田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ホリゴタツはわたしの独居監房。 麻屋与志夫

2015-02-16 14:11:28 | ブログ
2月16日 月曜日
●ホリゴタツはわたしの独居監房。

作家の仕事は密室の仕事といったのは誰だったろう。

まさに、独りだけの仕事、独りだけの戦いなのだ。

●わたしには密室なんてあまいものではない。

格子なき牢獄。

独居監房だ。

●ただひとり、

何十年も小説をかいている。

ここに封印されている孤独が身に沁みる。

●むかし、

シナリオ研究所の卒業がまぢかに迫っていたある日。

いまは亡き、

新藤兼人先生が、

「卒業したからすぐにシナリオで食っていけるとは思わないように。精進してもシナリオを作家でやっていけるのは、ほんの一部の人。ついに羽化できない人のほうがおおいことを覚悟して下さい」

これまた、

今になって見ると、身に沁みるおことばだ。

●肝心なのは才能。

プラス〈運〉だ。

田舎に引き籠ってしまったので、

ずっと小説だけをかいている。

●80代男性。高速を逆走気づかず。

という記事がネットに載っていた。

一番恐いのは、作家、

とくにわたしのような孤独な老作家にとっては――。

〈逆走〉がこわい。

いくら精進しても、

時代に逆行するような作品を書いていたら……。

と絶えず不安を抱えている。

●何時になったら、

この格子なき牢獄から解放されるのだろうか。

それとも、

わたしの罪は、

終身刑なのだろうか。

●このところ、

カミサンが咳や痰がでて、

4カ月。

原因もはっきり分からないままだ。

気が滅入っている。


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