ねこ庭の独り言

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在日朝鮮人てどんなひと? その2 ( 徐氏の間違い )

2015-05-30 15:48:42 | 徒然の記

 朝が来た。気が重いが、昨日の続きを始めよう。徐氏が、日本の若者のために書いたという本だ。

 「欧米に習って、他民族を支配することを目指しながら、」「日本は、政治体制においては、民主主義を取り入れませんでした。」

 「  個人の自由、人権の尊重 、民主的議会制度、法の下の平等などが、」「実現されるのが文明国なのに、日本の帝国主義は、欧米と異なるものでした。」「天皇に忠誠で、国のため、文句も言わず死んで行くことが、立派だと言うのです。」

 氏の説明は、このあたりからおかしくなってくる。欧米の植民地支配とは、どのようなものなのか。氏はどんな想像をしているのか。

 英国が、インドを実質支配したのがおよそ220年間だ。1871年には、英国王がインド皇帝を兼ね「インド帝国」を作っている。オランダが、インドネシアを支配したのは、300年間と言われる。ベトナムは中国の支配を受けること約1000年で、フランスに支配されたのが100年だ。

 この間欧州列強は、植民地から過酷な税を徴収し本国へ送り、住民を奴隷同様に扱い、ただ同然の賃金で働かせ、莫大な富を得た。

 当時の列強が 、個人の自由や人権の尊重、あるいは、民主的議会制度や法の下の平等を植民地で行っていたと、誰も考えていない。

 氏は現在の目で戦前の日本を眺め、糾弾している。欧米の植民地の実態を語らず、日本だけが酷いことをしたという嘘を展開している。

 教育勅語を真似た朝鮮教育令や、日本語の普及に力を入れ、朝鮮語を第二外国語としたことについては、氏の怒りを理解するが、それを言うのなら、もっと残酷な統治をしていた、西欧の植民地について正確に説明すべきでないのか。

 「朝鮮学校の教室に、北朝鮮の指導者の肖像画があるのは、」「問題だと、多くの日本人が言います。」「私立の宗教系の学校などで、宗教的指導者の肖像を掲げることは、問題にされません。」「この対応の差は、どうしてなのでしょう」

 宗教的指導者の肖像とは、聖母マリアやキリスト、あるいは、ローマ法王を指しているのだろうが、国民を弾圧する独裁者の肖像と同じではない。

 「日本で、卒業式や入学式のとき、日の丸や君が代を、」「強制していることは、どうなのか、考えてみる必要があります。」

 これこそ余計なお世話で、教育への干渉ではないのか。

 「朝鮮学校の生徒たちは、日本人と同様に納税し、日本社会に生きる、生徒たちなのです。」「そういう子どもたちの、教育を受ける権利を、侵害してはなりません。」「根本的に、どの学校であれ、政府が、教育内容に干渉することは、許されておりません。」

 納税しているから、日本人と同じ処遇をと、在日の人々は必ず言う。納税は世界のどこに住んでいても、所得を得ていれば払わなくてならない。納税していても、国籍の違う人間は、外国人として扱われる。同じ扱いをされたければ、帰化すればいいのだ。世界の常識だ。日本の子供向けに書かいた本と言うが、子供はこんなことまで知らないので、氏の説明をそのまま信じてしまう。

 日本にある限り学校と名前がつくのなら、朝鮮学校でも、日本政府の管轄下にある。安価な用地の提供や税の減免など、国の支援や保護を受けるのだから、指導があるのは当然だ。

 朝鮮学校では、氏のような教師たちが日本への憎しみを植え付け、反日教育をしているので、文部省が指導するのは当たり前の話だ。しかし氏の主張は、現在の韓国・北朝鮮政府同様、我田引水のへ理屈に、近づいて行く。

 「日本は、過去の真実を糾明し、反省し、」「心から謝罪し、必要とあらば補償し、和解しなければなりません。」「これが、世界の、あらゆる国々で見られる、歴史を清算するプロセスなのです。」

 徐先生、私の知る事実はこうなのですよと、反論せずにおれなくなる。

 昭和40年に、当時の朴政権とかわした、日韓基本条約で、日本はすでに巨額の賠償額を払っている。

 総額8億ドルで、内訳は無償で3億ドル、有償で2億ドル、民間ベースで3億ドルだ。現在の貨幣価値で換算すると、約4兆8千億円という試算もある。この金額は、当時の韓国の国家予算の2.3倍だから、半端な金額ではない。

 韓国政府が、この事実を国民に知らせていないから、今でも日本が、戦後賠償をしていないと思われている。参考までにつけ加えると、敗戦後に、日本が韓国に残した資産は53億ドルだ。現在の貨幣価値に換算すると、31兆8千億円とも言われているが、もちろんこれも、朝鮮のものになった。

 小渕総理が、韓国に謝罪したことについて、次のように説明する。

 「小渕首相の謝罪文には、北朝鮮の国民が入らず、」「在日朝鮮人も入っていません。」

 まだ戦闘状態にある敵国で、国交の無い北朝鮮に首相が謝るはずがない。まして密入国してきた在日朝鮮人に、なぜ謝る必要があるのだろう。

 「私が、この本を書くことを引き受けた、一番大きな理由は、」「日本が、差別のない社会になって欲しいと思うからです。」「誰も差別されず、誰にも差別されない社会、」「そんな社会は、夢物語だと思う人も多いでしょうが、みんなが諦めてしまったら、未来は真っ暗ですね。」

 「日の丸と君が代斉唱を強制し、起立しない先生が、処罰されるような学校で、」「どうやって、植民地支配を、過ちとして教えることができるでしょうか。」「どうやって、侵略戦争を、否定できるのでしょうか。」

 政府は教育に干渉するなと言いながら、外国人の氏が、日本の教育に干渉している。しかし問題なのは、氏が文句を言う相手を、間違えているところだ。日本政府や日本人に、難癖をつけず、文句をいうのなら、在日朝鮮人を見捨てている韓国と、北朝鮮の政府に言うべきであろう。

 ノムヒョン大統領が、在日朝鮮人を評した言葉を、氏は知らないのだろうか。

 「在日は同朋ではない。国が一番苦しい時に、彼らは日本で、ぬくぬくと暮らしていた。国を裏切った人間たちだ。」

 反日の在日朝鮮人に、帰る祖国がないという現実が、ここにある。氏は日本で言いたい放題を喋り、常識がないのに、大学の教授にまでなっている。自分の立場を知り、もっと謙虚になりなさいと、こっちの方が言いたい。

 「誰にとっても、国家に属していないことは、」「実生活上の不利益になるだけでなく、精神的な苦痛にもなります。」「でも、どこかの国に属している 国民でなければ、」「人権が守られないなんて、おかしいと思いませんか。 」

 「人権は、限られた人にだけ保障される、特権ではありません。」「人間は、どの国の国民でも、平等であるはずですが、」「さらに、国民であっても、無くても、平等でなくてはなりません。」

 「それが、世界人権宣言をはじめ、国連難民条約などの、国際条約が掲げている理念です。」

 氏は自国へ帰り、自分たちを見捨てた祖国に対して、文句を言うべきである。そうすれば暖かい貴方の国が、きっと願いを叶えてくれるだろう。

 この有害図書が、図書館に借りた本でなければ、本多勝一の著書同様、野菜クズと一緒にゴミ袋へ入れ、ゴミステーションに捨ててしまっただろう。

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在日朝鮮人てどんなひと? 

2015-05-30 00:03:28 | 徒然の記

 徐京植 ( ソ・キョンシク ) 氏著「在日朝鮮人てどんなひと?」( 平成24年 平凡社刊 )を、読み終えた。

 著者は昭和26年、京都市生まれの在日朝鮮人で、早稲田大学の文学部を卒業し、現在は東京経済大学の教授をしている。氏の解説によるとこの本は、日本の若者たち、特に対象を中学生にしたというだ。

 図書館でページをめくると、穏やかで丁寧な文章だったため、つい借りてしまった。

 在日朝鮮人について、氏が次のように定義している。

 「日本の朝鮮植民地支配の結果、戦後も日本に住み続けることとなった、朝鮮人とその子孫。」「その数は、敗戦後に230万人だったが、現在は約60万人。」

 氏の話は、ずっと日本に住んでいる人間なのに、日本国民と同じ権利が保障されないのは、なぜかという疑問につながる。在日朝鮮人は、選挙権や、公務員への就職の権利が無いだけでなく、日本人から差別を受け、蔑視されてきたという話になる。

 朝鮮人、朝鮮、ばかチョンという言葉が、彼らへの蔑称で、嘲笑であった事実を否定しない。小学生時代に、からかわれる彼らが喧嘩をしていたことも、覚えている。朝鮮人を嫌悪する大人たちがいたのも、事実だった。しかし民主主義教育のお陰か、差別をする者は少数者だったし、多くの級友は、差別を嫌っていた。

 だがそれは氏が言うように、差別する側の人間の感想であり、差別された側の悲しみや怒りは分からない・・と、そういうことなのかも知れない。

 自分の気持ちと在日問題を、区別して考えたいと思うのは、日本にいる60万人の在日朝鮮人について、氏の説明が間違っており、これが厄介な争いの元になっているからだ。

  1. 在日朝鮮人は、日本の植民地支配のため朝鮮での生活が破壊されたので、生活の場所を求めてやって来た。

  2. 戦争中に不足した労働力を補うため、強制的に動員された。( 徴用工 )

 日本の植民地支配という言葉で説明されると、強制的に動員された朝鮮人が、多数を占めていると錯覚させられる。しかし、戦時徴用された朝鮮人の内、敗戦後の日本に残ったのは、245名だ。

 245名以外の朝鮮人、つまり60万人のほとんどは、戦後の混乱にまぎれ、職を求めて密航してきた朝鮮人と、その子や孫たちだ。

 大学教授である氏が、事実を知らない振りをしているのか、間違いを知らずに書いているのか。不可解でならない。

 「フランスは、植民地だったアルジェリアを独立させた時、」「フランスとアルジェリアの国籍を、住民に選択させました。」「でも日本は、在日朝鮮人を無国籍状態にし、見捨ててしまいました。」

 これも、私の知る事実と異なっている。日本が敗戦となった時、在日朝鮮人たちが、共産党とともに各地で武装蜂起した。火炎瓶闘争と呼ばれる、激しい暴力闘争に参加した。

 代表的な争乱が吹田事件だが、こうした争乱への、在日朝鮮人の参加人数が、30万人だったとも言われている。各地で騒動を起こす彼らを、政府は、治安維持のため、朝鮮へ戻そうと懸命になった。

 しかし当時は、朝鮮が北と南に分裂し、互いに戦争していたため、在日朝鮮人の帰還が困難を極めた。在日朝鮮人の多くは、共産主義者を弾圧する、韓国への帰国を躊躇し、韓国政府も又、在日朝鮮人の受け入れを拒否した。

 結局、赤十字の斡旋のもとで、北朝鮮への帰還が、大々的に行われることとなり、170万人の在日朝鮮人が日本を後にし、残りの60万人が自分の意志で残った。この60万人の中にいる戦時徴用工は245名と、厚生省の資料が記録している。

 この事実のどこを見て、氏は、日本政府が見捨てたと、断定するのだろう。

 60万人の在日朝鮮人は、職を求めてやって来た密航者であり、これが植民地支配の結果だと、氏が決めつける理由が理解できない。

 氏は日本の植民地支配について、三つの特徴を列挙する。

  1. 大きな力を背景に、朝鮮の土地や資源を奪い、安い労働力を使い、日本は、大きな利益をあげました。

  2. 韓国では、帝国憲法が適用されず、三権分立もなく、朝鮮人には憲法上の権利が認められませんでした。

  3. 朝鮮の犠牲の上で、日本の内地はうるおいました。

 現在韓国政府はこのように学校で教え、これがいわゆる反日教育です。日本は朝鮮を植民地にしたのでなく、併合したのであり、植民地なら、欧米諸国がしたように、現地人に教育を受けさせず、無知蒙昧のまま放置し、奴隷同様に酷使する。

 だが日本政府は、小学校、中学校、大学まで建設し、国内と同じ教育投資をしている。当時の政府統計資料を調べると朝鮮への投資が、国の予算を上回り、財政が赤字だったと記されている。

 文字の読めない朝鮮人に、ハングルを普及させたのは、日本だったし、厳しい身分制度を廃止し、庶民を解放したのも日本だった。国民の多数を占めていた、奴隷と小作人に、土地を分配し、生活の手段を与えたのも日本だった。

 こうして書くと、あれもこれも、してやったと、自慢らしく聞こえるが、苦々しくてならない。欲しがってもいない、親切や思いやりなど、朝鮮人が喜ぶはずがない。

 当時の日本政府がやったことは、ただひと言、「過ぎたるは及ばざるがごとし」だった。王族と両斑がふんぞり返り、奴隷のように酷使される、常人・賤民たちが多数を占めていても、知らぬ顔をしていれば良かったのだ。

 不衛生な暮らし振りだからと、道路を整備したり、家屋を整えたり、工場を造ったり、そんなことはしなければ良かったのだ。言葉がつい乱暴になるが、氏の説明には、日本の若者に聞かせたくない、嘘や偏見が多過ぎる。

 先日読んだ、別の韓国の教授の話と、違いすぎる。その教授は次のように述べていた。

 「私は日本か大嫌いだが、彼らがやったことでも、」「評価すべきことは、評価しなければならない。」

 厳しい身分制度の廃止、ハングル文字の普及、農地の解放、都市の近代化と国民生活の向上など、教授は、日本のやったことを数字を上げて説明していた。

 彼が反日である理由は、日本政府の、押しつけがましい皇民化政策だった。名前を忘れたが、この教授には今も敬意を払っている。

 少しでも日本を誉めれば、売国奴として攻撃される韓国で、事実を言う気概に打たれた。安全な日本に住みながら、こんな意見しか述べない、徐氏に失望する。

 夜も更けた。日本の若者向けの本だと言うが、若者の中には息子たちが孫も含まれており、とんでもない話だ。

 今日はここまでとし、続きは明日にする。

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