たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

七草セルフリフォーム日記15~右側柱補修+大工さんとの交流

2020年06月06日 21時04分40秒 | 一喜一憂
前回


さて、一階柱補修も、残すところあと一本。
このままの勢いで一気に仕上げてしまいたいところですが、今日は、2階の浴室リフォームの下地づくりに大工さんが来る日。
本職の大工さんの目の前で素人作業をすることにナーバスに…今日も作業をするべきか、今日は大人しくしているべきか…
疲れ切った頭でぐるぐる考えながら…


体はすでに柱を真っ二つに。なるようになるさ。


と、大工さん到着。「えっ?何?自分でやってるの!!?」
お叱り覚悟で恐縮していると、補修の終わった柱をながめてニコニコニヤニヤ。
(あれ?ひょっとして、怒っていない?)
後でわかったのですが、この日来たベテラン大工のSさん。とにかく次世代を応援したくてしょうがない「頑張る若者大好き大工さん」だったようで、私の修復作業に大変興味を持っていただきました。

今までの私の柱補修は、方法としておおむね正解だったようで、お褒めの言葉をいただきました。
(ジャッキUPの柱とジャッキの間に金属をかませてなかったこと以外は↑写真右ジャッキが修正後)
大工さんからの客観的な評価をいただいたおかげで自信が付き、自己満足以上のものになりました。

その後もSさん、忙しい作業中にも関わらず、度々気にかけていただき、「ノコギリの種類は…」「カンナの刃の調整は…」「外壁の作り方は…」と、たくさんのアドバイスをしてくださいました。


この家で一体何本の釘を抜いたことだろうか?だいぶ修行を積ませてもらったおかげでコツをつかんできました。
まずタガネなどで隙間をつくり…


バールの釘抜きでえいやっ!!

楽勝楽勝!と浮かれつつ、変な場所にあって抜けない釘にてこずっているとSさんが来て、「ああ、こんなのこうだよ」と、あらよっと抜いていってしまいました。
なんの手品か!?プロの圧倒的技術力を目の当たりにして唖然。


苦労してたくさんの釘を抜いたけど、最後のはめ込んであるところがまだ抜けない。
Sさんがデカい穴径のドリルビット貸してくださって、下からドリルでボコボコ穴開けてみてもダメ。
どうやら、この部分、鉄骨部分をへこませて固定している様子。
最後にバールをへこんでるところに無理やり打ち込んだら木が割れてきて…






とれたーーー!!!
あまりのうれしさに、思わず2階で作業しているSさんに「先生!抜けましたー!!」とご報告しに行ってしまいました。
そしたら、先生、抜けた木を見てクンクン「ほら、これは自然乾燥の木だからまだ生きてるんだよ」と、そこから材木の乾燥の仕方(KD材とAD材)の話になって、
いろいろ「木と家づくり」のお話になって、人の暮らしの移り変わりの中、家づくりの歴史の移り変わりを現場で体感してきた大工さんからの貴重なお話をきけました。
それについては、できれば別で是非掲載したいです。


取り除いた柱の足元、またセメントを流そうと思ったので、近くのホームセンターに見に行くと、
前に使った「勝手に水平になるセメント」は売ってなかったので、セメントの選び方について先生にご相談。
前回私が使ったセメントは特殊な部類で、高価なものらしい。
家とか建てる時でも、先に必要な量より少なく普通のセメントを流し込んでおいて、その上に「勝手に水平になる(なんとか)セメント」を流し込むらしいです。
なるほどなるほどー。
「そんないいやつ使わなくったって、固まりそうになるころに基礎石置いて自分で水平にすれば大丈夫だよ」
とのこと、イマイチ自信はなかったのだが、先生にそこまで言われては挑戦するしかない。


と、いうわけで今回はこれで。少しでも作業を早く進めたいと、はやる気持ちで選んだ「速乾タイプ」だったのですが…


想像以上に速乾すぎて、「あ、手袋忘れた」なんつって取りに行っている間にもボウルの中で固まり始めてしまっていてめちゃくちゃ焦りました。
なんとかぎりぎり無事に完了。

「ほんとはもっともっといろいろ教えてあげたいんだけどさぁ。今は時間との闘いでさ。」
と、帰り際に、この家の一階の水平をレーザー隅出し器でマーカーをつけていってくださいました。
なんとも濃厚で、奇跡のように幸運な一日でした。


右側柱補修二日目。前回と同じくホゾを切って、柿渋+足元バーナー焼きで設置。さすがに前回よりスムーズ。


補強柱の足元、基礎石を置く部分のでこぼこをタガネで「ハツル」と…


ほんとに思いのほか簡単にきれいになります。
「どこか遠くの世界のすごく固いモノ」だったセメントが、自分で自由に作ったり削ったりできるものだとわかって、新鮮な驚き。


左側柱と同じく、カンナで磨いてボルト&ダボで固定、左側での反省がいろいろ生きて、かなりスムーズ。
息子との外食の約束に間に合うかどうかギリギリいっぱいいっぱい、なんとか作業終了!!


これにて最大の不安要素だった一階の柱補修が無事にひと段落しました。このあと、まだ残りの柱の補強などもする予定ですが、ひとまずはこれで、家が崩れたりする不安はなくなりました。
無事に終わって(この家に住めそうで)本当に本当に良かったです。

(一階柱補修編・完)

リフォームはまだまだつづく…

七草セルフリフォーム日記16~和室のしっくい塗り①

七草セルフリフォーム日記 目次

<一階柱補修にかかった費用>

【材料費】

ジャッキUP用角材: 杉KD 75×75×3000 1408円×2本
柱補強用角材: ヒノキAD 90×90×3000 1925円×2本
柱交換用角材: 杉KD 105×105×3000 2000円×2本
流し込み水平セメント 1.3kg 700円くらい? ※レシート紛失
超速乾セメント 1.0kg 536円
基礎石 49円×4個

小計 12,098円

【工具・道具】

4トン油圧ジャッキ 2482円×3本(実際使用したのは2本)
下げ振り 2066円

小計 9512円

ーーーーーー
合計 21,610円




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