ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅             逮捕・・・2

2012-03-25 | 1部1章 逮捕
 コンノートンにあるネパール航空のカウンターに予約で来ていたぼくは迷っていた。今夕8時と翌朝10時のフライトがあるがどちらにするか、夕方のフライトでも十分準備は出来る。フレッドは約束どおりブラウン・シュガー、150gを用意してくれ今回ぼくがデリーに来た目的は達せられ満足していた。ぼくが迷っていたのはデリー空港をPM8時に出発すればカトマンズに着くのは9時過ぎになる。それからイミグレ、カスタムの手続きがあり、全てが終わるのは夜10時を回ってしまう。カトマンズの夜は早い。空港でタクシーが捕まるだろうか、そんなくだらない事を考えて翌朝の出発に決めてしまった。 午後3時頃、ショッカンが来た。二人で少し吸ったが帰って行った。全くいつもどおり明日のフライトでカトマンズへ戻れることを100%信じ切っていたぼくは奴にぼくのスケジュールとスタッフの隠し場所を自慢げに話してしまった。  
 ニューデリー、パールガンジ。通称メインバザール、貧乏旅行者が集中する街、100mスクエアー足らずの場所にあらゆるドラッグが集中しそれに呼び寄せられるようにして世界中からオールドヒッピーやジャンキー達が来、去り、また帰って来た。メインバザールの表通りから狭い薄汚い路地が迷路のように延び、そんな所に安いゲストハウスがあった。そこを巣屈としてアフリカン・ブラックは独自のドラッグ・シンジケートを形成していた。
 ブラックの90%はナイジェリア人、他にはケニア、エチオピア、ガーナ、タンザニア等、彼らの収入源はドラッグ売買の差益だ。上客はヨーロッパ、北米、オーストラリア等の白人そして金離れの良い日本人だ。
 ブラウン・シュガー。これはタイランドで出回っているホワイト・ヘロインに対しそう呼ばれる。パキスタン、アフガニスタン国境の町ペシャワールに一度、集められパキスタン経由でインドのデリー、カルカッタの巨大マーケットに運び込まれ捌かれる。タイホワイトに対しそのカラー、ブラウンによってそのように呼称されるが同じ植物ケシから採取される。取引の時はパウダー、スメックあるいはスタッフ等のスラッグが使われる。

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