大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

松元教貢歯科医院は骨が不足で骨造りしても腫れ痛みのとても少なく早く治せる方法をしてる即時荷重インプラントパイオニアです。

次代へ捧げる、即時荷重・極小侵襲・審美インプラントへの道3

2011年05月10日 | 日々のインプラント臨床の話
拡大視野でライト付きで仕事しましょう、と言う話をしました。

まず、道具立て、格好から入る、と言う姿勢が意外に大事なので、この話からしています。

実際に拡大視野、ライト付きで仕事し出すと、従来の器具、道具が大き過ぎる事に気が付く事でしょう。

特にここでは手術のお話を繰り広げる予定ですので、道具揃え凄く重要です。

マイクロサージェリー用のがあれば良いですが、そうでない場合でも、出来るだけ小さい細かいものを準備して下さい。

これらについても回し者かと疑われるでしょうが、マイクロテックのものが良いです。

色々揃えてあり、値段も良心的なのでとても良いと思います。

一番のお勧めは持針器ですが、カストロビジョーを必ず使って下さい。

先端が真っ直ぐのものと曲のものがあります。

好みで良いと思いますが、私は両方とも持っています。

更に言えば、柄の長いサイズ、奥歯用もあります。

全部揃えても、マイクロテックなら、某ブランドメーカーの正規の値段少々で揃えられる筈です。

外科手術は切って始まり、縫って終わる、で縫う所は何よりも大事です。

縫合の上手い下手で、治り方が凄く違って来ます。

それにはカストロビジョーです。

そして、カストロビジョーを使うならその指定サイズの縫合糸、針をチャンと使う事。

これ意外に知られていなくて、直ぐに壊す方がいます。

使い方が下手なのと、サイズの合わない針を摑んでいる可能性が非常に高いです。

ハッキリ言いますが、外科系の方からインプラントに入られた方々に多いです。

インプラント手術は外科ですが、繊細な歯周外科です。

失礼を省みず言いますが、口腔外科の手術のような粗いものではありません。

その概念、認識が最初からずれていると、MIなど絶対に無理です。

使うメスとかも15Cが当り前、普通の15とか11、12では大き過ぎですし、粗いと思います。

私は、殆ど使いません。

繊細に丁寧に早く綺麗にし手術する、それが歯周外科でありインプラント外科です。

ここを決して間違えないで下さい。

どんなに腕が良くても、器具器材がないと出来ない事がこの世にはある。

弘法は筆を選ばず、だそうですが、私はそこまでの名人ではありませんし、私の知る限り歯周外科、インプラント外科の名手は必ず器具器材には拘っています。

スタートから差が付いていては追い付けません。

道具揃えは、憧れの先生に合わせて揃える、これがスタートです。

こんな本当に入口の入口から解説するのは珍しいと思い、一所懸命に書きました。

どうぞ私の伝えたい思いをご理解下さい。

ビフォーインプラント、インプラント、アフターインプラントまで細かく噛み砕いてお話しする予定です。

少しずつですが、我慢して繰り返し繰り返し読んで、修得して下さい。

それでは、又。









インプラント極めるには総義歯から5 技工士さん、歯科医へ送る総義歯臨床の鉄則

2011年05月10日 | 日々のインプラント臨床の話
研究用模型の作製、チャンとした口腔内の再現ができているのか否か、全てはトレーの選択、口腔内への設定、患者さんへの教育と協力、で始まる事を解説して来ました。

私の知る限り、こう言う観点から総義歯臨床を根本から解き明かしている成書の存在を私は知りません。

私自身も手取り足取りして教えられた経験はありません。

全ては見学させていただき、盗んだ、学んだ、と言う部類の話です。

昔の職人肌の名人達は、そう言う観点で見ていても、当の本人は当り前として行なっている事であり、伝承と言う事を考えるなら、入口から欠けている、と言わざるを得ないような話の内容なのです。

私は努力の人ですので、何故自分には出来ないのか、どう違うのか、それを突き詰めながら、自分自身で答えを見出し、解説できるレベルに到達した時に出来るように自然になっていた、そうしたら免許皆伝いただけた、と言う感じなのです。

分り易く言葉で伝える、これはとても重要な事の筈なのですが、職人肌の名人達の語る言葉では残念ながら足りてないのです。

それを補えるのが自分である、と私は自覚しています。


有歯顎トレーの取っ手が3次元的に咬合関係、上下の位置関係、骨の正しい形態を再現できる唯一のものである、この観点は絶対に忘れないで下さい。

これはどんな時でも、普通の歯科治療、インプラント治療でも皆さんを助けてくれるでしょう。

知っているか知らないかで凄く差が出てしまうことが、世の中にはあるのです。

だから知って欲しい。

その為に精魂傾けて書いています。


正しく顎の形態を再現できていると、左右の顎提の高さとかバランスは崩れていて当り前、それが分からないから斜めの義歯作ってしまう。

これを良く理解して下さい。


さて、研究用模型の見方です。

正しく印象が採れていたら、まず間違いなく大きく採れ過ぎています。

それで良いのです。

咬合床の作製に入ります。

解剖学の解説になると、詰まらないでしょうから、私は別の提案をします。


面倒臭がらず、患者さんを呼んで、口腔内を触診しながら、模型上にラインを書いて下さい。

これだけ、です。

でも本当にこれだけだと、???でしょうから、どうするか書きましょう。

患者さんには少し斜め位に倒した位置で、閉口していただいて下さい。

そこから、ほんの少し口を開いて貰って、触診をして下さい。

一番大切なのは、臼歯後隆起です。

顎提を辿って一番奥の突き当たり、上下顎の縫線に当ったらその手前のグニッと触れる肉の塊が臼歯後隆起です。

これを模型を隣に置いて良く見て必ず覆うようにラインを書いて下さい。

触診している指先の斜め前から横腹に掛けてぶつかる所は避ける。

その辺がいわゆる染谷のスジです。

ここは必ず凹に成ります。

臼歯後隆起から辿って頬側の棚を探ります。

下顎の骨の形態の下に曲がって行く所よりも内側の辺りが限界です。

そこにラインを書いて下さい。

決して骨の幅を越えない事。

印象が採れ過ぎていると、つい大きくなりがちです。

咬座印象で最終的に形成するので、短めで全然OK、と考えて下さい。

極端に言うと可動粘膜部は全部避ける、それぐらいのつもりで大丈夫です。

小臼歯部頬側にあるモダイオラスの所もかなりくびれます。

小帯は十分に避ける。

前歯の所も、とかく長くし過ぎる傾向があります。

可動粘膜は避ける、これが鉄則です。

舌側の設計は印象が採り切れていない、足りない事が殆どですから、口腔底沿いに舌小帯だけは大きめに避ける、これで充分でしょう。

咬合床の設計は、理想的総義歯の形態を一回り小さくしたもの、と考えて、理想的な加藤武彦先生等の形態を参考にして書いて下さい。

その時に患者さんの口腔内とチャンと照らし合わせながらする、たったそれだけの事です。

エッ、こんな細くてスリムで良いの?と感じる位で丁度良い位です。

総義歯修得できていない先生方の設計はとかく大きくなり過ぎなのです。

安定する、吸着する総義歯求める余り、逆に大きくなっているのでは?と知って下さい。

私は、先生の腕は研究用模型1つで分ります。

それ位、全てのモノが詰まっている、それを読み込んで行けるのかどうか?

頑張って見て下さい。

では次回は、具体的咬合床の作製、トレーレジンのお話です。