夕方の瞑想と食事が終わるとぼくはいつものようにガンガ河畔のババ達のところへ向かった。ババ達はぼくが来るのを待っている。懐中電灯の灯りが闇の中でチラチラと光り、別館下を照らすと暗闇の中に座っているババ達の顔が浮ぶ。シャンボー、とババの声がする。シャンボーと言ってぼくは座りチャラスをババに渡す。1本目のチラムが回り始める。
「オーム・ナム・シバー」
「ボーン・サンカール」
ババ達はそれぞれの神を讃えてチラムを吸う。突然、雨季でもないのに雨が降り出した。しかし、ここは別館下だから雨に濡れる心配はない。雨は激しくなる。2本目のチラムが終る頃には小雨に変った。ちょっとふらつく足どりでぼくはアシュラムへ戻る小道を上った。
やっと部屋にたどり着きベッドに腰を掛けようとした時、ベッドの敷物の上に茶褐色をした何かがいる。何だろうというふうに近寄って見たぼくは2~3歩後ずさりをした。
「どひぇ~~~~」
「サ、サ、サソリじゃないの君は?」
心臓はドキドキし足は小刻みにふるえた。2度目の出会いである。姿は細長い海老のようだがはさみと上半身のサイズに比べると尾っぽは細く尖っている。その尖った尾っぽの先に毒を出す針があるらしい。
クマルの馬鹿、藪から棒ではなくサソリとは。季節外れの雨に軒を刈られちゃサソリだって避難するしかないだろう。藪に生息する生き物へ藪の1部を残すとか、そのような配慮や愛があればこのような事態にはならなかった。歓迎されざる生き物の侵入を招いた責任はクマルにある、馬鹿。
1日中 冷たい雨と風 やっと冬になりそうだ
ストーブの用意はしてあるがまだ一度も使っていない
寂しそうなストーブ君 出番ですよ~
明日から三日間 お休みします
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