『岡山県が10年後までの財政見通しをまとめましたが厳しい状況です。これまで収入不足を補っていた貯金が底をつき、このままでは3年後に国が財政再建の指導に乗り出すとされる「財政再生団体」に陥るおそれが出ています』と、石井岡山知事が定例会見で言ったそうだ。3年後とは余りに差し迫ってからの公表ではないか。知事は3期12年、これまで何をやってきたのかと批判されても仕方あるまい。
それこそ現在、橋下知事が悪戦苦闘している大阪府の財政危機と、規模は違っても同じ状態になったということだ。マスコミ報道によれば、大阪府の市区首長の再建計画への抵抗は、橋下知事が涙を流すほど相当に手ごわいものらしい。が、この人は熱血漢で恐れを知らぬ。きっとその熱意は府民を動かし財政再建は可能ではないかという気がしている。しかし、岡山県はといえば橋下知事や東国原知事のような人物が名乗りを上げる可能性はゼロだ。
「親亀がこけたら子亀もこける」で、多かれ少なかれ県内の各市町村への影響も避けられないだろう。
そんな折もおり、県北の津山市では総工費10億円を投入して“箱物”が建設されている。幕末から明治初期にかけての津山藩の洋学者、宇田川玄随(うだがわ・げんすい)や、幕末の対米露交渉に活躍した箕作阮甫(みつくり・げんぽ)などの資料を展示した資料館を移転新築するというのである。26日、この「津山洋学資料館」の起工式が行われたが、万一岡山県が「財政再生団体」に陥ってもなんら影響を受けることはないのだろうか。
県北が観光客でにぎわうのは鶴山公園の花見の時期くらいである。年間にどれほどの観光客が来るかは知らないが、洋学資料によほど興味がなければわざわざ足を運ぶ観光客はいないだろう。景気がよくて、生活にも気持ちにもゆとりのある時代ならともかく、もろ手をあげて歓迎している市民がどれだけいるだろうか。
誰に聞いても、「今の時期に“箱物”をなぜ?」、「採算がとれるとは思えない」、「もっと他にやることがあるだろう」などの声が聞こえる。現在、全国的に“箱物”の見直しが進められ、売却の方向に向かっている中の移転新築計画、それがすんなり市議会で採決されたことが不思議でならない。10億円もの税金を投入してまで今造らねばならぬものかどうか。
今現在も、経営不振で何年間も税金を投入し続けている市の再開発施設もある。その上、この“箱物”運営がうまくいかなかったらまた税金を投入するのだろうが、そうなったら親亀同様、子亀も「財政再生団体」の仲間入りということになりはしないだろうか。
先日のモーニングショーでチラッと耳にしたのだが、国会議員のためのスポーツジムに新たに1000万円の器具を購入するとかで、司会のみのもんたが怒っていた。
国も地方自治体も、まず何を優先すべきかを考えてほしい。国民の税金を自分のお金だと思えばそうそう無駄には使えないだろうに、お役所のすることはとんと合点の行かぬことばかりである。
それこそ現在、橋下知事が悪戦苦闘している大阪府の財政危機と、規模は違っても同じ状態になったということだ。マスコミ報道によれば、大阪府の市区首長の再建計画への抵抗は、橋下知事が涙を流すほど相当に手ごわいものらしい。が、この人は熱血漢で恐れを知らぬ。きっとその熱意は府民を動かし財政再建は可能ではないかという気がしている。しかし、岡山県はといえば橋下知事や東国原知事のような人物が名乗りを上げる可能性はゼロだ。
「親亀がこけたら子亀もこける」で、多かれ少なかれ県内の各市町村への影響も避けられないだろう。
そんな折もおり、県北の津山市では総工費10億円を投入して“箱物”が建設されている。幕末から明治初期にかけての津山藩の洋学者、宇田川玄随(うだがわ・げんすい)や、幕末の対米露交渉に活躍した箕作阮甫(みつくり・げんぽ)などの資料を展示した資料館を移転新築するというのである。26日、この「津山洋学資料館」の起工式が行われたが、万一岡山県が「財政再生団体」に陥ってもなんら影響を受けることはないのだろうか。
県北が観光客でにぎわうのは鶴山公園の花見の時期くらいである。年間にどれほどの観光客が来るかは知らないが、洋学資料によほど興味がなければわざわざ足を運ぶ観光客はいないだろう。景気がよくて、生活にも気持ちにもゆとりのある時代ならともかく、もろ手をあげて歓迎している市民がどれだけいるだろうか。
誰に聞いても、「今の時期に“箱物”をなぜ?」、「採算がとれるとは思えない」、「もっと他にやることがあるだろう」などの声が聞こえる。現在、全国的に“箱物”の見直しが進められ、売却の方向に向かっている中の移転新築計画、それがすんなり市議会で採決されたことが不思議でならない。10億円もの税金を投入してまで今造らねばならぬものかどうか。
今現在も、経営不振で何年間も税金を投入し続けている市の再開発施設もある。その上、この“箱物”運営がうまくいかなかったらまた税金を投入するのだろうが、そうなったら親亀同様、子亀も「財政再生団体」の仲間入りということになりはしないだろうか。
先日のモーニングショーでチラッと耳にしたのだが、国会議員のためのスポーツジムに新たに1000万円の器具を購入するとかで、司会のみのもんたが怒っていた。
国も地方自治体も、まず何を優先すべきかを考えてほしい。国民の税金を自分のお金だと思えばそうそう無駄には使えないだろうに、お役所のすることはとんと合点の行かぬことばかりである。
コメントありがとうございます。
洋学資料館の建設は着々と進んでいるようです。
その入り口に当たるところに、邪魔になる民家があります。その家は移転できないとかで、すぐ隣に1.5倍の同様の造りの家を新築しています。その費用もバカにならないそうで、そこまでしてやって結果的に赤字が続いたとき、一体誰が責任を取るのでしょう。
現在の洋学資料館はいかにも趣のある建物です。私はその建物を移転するだけでいいと思うのですが、10億円ものハコ物を建てて、諸物価高騰でレジャーを控える傾向にある現在、どれだけの観光客を呼ぶことができるか疑問ですね。
私自身は歴史好きということもあり、洋学資料館には何度か訪れたことがあります。洋学の資料館は全国的にも珍しく、津山の誇るべき文化遺産だと思います。それでも、新たな建物をつくる必要があったのか疑問に思います。従来の建物も、明治か大正頃の銀行の建物が使われていて、小さいけど立派で、なかなか趣がありました。
洋学資料館だけ新しくしたところで、大して意味があるとは思えません。津山は地方都市にしては文化施設の数が多く、個々の展示物は魅力のあるものが多いと思います。問題なのは、それらの施設が散在していて、観光客のアピールになっていないという点にあると思います。今ある諸施設の有効活用を考えるべきで、一つの施設を新しくするだけでは、津山の観光産業発達とはならないでしょう。
それにしても、岡山県の財政状況は本当に深刻なんですね。地元で働きたいと思う人がもっと増えるような元気な県になってもらいたいです。
7万人足らずの小さな市で10億円の“箱物”。
一方、市役所の窓べりにアサガオ、ゴーヤなどを植えて窓に這わせ節電するそうです。年間7万円ほどの節電とか。
小さく節約して大きく浪費、まるで笊で水を汲んでいるようなものです。
知名度があればマスコミがとりあげ、県民が興味を持ちます。県民を味方にできれば大きな力になると思うのですが…。
優れた先人の学者(わたしの知らない人です)の資料をまとめるのは大事な仕事だと思いますが岡山県の1っ箇所に歴史資料館をまとめるという手もあります(でもそれはだめでしょうね)。本来そういうものは観光材料にはならないでしょう。
橋下知事、東国原知事、マスコミから出た人だから知名度がありよくやってると人は言います(わたしはどちらともいえない)。でも評価はやめてからとも言います。この先を見たいですね。知名度のない人でよくやったる人もいるかも知れませんがみんな知りません。
橋下さんみたいにやる気があるだけまだましだと思うのです。
岡山県知事のように12年もやってこの有様、行革だといいながらなにをやっていたのか、県民も悪いのですが…。
今全国で財政に余裕がある自治体はありません。いつ夕張の二の舞になるか、考えたら恐ろしくなります。
ところで、橋下さんはやり遂げますかね。わたしには一時の感情で動いているように思います。東国原氏のほうが根性があると思います。
大阪府の警官の人員削減にしても、警察側からの申し出でを受け撤回しました。本来なら方針を打ち出す前に調査すべきところを単なる思い付きで走るような不安定さがあります。
大阪は本当に無駄な箱物がおおいのですが、どこまでやれますかね。
相変わらずの健筆で感服しますよ、「みのもんた」の朝ズバとかいう