今インプラント治療は変わりつつあります。
かつては手術は最低2回はしないといけないとか、手術したら仮歯ですら入るのに3~4ヶ月待たないといけないとか、もっと端的に言えば手術後に腫れたり痛んだりするのに我慢しないといけない、と言うのは常識とされていました。
しかし、現在ではこれらの事は、殆ど過去の事にする事が出来ます。
概念としては実にシンプルな考え方です。
1回きりで終われるようにすれば良い、最初から綺麗な仮歯が入るように出来るだけの技術を持てば良い、そして、何よりも大きな手術をしなければ良い、単純な考え方です。
これらを着実に実行する事が出来れば、患者さんにとって必要最小限の侵襲で治療は可能に成ります。
具体的に言うと、1回きりで終われるようにするには1回法の手術の仕方をすれば良く、まず1回法のインプラントを採用する事です。
次に最初から綺麗な仮歯が入るには、即時荷重と言う治療を行う基準、植立時に植立トルクが35N以上である事、それが達成出来るようなインプラントを採用する事と植立の技術を確立する事に尽きるでしょう。
そして、大きな手術をしないと言う方法が、DR側の抵抗感が実は最も強く、歯茎を切って開いて、確実に骨を裸出させて手術しないと安心出来ないと言う心理的、技術的な壁が存在します。
このハードルは意外に高く、私自身は2003年から提唱して工夫、改善をし続け現在では開けないで手術するにはどうしたら良いのか、と言う事ばかり考えていますので、私がするインプラント手術は99.99%以上切って開いてはしません。
先日、どうしても骨の中の病巣を除去する関係で久しぶりに通常の手術をしましたが、それでも歯科用CTで診断して病巣を取ってインプラント植立するのに必要最低限の切開剥離しかしませんでしたので、治り方がとても良かったです。
久しぶりに普通の手術をして見て感じたのは、細かい仕事に慣れているので仕上げが繊細に出来、その為に治りが良いんだなー、と感じました。
細かい仕事だからと言って、時間の掛け過ぎは患者さんにとって気の毒なので、私はその時にはカールツァイスの3.5倍で手術をさせていただきました。
どうしても私にしては大きな手術なので、全体を見る事が必要条件であった為に、今使用している拡大の中では一番低いものでさせていただきました。
但し、カールツァイスの場合3.5倍と言っても他社の5~6倍の拡大率ですし、又レンズ自体が大変に明るく見易いので、優れものとしてお勧め出来ます。
拡大視野での仕事でも慣れてしまえば、裸眼での仕事と同じスピードで処置出来ますから、私自身は患者さんにとって一番良いものと考えています。
これらは一つ一つ壁を乗り越えて行く他なく、時間が掛かりますが、患者さんの為を思えばどれ一つとっても欠かせないものです。
なので、私はやはりインプラント治療のような高額の治療を行うのは、一部の限られたDRに成るであろうと考えています。
きつい言い方に成りますが、こう言う最低条件を満たす事のないインプラント治療は正しいインプラント治療ではない、と言っても良いと考えています。
ですから、患者さん達もそのDRが何をどうやっているのか、正しい知識を持って治療を受けに行かないと、チャンとした治療を受けられない、粗悪な現在では考えられないレベルの治療を受けてしまうかもしれない、と気が付いていただきたいと思います。
見分け方は簡単です。
そのDRが拡大鏡なり顕微鏡なりを使用しているのかがまず第一関門、それからCTを勧めるか否かが第二関門、このふたつだけでも10%を切るであろう事は予想出来ます。
より安心出来る、無痛快適な即時荷重インプラントを受ける為に、学ばれる事をお勧めします。
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http://www.newton-doctor.com/doctor/tokyo5/matsumotonoritsugu/s40/