ついに出ました。光機能化インプラント1677本(すべての大手メーカーインプラント含む)の第1回臨床データが開示されました。今発売のクイントデンタルインプラントロジーです。以下ハイライトごく一部です(著作権関係で?入ってます)。
1.即時荷重は含むが、通常埋入での生存率 99.?? %
2.GBR、サイナスリフト、抜歯即時などのコンプレックスケースを少なくとも600本、さらに即時荷重を少なくとも900本含む時の、全体の生存率:98.?? %
3.オステルISQ値増加スピードは光機能化によって3-30倍へ。などなど。
コンセンサス総論
「光機能化は、現在のインプラント治療において、その改善および
問題解決のために重要な役割を担っており、また、将来の治療に
も大きな影響を及ぼすであろう。」
などなどです。光機能化サミットはすでに来年にむけて歩き始めています!ご期待ください。
以上引用です。
光機能化のデータが明らかに成ったようです。
しかし、水を差すようで申し訳ないのですが、これらのデータの大元になっているDR達の質、日本の標準的治療、平均的治療と呼べるものではない、と私は指摘します。
これに取り組まれているDR達は、かなりのインプラントの専門的治療に長けている者達の集まりであり、その中でのデータなのではないか、と。
そしてもう1点、では光機能化する前のデータではどれ位のデータであったのか?と言う比較、これが重要でしょう。
1.即時荷重は含むが、通常埋入での生存率 99.?? %
とあるが、その前のデータは?喜界の泰斗とも呼べるDR達の集合体ですから、当然埋入したインプラントの生存累積データは97%を軽く超えているのでは?と私は疑問を持ちます。
2.GBR、サイナスリフト、抜歯即時などのコンプレックスケースを少なくとも600本、さらに即時荷重を少なくとも900本含む時の、全体の生存率:98.?? %
とあるが、これも同様に生存成績がそんなに改善率が90%程度だったのが98,??%になっていると言うのでしょうか?素直に疑問に感じてしまいます。
3に関しては、私はオステルではなくペリオテスト値で調べるしかなくて、比較データが出せませんが、自分自身のデータでは植立直後少々データが落ちますが、2~3週間でデータは落ち着き水平化=安定化を示し、その後水平状態もしくはやや改善状態が2~3週間見られれば印象(セラミックの為の型取り)に進められています。
因みに、卑怯の謗りを受けると嫌なので、自身のデータを明白にして置きますが、1に関するデータでは現在の方法を確立した2005年後は生存率?と言うデータでは99%以上、年間で1~2本しか脱落させていません、私に場合。
2に関しても、1と特段の区別なく仕事しているので同じですし、私の場合、殆ど抜歯即時植立で、常に即時荷重を狙って植立を行っていますが、サイトの状況(骨の状況)次第で即時荷重出来るか否かで埋入トルク35N以上出せたら即時荷重する、と言うルールを決めているだけです。(但し7番にはしない、と言うルールもあります。)
これらの治療方法の裏にあるのは再生療法PRP,PPP,CGF,PRGF等と超音波骨折治療器、更に奥の手もありますが、まあ付加的ものですので誤差の範囲内でしょう。
これらを総合的に鑑みて思うことは、私は特別な存在で、特段光機能化は私には要らない、と言うことでしょうか。
まあこれは悪質な傲慢な冗談なので、私が成功出来ているのは、やはり再生治療と超音波骨折治療器を入れている、それに尽きるのではないか、と思う次第です。
データを比較する場合、じゃあ前のデータがどうだったの、と言うことになりますが、私自身の状況で言えば、元々脱落とか殆どしてなかったので、生存率では然程の効果があったとかは実感がないです。
それよりも、肌で感じる実感は、手術への安心感、複雑で難しい手術した場合でも安心出来る、更には治療期間がかなり短くなっている、と言う実感があります。
治癒期間が短いと言うことが、結果的に生存率、成功率に当然の如く好影響を与えている、と感じます。
そして、これは声を大にして言いたいのですが、再生療法、超音波は人を選ばず好影響を与えます。
幾ら光機能化が優れていても、生体の細胞をそう簡単に増やすことは出来ないでしょう。
生体の治癒を継続的に促進し続ける、刺激を加え続ける力は光機能にはないのでは、と疑問を感じます。
ですから、悪いことは言いません、まず取り組んで欲しいのは、生体に働きかける、患者さんの体を健康にする治療方法を採用されること、です。
チタン表面はSLAで決まりでしょうし、表面を炭素で汚染されないようにすることは、今後の製造メーカー側の責任である、と私は明言します。
大勢が流れてて行く中、少数派意見をたじろがずに書き残すことが重要である、それこそが科学の議論である、と信じて今日の緊急のブログを締め括ります。
冷や水掛ける真似しやがって、とお怒りの方も多数おられるでしょうが、私は私の意見を違和感を持つ少数派の為に残します。
何しろ、患者さん側にまで影響が出始めて光機能化している医院でないと受けたくない、と言う言動を見聞するようになっているので。(光機能化が、近年起きた歯科用CTの如く患者さん獲得の道具に廃り、結果的に科学的考察から落ちて行くのは、実に惜しまれますので)
それよりももっともっと大きい影響はDRの腕であり、経験、知恵なのではないでしょうか?と大きな疑問を投げ掛けさせていただきます。
失礼致しました。