*この記事は、去年の夏に書きかけだったものです
前から読みたかった手塚治虫のブッダを読んでいて、裏表紙の言葉にグッときました。
「身分を決めたのは人間
身分で苦しむのも人間」
これは言葉を入れ替えれば、他にもいろんな使い方ができる!
「国境を決めたのは人間
国境で苦しむのも人間」
「過去や未来を思うのは人間
過去や未来を思って苦しむのも人間」
と、いうわけで、今回は『時間』について気づいたことをまとめてみました。
<草刈り苦行の果てに…>
目前には広大な農地。そこに広がる、刈っても刈っても生えてくる雑草。
永遠に続くのではないかとさえ思える、修行か苦行のような日々。
「終わらせよう」とか「あとどれくらいか」とか、そういうことを考えたらどっと疲れて終わる気がしなくなる。
それに加えて、農地取得にまつわるお役所の心無い対応への怒りを、いつまでも引きずっていた自分にもうんざり…。
そこで、去年の夏に身に着けた技をやってみました。
心が乱れた時は、「何も思わない」を一心に思うことによって、他の事を思う余地をなくしてしまうのです!
そこで、とあることに気づきました。
あれ?過去を思わなければ「過去の怒り」は消えるんだ。
というより、そもそも怒り、やイライラは「過去」があってはじめて成り立つもの?
おおっ、これは大発見!
じゃあ、未来を思わなければ…?…そうか!不安が消えるんだ!
なんとびっくり、様々なマイナス感情が、実は人が「時間」を思うことではじめて生まれるものだったのでした。
と、それ以前に、その「時間」自体も、人が思った時点で生まれる、便宜上の架空のものだったのでした。
と、いうことは…。科学的に空間は時間の別の形なので、ひょっとしたら「過去や未来=離れた時間」が幻なら「離れた空間」も幻なのでは?
…むむっ!これまた大発見!
人は自分の見ていないものの状態を、想像力で作り出すことによって、この「広い世界」が常に存在し、見ていない間も滞りなく活動しているように錯覚をすることができます。
でも実際には、自分の目の前で起きていること以外は、心のスクリーンに映し出される、全くのただの空想でしかなかったのです。
試しに、イライラしたときには、過去を思うことをやめてみて下さい。
不安にかられたときには、未来を思うことをやめてみて下さい。
そうして、今まで「時間を思うこと」に費やしていた時間を、今この瞬間の仕事をこなすことに集中させると、身も心も軽くなってどんどんはかどります。
変えようのない過去を思い起こしたところで、嫌な気になるだけの思い起こし損。
どうなるか分りもしないことや、実際どうなのか確かめようのないことを、あれこれ憶測しても時間の無駄。
過去や未来を思わず、『いまここ』に生きることができれば、赤ちゃんや動物のように、悩みも不安もない生き方ができるようになるのです。
(つづく…)