ご献体を用いて、インプラント関連の実習をさせていただくことに関しては、私は基本的に賛成している立場です。
しかし、注釈が付きます。
参加されるDR達に、高い倫理観を持つこと、が絶対条件です。
残念ながら、そこの点で恥ずかしい行いをしてしまう、真摯ではない且つ紳士ではない輩がいる、と言う話を漏れ聴くこともあったからです。
思い起こせば、学生時代の実習でも、残念な学生たちが一部にいました。
それと同じことが、歯科医師になっても性根は変わらないのか、本当に少数派でしょうが、何故か馬鹿なことしたくなるのか、愚か者が出てしまうようなのです。
そのようなことが決して無いように、主催者側には真面目な姿勢、そして参加されるDRには高い倫理観を、と明言します。
かく言う私も、学生時代にはかなり真面目に取り組み、指導教官から卒後教室に残らないか、とお誘いがかなりあったくらいです。
その頃のライバルと言うか、親友とも呼べる同級生は、今国立大学の教授になっています。
Y君と私が、その年の解剖実習のトップ2だったと確信しています。
その後、私は開業医になり、彼は昇進して国立大の教授です。
いつの間にか、インプラント始めとする手術を多数手掛けるようになり、もう一度勉強したい、と願った私は、母校にお願いして、学生実習をお手伝いすることができるようになりました。
確か、開業して3年目とかだったかと覚えています。
そこで、臨床医になっていましたから、学生のお手伝いしながら、自分が知りたいこと、分野のお勉強も沢山させていただきました。
それが、今の私の基礎をなしていることは間違いありません。
医学の発展の為と信じて、その身を捧げて下さった故人のご遺志を、決して疎かにしてはならない、と私は思います。
真摯に、紳士であれ、とお願い申し上げます。