12月20日(水)(入院して17日)
以前から薬の量を減らしてくれるようドクターにお願いしていたが昨日から薬の量が半分になった。そのせいだろうか昨夜は寝ようとベッドに横になると歯が痛み肩と首の付根が疼き出した。痛みは一晩中続き眠れない、薬を減らすのはまだ早かったようだ。早く退院したいぼくはドクターの問診に
「順調に回復している。2~3日中には退院したい」と答えた。
身体の動きは少し良いようだがまだ肩の痛みは取れていない、当然だろう入院して17日しか経っていない。ピーターが言っていたが長い時は2ヶ月以上、痛みと不眠が続き気が狂いそうだったと。いつ終るともしれない禁断症状が続くと神経が擦り切れてしまう。
ぼくは退院したら自分の意志で自由に生きたい、と粋がってみても大使館に首根っこを押えられている。何て馬鹿な事をしてしまたのだろう、大使館口座を使うなんて。日本では今頃ぼくの引き取りの為の親族の説得が行われているのかもしれない。ドクターはぼくの入院期間を最低1ヶ月間と考えているようだ。それは大使館との話し合いによるものだろう、だとすれば退院は年を越して来年1月初旬になる。今年の正月は刑務所で過した。その時、来年の正月はどうしても娑婆で迎えたいと強く願った。9月23日、釈放されたにも関らず2ヶ月足らずでこのざまだ。そろそろ何か良い事があっても罰は当るまい。
歯の痛みが続いている。きつい痛みが左目の奥まで感じる、今夜も眠れないだろう。12月だというのにモスキートが沢山いる。小さな鼠がちょろちょろ走り回って陽の当らない寒々とした病室だ。