白い石をくれた
子どもの僕の手首にぴったりな 白い石のブレスレット
最初の想い出
白い石の名前を知ったのは
自分でネットで検索できるようになってから
あれから20年も経って ブレスレットの糸はとうに切れて
バラバラになった白い石は 僕の想い出のかけらたち
拡散する未来は 白い石の粉のように 僕は未来を蹴散らして
あの綺麗なおねえさんは いまごろ どうしているだろう
あの綺麗なおねえさんは いまごろ どうしているだろう