継続の法則 自助努力のススメ 公認会計士 内藤勝浩のブログ

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誰かの黒字は、誰かの赤字、合計は、0(ゼロ)。損益計算の説明 あか~ん チン No57

2024-04-22 13:29:45 | 会計



 前回、問題提起した「誰かの黒字は、誰かの赤字、合計は0(ゼロ)になる」の私の考え方の説明編です。
 黒字、赤字というときに、利益がプラス(黒字)か、マイナス(赤字)(=損失)か、という場合と、資金(お金)が、プラス(黒字)(=資金余剰)か、マイナス(赤字)(=資金不足)か、という場合があります。

 前者は、損益の問題で、損益計算書の利益部分を見れば分かります。
 後者は、収支の問題で、お金計算書(収支計算書、キャッシュフロー計算書等)のお金(資金、キャッシュ)が、プラスか、マイナスかを見れば分かります。
 今回は、損益について、説明してみます。

 前回、問題提起のときと同じ図です。(位置等を少し変えています。)



 このような取引をしていれば、「誰かの黒字は、誰かの赤字、合計は、0(ゼロ)になる」という仮定が成立します。
 私は、次のような取引を考えてみました。



 C社は、購入したものの半分を、今期、A社に売却し、残りは在庫として、来期以降に売却することにしたのです。
 そうすると、図のように、C社は、利益を20計上できます。
 3社とも、黒字です。

 利益の合計は、60で、0(ゼロ)では、ありません。
 「誰かの黒字は、誰かの赤字、合計は、0(ゼロ)になる」という仮定は、崩れました。

 売買されるモノを考えれば、A社→B社→C社→A社のような少数の会社間での取引では、ありえないという方もいると思います。
 その反論はありえますが、実際には、もっと多くの会社が存在し、取引も複雑です。

 私が、言いたかったのは、「みんなの損益が黒字になることはあり得る」ということ、「誰かの黒字は、誰かの赤字、合計は0(ゼロ)にならないこともある」ということです。
 なぜ、このようになるかというと、会社は、継続することを前提とすることが要因のひとつです。
 購入から、売却、代金の支払い、受取りの全てを、会計期間内に完結する必要はないということです。
 これにより、仕入れたもの(購入したもの)の全てを売却せずに、在庫として持つことができるということです。
 もうひとつは、その会計期間に仕入れたもの(購入したもの)の全てが、その会計期間の費用となる訳ではないということです。
 例えば、売上原価のように、売れた分だけ、その会計期間の費用とするものがあるからです。
 会計の観点から、「誰かの黒字は、誰かの赤字、合計は、0(ゼロ)になる」という仮定について、損益計算においての検証を行いました。
 次回は、お金計算(資金計算)について、検証を試みてみます。


 私の住む大分では、朝は、まだまだ寒いです。
 でも、花は、たくさん咲くようになりました。
 家庭で、育てている花も、野花も、たくさん、咲くようになりました。
 散歩の途中、それらの花を見て、足がとまります。
 心が惹かれます。
 ありがとうね。

 会計、財務、監査、金融に関連した私の考えについて、書こうと思います。
 できるだけ分かり易く書きたいのですが、難しくなるときもあるかもしれません。
 会計、財務、監査、金融は分からないけど興味がある方、会計、財務、監査、金融を勉強したいと思っている方、会計、財務、監査、金融に携わっている方、何かのご縁で私のブログを読んでいただいた方、皆さんのお役に立てれば幸いです。
 皆さんに、神さまのご加護がありますように。
 62歳のオッサン公認会計士でした。
 では、また。