軌道エレベーターの上昇が止まった。
「天空に到着したようです」
二人は到着するまでの間、今回の依頼において何が最善かを話し合った。しかし明確な結論は得られなかった。とにかく博士と早急に話す必要があった。
外部へと続く扉が音も無く開く。
そこには伊集院博士が立ち尽くしていた。一人だ。博士の背後には大きな窓。漆黒の闇が広がっている。星はきらめいていた。まさしく宇宙に到達した事実にミツオは震えた。
「天空へようこそ。早速だが須田からの手紙を見せてくれるか」
博士の震える手で手紙を受け取る。文面を開くこともおぼつかない。何とか開いた手紙を読み終えると博士は膝から崩れ落ちた。博士の履いている靴にはマジックテープが装着されているようだった。その姿を見たミツオが博士に寄り添うように宙をおよいで近づく。
「地上にメッセージを送り続けていました。世界中の誰かはメッセージを読み下したはずです。しかし本人の行動を止めるには須田への謝罪と贖罪が必要だと思います。博士どうですか?」
うなだれたまま博士はミツオの話を聞いていた。静かに博士はうなずく。
「二人を助けてやれるものなら、何でもする」
博士の言葉を聞き遂げたミツオはエリーの目を見る。エリーは瞳を閉じる。エリーはあらかじめ考えていた地上へのメッセージを更新した。
「博士、すぐに地上に戻りましょう」
エリーは博士に提案する。博士は眉間にしわを寄せて苦しげに話した。
「一つ提案がある」
「どんな提案でしょうか」
ミツオは博士の瞳を見た。
「天空には脱出ポットというものが備わっている。一瞬で地球に戻ることが出来る」
「それはいいじゃないですか。すぐに戻りましょう」
「大気圏突入を伴うものだが、君たちはどうするね」
博士の目はすわっている。
「天空に到着したようです」
二人は到着するまでの間、今回の依頼において何が最善かを話し合った。しかし明確な結論は得られなかった。とにかく博士と早急に話す必要があった。
外部へと続く扉が音も無く開く。
そこには伊集院博士が立ち尽くしていた。一人だ。博士の背後には大きな窓。漆黒の闇が広がっている。星はきらめいていた。まさしく宇宙に到達した事実にミツオは震えた。
「天空へようこそ。早速だが須田からの手紙を見せてくれるか」
博士の震える手で手紙を受け取る。文面を開くこともおぼつかない。何とか開いた手紙を読み終えると博士は膝から崩れ落ちた。博士の履いている靴にはマジックテープが装着されているようだった。その姿を見たミツオが博士に寄り添うように宙をおよいで近づく。
「地上にメッセージを送り続けていました。世界中の誰かはメッセージを読み下したはずです。しかし本人の行動を止めるには須田への謝罪と贖罪が必要だと思います。博士どうですか?」
うなだれたまま博士はミツオの話を聞いていた。静かに博士はうなずく。
「二人を助けてやれるものなら、何でもする」
博士の言葉を聞き遂げたミツオはエリーの目を見る。エリーは瞳を閉じる。エリーはあらかじめ考えていた地上へのメッセージを更新した。
「博士、すぐに地上に戻りましょう」
エリーは博士に提案する。博士は眉間にしわを寄せて苦しげに話した。
「一つ提案がある」
「どんな提案でしょうか」
ミツオは博士の瞳を見た。
「天空には脱出ポットというものが備わっている。一瞬で地球に戻ることが出来る」
「それはいいじゃないですか。すぐに戻りましょう」
「大気圏突入を伴うものだが、君たちはどうするね」
博士の目はすわっている。