25
携帯がなった。
幻覚から再び覚めたような感覚。
通知着信。
GG。
「はい、わたし」
「よかった。
すぐそばまできている。
だれもいないのに、
目の前に誰かいるようにはなしているから」
「ミイマ!! しっかりして?!」
翔子とGGが心配そうに、わたしをみている。
わたしどうかしている。
あまり長く生きすぎているので、時系列に沿って過去を思い出すことができない。
想い出の中の信行は後に西行と呼ばれるようになる男とよくわたしのところに遊びに来た。でも、あれは平安時代の末期のはずだ???
わたしは奈良時代のことだといまこの平成の時代に思っている。
まあ、いいわよね。
長く生きているのだから少しぐらいの時代の錯誤は鹿沼に残してきた歴女の玲加チャンでも許してくれるだろう。
「だいじょうぶか。ミイマ」
「ふふふふ。美魔。いまの彼はやさしそうだな」
「みえる。おれにも、見える。これは……」
「GG。奈良時代の元彼よ」
「ゲッ。ミイマ、ほんとなの」
翔子にも目前の男が見えたらしい。
プチしていただければ作者の励みになります。
携帯がなった。
幻覚から再び覚めたような感覚。
通知着信。
GG。
「はい、わたし」
「よかった。
すぐそばまできている。
だれもいないのに、
目の前に誰かいるようにはなしているから」
「ミイマ!! しっかりして?!」
翔子とGGが心配そうに、わたしをみている。
わたしどうかしている。
あまり長く生きすぎているので、時系列に沿って過去を思い出すことができない。
想い出の中の信行は後に西行と呼ばれるようになる男とよくわたしのところに遊びに来た。でも、あれは平安時代の末期のはずだ???
わたしは奈良時代のことだといまこの平成の時代に思っている。
まあ、いいわよね。
長く生きているのだから少しぐらいの時代の錯誤は鹿沼に残してきた歴女の玲加チャンでも許してくれるだろう。
「だいじょうぶか。ミイマ」
「ふふふふ。美魔。いまの彼はやさしそうだな」
「みえる。おれにも、見える。これは……」
「GG。奈良時代の元彼よ」
「ゲッ。ミイマ、ほんとなの」
翔子にも目前の男が見えたらしい。
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