The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『カササギ殺人事件』ドラマ版Review : (1)

2023-02-11 |  ∟カササギ殺人事件 /ヨルガオ殺人事件
”Magpie Murders"


6エピソード
#1 名探偵アティカス・ピュント
#2 アランの真実
#3 疑惑の連鎖
#4 パイ屋敷の暗い過去
#5 偽りの真相
#6 笑顔の別れ

ストーリー詳細は原作及びその後の情報の中でご紹介していますので、今回はドラマを観た感想
と気付いた事色々に触れたいと思います。

いや~、待った甲斐がありました。
一言、面白かったです。
過去にも何度か書いたのですが、原作が2重構造になっている為映像化が難しかろう、しかしホ
ロヴィッツさんご本人が脚本を担当なさったので とんでもない事にはなる筈もなく、どんな
風に収められたのか・・・この点が非常に興味を持っていた点なのでネタバレ等は全く観ないで
ひたすた我慢でお待ちしたという訳で。
一応2回視聴して、2度目は割と細部まで観たつもりですが・・・・・

原作は、編集者のスーザンがアランの死と共に失われた『カササギ殺人事件』結末部分の原稿
を追う現実と、その『カササギ殺人事件』の登場人物、名探偵アティカス・ピュントと若き助
手が依頼された殺人事件の真相を追うというフィクションの2重構造が複雑に交差するのです
が、この作品では映像作品ならではの鮮やかな手法によって ”スーザン パート”と”ピュント
パート”が非常に分かりやすく自然に切り替えられています。
う~~ん、そう来たかッ! 成程ッ!と感動しました。



例えば、スーザンが運転するコンバーチブルとピュントとジェームズ乗る車がすれ違い、ここ
でパートが切り替わる。 ってな具合で映像として分かりやすい演出がされています。

ファーストルックの画像で、スーザンとピュントが並んでいるのを観た時に、スーザンが夢の
中で事件を追うのかな?(ガウン姿だったので)と想像していたのですが、当たらずとも遠か
らずでしたね(自画自賛?)

最初にスーザンが車に乗りバックミラーを観た時にピュントが写る…のを観た時にトリハダ
もんでした。


その後、スーザンが推理をする度にピュントが現れて色々と意見交換をする、或はピュント
の考えを聞く…と言う形で、スーザンが自分の推理を頭の中で組み立てていく、と言う形式
をとっています。



又、登場人物も アランが『カササギ殺人事件』の登場人物は殆んど現実に存在する人々を
モデルにしている点(名前も殆んど同じ)、映像化されたなかでは両パート同じ俳優さんが
演じている為、これも又理解しやすい演出になっています。

そこで、その登場人物に関してなのですが、キャストに関しては前回コチラに書きましたの
でご参照下さい。

今回はアランの作品に登場する人物のモデルが誰なのに触れておきます。

ジェイムズ・フレイザー(ピュントの助手)=ジェイムズ・テイラー(アランの愛人):マシュー・ビアード


チャブ警部補(ピュントの知り合い)=ロック警視(バース警察):ダニエル・メイス


クラリッサ・パイ(サー・マグナス・パイの双子の妹)=クレア・ジェンキンス(アランの妹):ピッパ・ヘイウッド


サー・マグナス・パイ=マックス・レイランド(スーザンの父):ロルカン・クラニッチ
その他何人もの人物が作中のモデルとして登場しています。



そして、スーザン・ライランドを演じるレスリー・マンヴィルに関してなのですが、
最初にキャスティングを見た時、スーザンの年齢が気になったのですが(原作では40歳位?)でも、
流石の演技力で全く気にならない、どころか、むしろもっと若い女優さんでは難しかったかも、と
思えましたね。
それにしても、マンヴィルさんこの所の勢いは凄いです。 最近では『ミセス・ハリス パリへ行く』
をはじめ、TVドラマでも『刑事シンクレア』をはじめ多くのドラマ、以前ご紹介した製作予定の
『Critic』等多くの作品に出演するベテラン女優さんですね。

余談ですが、ゲイリー・オールドマンは元ご主人です←凄いですね!(って、意味不明ですが、個人的
な感想で)

又、アラン・コンウェイを演じるコンリース・ヒルは、
”GoT” のヴァリスで良く知られていますね。 あの時はツルピカ(?)だったからこのドラマでは
最初はすぐには気付かなかったのです。
他にも多くのドラマに出演。
そう言えば、先日日本放送になった『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』にも出演していまし
たっけ。偶然に出演作が続きました。

アティカス・ピュントのティム・マクマランは
味のある俳優さんです。 何と言っても『刑事フォイル』での出演が印象的でした。
このドラマでも 海外で初放送時に”アティカス・ピュントがimpressiveだった”と評されていました。

ここでちょっとtribia ですが、

その1 : ホロヴィッツさんのカメオ出演 
一回目視聴している途中で、アレ?今のは?・・・・と思ったのですが、余りにも短い本当に一瞬の
事でした。 その後チョット確認したところ確かにカメオ出演していらっしゃる事が判明。
2回目の時よ~~っく観直しました。 それにしても短すぎ(笑)
コリン・デクスター氏のカメオは割と良くみつけられたんですけどねぇ。
皆様気付かれましたかしら?

その2 : スーザンの妹ケイティ―役
クレア・ラッシュブルックでしたが、これも、あれ?の1つ。 何処かで見た様な・・・・。
と思ったら、『刑事シンクレア』でもレスリー・マンヴィルの妹役でしたわ。 、


まだまだ書きたいことが沢山ありますので、
その(2)に
・・・・・to be continued です。


(source : Masterpiece,BritishPeriodDramas & etc.)

※ 関連過去記事は、
右カテゴリー欄 : ∟カササギ殺人事件





2 コメント

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もう少し (Abi)
2023-02-11 14:43:16
時間が経ってから二回目観ようと思ってます。今だとなまじっか覚えてる場面も多くて、飛ばして観てしまいそうなので。そのカメオ出演のは知りませんでした。どのあたり?
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>もう少し (Yam Yam)
2023-02-11 17:35:28
Abiさん、
そうですか、これから2回目? 私の場合 この作品はかなり気合が入っているので、何度も観てしまうの
です。で、又新たに気付く点がある様に感じます。
ホロヴィッツさんのカメオ出演は、スーザンとチャールズがアランのお葬式に向かう途中で 二人の横を
スッと通り過ぎる・・・って場面。もう本当に一瞬ですから、かなり気を付けて見ていて下さいね。
そう言えば、AXNミステリ-で2月14日に再放送ある様ですね。でも何故か吹き替え版らしいですが。
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