The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

グラナダ版 ”ボヘミアの醜聞” ー (2)

2015-02-04 |  ∟グラナダ版SH
ー A Scandal of Bohemia (グラナダ版):(2)ー
(1984年制作)

グラナダ版「ボヘミアの醜聞」の2回目です。


話は少し戻りますが、
馬丁に変装してアイリーン邸を偵察していたSHは、アイリーンの元を毎日の様に
訪れる弁護士ゴッドフリー・ノートンの存在を知ります。
そして、慌てて外出する弁護士とアイリーンの後を馬車で追いました。

2人が着いたのは教会で、今しも結婚式が執り行われ様とする時 立会人が居らず
困惑する中 追って来たSHがが急遽立会人に任命され 無事2人は結婚式を挙げました。
その際アイリーンがお礼に渡した1ポンド金貨をSHは時計の鎖に付けて置こう
と言います。



その後、再度牧師に変装したSHは ブライオニ荘の前で大勢を動員した騒ぎを起
こし 怪我を装いアイリーン邸に運び込まれることに。



その際、外で待機していたJWとタイミングを合わせ発煙塔で火事を装い 騒ぎに
紛れてアイリーンの写真の隠し場所を突き止めます。


上機嫌でJWと共に馬車で221B に戻って来たSHに 通りかかった若い男性が
声を掛けて通過ぎます。
「おやすみなさい、ミスター シャーロック・ホームズ」。 その声を聞きフト考える様
子のSH。
(実は後を付けてSHの正体を確認しに来たアイリーンの男装をした姿でした)


↑ ”Good night, Mr. Sherlock Holmes”


翌朝国王、JWと共にブライオニ荘を訪れますが、既にアイリーンはSHに手紙を
残しイギリスを出発した後でした。


↑ シルクハットのSHは品があって素敵です。

そして問題の写真は”お守り”として持って行く代わりに、自分1人の写真を残して
いきます。

「事件は解決出来なかった」と詫びを言うSHに対して、もう脅迫の心配が無くなっ
た国王は感謝し お礼に自分の指輪を渡そうとしますが SHは「もっと価値ある
物」としてアイリーンの写真を所望します。
「身分違いでなければ王妃にふさわしい女性であったのに・・・」と未練たらたらの
国王の言葉に、「国王のお相手にはふさわしくない」と不機嫌そうに言うSHです。
I.e. お前には勿体無いよッ!って事でしょ。



↑ アイリーンが残して行った写真です。


最後にSHはアイリーンの写真を大事に引き出しに仕舞い鍵を掛けます。
その後バイオリンを弾く姿、暖炉の前に座る物思いに沈んだ憂いを帯びた姿は美し
いです。


 

「彼の冷徹さと愛は反する」が 彼にとってアイリーンは最後まで特別の人、常に
”あの人”(The Woman)であった・・・とJWが語り終わります。

いやー、良いですねぇ。

因みに、アイリーンはイギリスを出る航路で例の写真を海に沈めます。
これは正典には無かったシーンだと思います。 

このエピソードで、SHは国王の話を聞いて大笑いをしたり、国王から大金を
前金として受け取ったり珍しいシーンも含まれています。 

又このアイリーン・アドラーさん(ゲイル・ハニカット)は歴代のアイリーンの中でも
一番美しいし(私見)、 気品もあるし、内に秘めた強さも見え好きでした。

それから初代JWのデヴィッド・バークの語りは滑らかでとてもいい声でした。
やはり字幕版は良いです。
そして何よりSHの ”My dear Watson”が聞けたのが嬉しかったですねー。

最初にも書きましたが、兎に角ジェレミー・ブレットが若く溌剌として美しいですし、
この作品で正に”シャーロック・ホームズ”がはまり役になったのが良く分かります。
「緋色の研究」が映像化されなかったのは本当に残念です。
ワトソンとの出会い、見てみたかったです。

今回ODでの再放映はりマスターHD版ですので 以前より画面がきれいなの
ですが、噂によればBR版は画面がより美しくて全然違う様ですし、 又TV放映で
はカットされた部分も含まれているとこ事なので つい食指が動いてしまいますが、
何しろ全編box版なので、悩みます。

つい勢いで 印象の強かった「ボヘミアの醜聞」について書かせて頂きましたが 
又機会があれば他の作品についても触れてみようと思います。


そうそう、一昨日偶然にもイヴァーノフ版の「ボヘミアの醜聞」を放映していました。
ロシア版はあまり見ないのですが、せっかくなので見てしまいました。 が・・・
勿論お好きな方もいらっしゃるかとは思いますが、あまり情緒が無く 残念な感じ
でしたね(これも私見)。
前半は”A Scandal of Bohemia”だったのが、後半は”The Sign of Four”に続き
1エピソードとしてあったのが何より驚きましたね。勿体無い!


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余談ですが、昔ジェレミー/シャーロックを見ていてしばらくの間は気付かなかった
のですが、あの「マイフェア・レディー」に出ていたのを思い出しました。
同一人物とは思えない程だったので、「マイフェア・レディー」を見直しましたよ。
いゃー美しいです。
あの有名な「君住む街角で」を歌っているんです(当然吹き替えだとは思いますが)。
SHには関係ないのですが、参考までに画像を。



それからすっかり記憶の底に隠れていたのですが、先日モグモグさんから
remindして頂き 「戦争と平和」に出演していた事を思い出しました。
この時は正に ”美青年”(ハンサムとかイケメン等と違う正統派美青年です
ねー!)



(古い作品なので、今回の画像全体に画質が荒い事をお許し下さい)



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話が変わりますが、Benedict主演で予定されていた”Lost City of Z”の主役が
チャーリー・ハナムに交代したそうですね。
Dr. Strangeの撮影の為、とされていましたが、余りにも過密なスケジュールでした
し、この役どころは何となく合わない様に感じていたので、個人的には良かったの
ではないかと思っています。



グラナダ版 ”ボヘミアの醜聞” - (1)

『グラナダ版シャーロック・ホームズ』 : Index