大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

松元教貢歯科医院は骨が不足で骨造りしても腫れ痛みのとても少なく早く治せる方法をしてる即時荷重インプラントパイオニアです。

「光機能化サミットコンセンサスレポート」のデータを拝見して、インプラント治療に思うこと

2012年05月07日 | Weblog

「光機能化サミットコンセンサスレポート」


ついに出ました。光機能化インプラント1677本(すべての大手メーカーインプラント含む)の第1回臨床データが開示されました。今発売のクイントデンタルインプラントロジーです。以下ハイライトごく一部です(著作権関係で?入ってます)。

1.即時荷重は含むが、通常埋入での生存率 99.?? %
2.GBR、サイナスリフト、抜歯即時などのコンプレックスケースを少なくとも600本、さらに即時荷重を少なくとも900本含む時の、全体の生存率:98.?? %
3.オステルISQ値増加スピードは光機能化によって3-30倍へ。などなど。

コンセンサス総論
「光機能化は、現在のインプラント治療において、その改善および
問題解決のために重要な役割を担っており、また、将来の治療に
も大きな影響を及ぼすであろう。」

などなどです。光機能化サミットはすでに来年にむけて歩き始めています!ご期待ください。
 

以上引用です。

 

光機能化のデータが明らかに成ったようです。

しかし、水を差すようで申し訳ないのですが、これらのデータの大元になっているDR達の質、日本の標準的治療、平均的治療と呼べるものではない、と私は指摘します。

これに取り組まれているDR達は、かなりのインプラントの専門的治療に長けている者達の集まりであり、その中でのデータなのではないか、と。

そしてもう1点、では光機能化する前のデータではどれ位のデータであったのか?と言う比較、これが重要でしょう。

1.即時荷重は含むが、通常埋入での生存率 99.?? %

とあるが、その前のデータは?喜界の泰斗とも呼べるDR達の集合体ですから、当然埋入したインプラントの生存累積データは97%を軽く超えているのでは?と私は疑問を持ちます。

2.GBR、サイナスリフト、抜歯即時などのコンプレックスケースを少なくとも600本、さらに即時荷重を少なくとも900本含む時の、全体の生存率:98.?? %

とあるが、これも同様に生存成績がそんなに改善率が90%程度だったのが98,??%になっていると言うのでしょうか?素直に疑問に感じてしまいます。

3に関しては、私はオステルではなくペリオテスト値で調べるしかなくて、比較データが出せませんが、自分自身のデータでは植立直後少々データが落ちますが、2~3週間でデータは落ち着き水平化=安定化を示し、その後水平状態もしくはやや改善状態が2~3週間見られれば印象(セラミックの為の型取り)に進められています。

因みに、卑怯の謗りを受けると嫌なので、自身のデータを明白にして置きますが、1に関するデータでは現在の方法を確立した2005年後は生存率?と言うデータでは99%以上、年間で1~2本しか脱落させていません、私に場合。

2に関しても、1と特段の区別なく仕事しているので同じですし、私の場合、殆ど抜歯即時植立で、常に即時荷重を狙って植立を行っていますが、サイトの状況(骨の状況)次第で即時荷重出来るか否かで埋入トルク35N以上出せたら即時荷重する、と言うルールを決めているだけです。(但し7番にはしない、と言うルールもあります。)

これらの治療方法の裏にあるのは再生療法PRP,PPP,CGF,PRGF等と超音波骨折治療器、更に奥の手もありますが、まあ付加的ものですので誤差の範囲内でしょう。

 

これらを総合的に鑑みて思うことは、私は特別な存在で、特段光機能化は私には要らない、と言うことでしょうか。

まあこれは悪質な傲慢な冗談なので、私が成功出来ているのは、やはり再生治療と超音波骨折治療器を入れている、それに尽きるのではないか、と思う次第です。

データを比較する場合、じゃあ前のデータがどうだったの、と言うことになりますが、私自身の状況で言えば、元々脱落とか殆どしてなかったので、生存率では然程の効果があったとかは実感がないです。

それよりも、肌で感じる実感は、手術への安心感、複雑で難しい手術した場合でも安心出来る、更には治療期間がかなり短くなっている、と言う実感があります。

治癒期間が短いと言うことが、結果的に生存率、成功率に当然の如く好影響を与えている、と感じます。

そして、これは声を大にして言いたいのですが、再生療法、超音波は人を選ばず好影響を与えます。

幾ら光機能化が優れていても、生体の細胞をそう簡単に増やすことは出来ないでしょう。

生体の治癒を継続的に促進し続ける、刺激を加え続ける力は光機能にはないのでは、と疑問を感じます。

ですから、悪いことは言いません、まず取り組んで欲しいのは、生体に働きかける、患者さんの体を健康にする治療方法を採用されること、です。

チタン表面はSLAで決まりでしょうし、表面を炭素で汚染されないようにすることは、今後の製造メーカー側の責任である、と私は明言します。

大勢が流れてて行く中、少数派意見をたじろがずに書き残すことが重要である、それこそが科学の議論である、と信じて今日の緊急のブログを締め括ります。

冷や水掛ける真似しやがって、とお怒りの方も多数おられるでしょうが、私は私の意見を違和感を持つ少数派の為に残します。

何しろ、患者さん側にまで影響が出始めて光機能化している医院でないと受けたくない、と言う言動を見聞するようになっているので。(光機能化が、近年起きた歯科用CTの如く患者さん獲得の道具に廃り、結果的に科学的考察から落ちて行くのは、実に惜しまれますので)

それよりももっともっと大きい影響はDRの腕であり、経験、知恵なのではないでしょうか?と大きな疑問を投げ掛けさせていただきます。

失礼致しました。

 

 


患者さんからのお問い合わせ、やり取りで思うこと。

2012年05月07日 | 患者さんの知らないンプラント業界の話
松元教貢歯科医院
松元 教貢先生 
 
この度は突然のメールを失礼いたします。
 
歯周病治療について調べている折、先生の医院のホームページを拝見させていただき、藁をもすがる気持ちで診察をお願いしたく思い こうしてご連絡させていただきました。
 
〇と申します。34歳で2歳の娘がおりますが、仕事と子育てで気持ちに余裕がない生活をしており、恥ずかしい話ですが、定期的に歯科にかかっておりませんでした。
実家に滞在した折に子供を見てもらっている間、近くの歯科で歯石をとってもらったことが何度かありますが、歯周病の診断はされませんでした。
 
今回実家に滞在中、普段とは別の歯科に受診したところ、年齢には見合わないくらい歯周病が進行しているとの診断でショックを受けました。
具体的には左上第二大臼歯が歯周ポケットが深く歯を保存することが難しいくらいとの説明でした。
 
歯を失わない治療がないか、再生治療などの適応があればと考えております。
 
先生はインプラントに関して世界をリードする治療をされていらっしゃいますが、ホームページでお考えを読ませていただくにつれ、歯を残すことにも御尽力されて再生治療も手がけられているとのことでしたので、藁をもつかむ気持ちでご連絡させていただきました。
 
現在夫の赴任のため〇〇に在住しており、東京〇〇の実家に時折帰省しております。
今回は〇月〇日に〇〇に帰らなくてはならず、できればそれまでに診察を一度していただければと考えております。誠に自分勝手なお話なのですが、可能であればお願いしたく思っております。
 
 
松元 教貢先生 御机下
 
本日は私の急なお願いを受け入れてくださり、診察とご説明いただき、誠にありがとうございました。
 
思っていたほど重症に至っていなかったことに安堵いたしました。慢心せず、治療、ケアに勤めてまいりたいと思います。親知らずの抜歯も必要であることなど、先生に御指摘いただき、やはり受診させていただきよかったと感じております。
 
先生は患者さんのための低侵襲な妥協のない手術を追及され、厳しいイメージを抱いておりましたが、お会いしてとても優しく安心して御相談させていただきました。優れた先生は人格も優れていらっしゃると感じ、私も医師のはしくれとして、技術はプロであり、患者さんを抱擁する優しさを持ちたいと思いました。
 
長文になり申し訳ありません。感謝を申し上げたく再度のメールをさせていただきました。
 
先生のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
 
〇和〇子 拝
 
 
特別に患者さんに許可をいただいて載せさせていただきました。
 
この患者さんは、眼科の先生でしたので、同じ医療人として今回のやり取りの一部をブログに使わせていただけないか、とお願いしてのことです。
 
 
結論から申し上げると、今回のご相談の件は歯周病に関してものだったのですが、歯科用CT3DXの詳細な画像診断で、確かに歯周病の傾向はあるものの、現時点ではそこまで深刻になっているものではないだろう、チャンとした歯周病専門医の元に治療に行かれ、メインテナンスを受けられれば特別に大きな再生療法とかまでは要らないだろう、とお話をさせていただきました。
 
確かに、歯科用CT3DXまで持っている先生は少ないでしょうが、ある先生の見立てでは年齢に会わない位進行している、と言われてしまうことに、私は少なからず違和感を持ちました。
 
私の拝見した時点と、その先生の診察した時点で時系列で差があることは間違いはないでしょう。
 
しかし、それを鑑みた上でも、特定の部位のみの診断でそこまでの診断が出来るのだろうか、と私は思うのです。
 
私自身の感覚では、歯周病は何よりも生活習慣病であり、1回位治療した程度では確定診断は出来ない筈でしょう。
 
私には幸い歯科用CT3DXと言う世界1微細な綺麗な画像の見えるCTがありますので、骨の吸収の程度、歯周病進行の具合がかなり正確に分かります。
 
私は、出来る限りの診断ミス、治療の無駄、無理、ムラは患者さんの為にも省きたいと考えています。
 
ですから、繊細な画像の3DXCT画像が必要なのです。
 
勿論、インプラント治療でも例外ではありません。
 
患者さんの病態の把握、現状の正確な診断は、医療行為上何よりも重要なものでしょう。
 
それが、1人1人のDRでこれほどの違いを時に見せてしまう、その実例として非常に端的ではないか、と思ったのです。
 
ですから、無理を言って転載の許可をいただきました。
 
私がいつも言うことですが、私には可能性が見える、即時荷重、低侵襲外科手術、再生療法等々の治療の道筋が見えても、他のDRでは見えていない、そう言うことがとても多いのです。
 
非常に残念ですが、これが現実です。
 
 
又、他の患者さんの実例ですが、歯周病専門医を大学病院で取得していた、人柄の良いDRと評判のDRから転院して来た方がいました。
 
この方も、本当にこのDRは歯周病専門医取得されているのか?と言う状況で、非常に残念ながら、かなりのはを抜歯させていただいて即時植立、即時荷重、で審美的なインプラント治療をさせていただきました。
 
その患者さんが治療後に言われた一言ですが、前のDRは口は上手いし、人柄も良いがちっとも治らなかった、それで、松元先生を探して駆け込むようにして来た、と言われました。
 
 
本当に残念ですが、DR毎の見立て、治療方法、出来ることには凄く差がある、と言わざるを得ません。
 
ネットのご相談では、先生のような治療をしてくれる方が近くにいませんか?と言う問い合わせをとても良くいただきます。
 
それに対して私は、基本的には歯周病に詳しい方、インプラント、被せものに長けている方を探されて下さい、でも、私と同じことが出来る方はまずいないと思いますが、とお応えするのが常です。
 
酷な言い方になるのですが、最後の伝手として、ラストDRとしてチャンと私に拝見させて下さい、と申し上げるしかないのです。
 
生意気な言い方になるのですが、私が拝見して出来ないとお断りすることは殆どありません。
 
抜歯即時植立、即時荷重、低侵襲外科処置、審美的再生療法、1回限りの手術、短期間治療、それらにより結果的に金銭的負担でもかなり経済的になる、このような治療は私以外にはしていない、と私は責任を持って発信致します。
 
真剣に再生治療、インプラント、歯周病治療をお考えでしたら、私の診断をまず受けて下さい。
 
その上で、色々お考え下されば良い、と思います。
 
私は、決して治療に何とかして引き込もう、とは考えていません。
 
その患者さんにとって何がベストなのか、私の出来ることは、それを真摯に常に問い掛けながら、患者さんご自身にもお考えいただいて治療を行っています。
 
ラストDRとして、最後の一縷の望みとして、お尋ね下さい。