2023年1月11日に、高橋幸宏さんが逝去されました。
長きにわたり、高橋幸宏に大きな愛を贈っていただいた皆さまに。 pic.twitter.com/E7CQDBwzBx
— 高橋幸宏 information (@yukihiro_info) January 15, 2023
私がこのニュースを知ったのは、ついに新型コロナウィルスに感染し、症状も治まった頃。
3日間熱が出たくらいで喉の痛みもなく、食欲も十分にありましたが、
この訃報を聞いてからはショックで2日間ほとんど何も喉を通りませんでした。
教授こと坂本龍一さんが闘病中で最後のパフォーマンスになるかもしれないと、ピアノ演奏を配信した直後の訃報。
幸宏さんも闘病中でトリビュートコンサート後はツイートしていないけど、
どうされているのかな…と気になっていたところでした。
それでも、YMOのメンバーの中では特に細野さんの仕事を追っていた私は、
幸宏さんはそこまで深く追いかけてライヴを見に行っていたわけでもなかったので、
自分でもこんなにも衝撃を受け、何日も引きずってしまうのが意外でした。
Yukihiro Takahashi, a drummer and vocalist whose wide artistic range and gleeful embrace of music technology made him a leading figure in Japan’s pop scene for nearly 50 years, most prominently with the Yellow Magic Orchestra, has died at 70. https://t.co/ZFLiDJWyfy
— New York Times Music (@nytimesmusic) January 20, 2023
↑ニューヨーク・タイムズ紙オンラインにも掲載された訃報
全世界、各業界からの幸宏さんを惜しむ声が聞こえてきましたが、
もちろんYMOのメンバーお二人もそれぞれの心境を投稿しています。
— ryuichi sakamoto (@ryuichisakamoto) January 14, 2023
— 細野晴臣_info (@hosonoharuomi_) January 20, 2023
今まで詳しくここに書いたことがありませんでしたが、
私が(運動会のBGMとしてではなく)YMOを聴くようになったのは21世紀に入ってからのことです。
その当時よく聞いていたyes mama, ok?の曲が入っているSOUND DICTIONARYという無料配布のカセットがあり、
それがスネークマン・ショーの生みの親である桑原茂一氏によるフリーペーパーのカセット版であることを知りました。
高校の頃、モンティ・パイソンが大好きだった私は、
同級生から「ミウモちゃんは絶対スネークマン・ショーが好きだと思うよ!」と言われていたことを思い出し、
レンタルショップで借りてきたのが
「スネークマン・ショー(急いで口で吸え!)」とYMOの「増殖」のCDだったわけです。
奇しくもその頃、YMO復活の序章とも言える細野さんと幸宏さんのユニットSKETCH SHOWが結成され、
すっかりYMOが好きになっていた私はそのライヴに足を運び、
初めてYMOのお三方が揃った姿を生で見ることが出来たのでした。
それからはSKETCH SHOWの細野さんと幸宏さんがオススメするエレクトロニカの曲をレコード屋で探したり、
触発されて自分で好きな曲を発掘してきたり… お二人のおかげで毎日音楽を聴く喜びに満ち溢れていました。
幸宏さんは、ミカバンドやYMOといった懐かしの音楽に関わっていた伝説的な人というだけでなく、
私にとっては、現在進行形で面白く新しい音楽を紹介し、
自らも先鋭的な音楽を発信し続ける現役のミュージシャンだったのです。
だからこそ、何故こんなにも早く行ってしまったのかと…
行くことになってしまったのかと、本当に残念でなりません。
Out There (feat. Yukihiro Takahashi)
幸宏さんが大好きだったLali Punaとの共演曲↑
改めて幸宏さんの曲を聴き返すと、思った以上に思い入れのある曲が多くて、
METAFIVEのような最近の曲や数十年前のミカバンドやソロ曲を行ったり来たりしていると、
この曲20代の頃よく聴いてたわー!とか、
前はそんなに聴いてなかったけど今はこの曲好きだわー、などと色々と発見があります。
ちなみに私が10代の時、初めて幸宏さんを歌うドラマーだとはっきり認識したのは、
東京スカパラダイスオーケストラとの共演曲でした。
幸宏さんを思い出す時に、ソロ作品やミカバンドやYMOやTHE BEATNIKSやPUPAやSketch ShowやMETAFIVEや色々な曲があるだろうけど、私はいつもポップジャムで見た「Water Melon」をまず思い出す。
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠 (@notfspurejam) January 15, 2023
高橋幸宏 water melon 1995 https://t.co/Xe03EzqQDR pic.twitter.com/Q6mFssjJg8
80年代の曲を聴いていると、不思議と英国の空気まで思い出します。
濡れた石畳の上を、ひんやりとした空気の中、一人ロンドンの街を散歩するような、
しっとりと、懐かしい時間。
高橋幸宏- Drip Dry Eyes (Official Music Video)
そしてテレビでの幸宏さんを思い出すと、思わずニヤニヤしちゃったり。
♪二人揃って、流してまぁ〜す!
竹中直人と高橋幸宏の流しのチャーリーボブ彦ジャッキーテル彦
とびっきりオシャレだけれど、どこかふんわりとした愉快な雰囲気もあり、
人と人を繋ぐような気遣いの人でもあり、その一方で最高にクールでタイトなドラマーでもあり。
よく細野さんを天才、教授を奇才を表現して、
「僕は凡人で太鼓持ち。ドラマーだけに」なんて謙遜して仰ってたけれど、
その二人にもない特別な輝きを持っていた幸宏さんこそ、本当のYMOの「主役」だったんだな。
今はそんな風に思っています。
幸宏さん、安らかに…
NHKの特集番組があるそうですよ!↑
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