秋の夜長。
読書とDVD鑑賞に浸る毎日。
そんな私のお気に入りの映画の1つ、三谷幸喜監督作品の『ラヂオの時間』。
三谷幸喜の映画監督としての初監督作品。
これはホントに名作。何度観ても笑って泣ける。
あらすじは、
「とあるラジオ局「ラジオ弁天」で、普通の主婦である鈴木みやこが脚本を手がけた作品が、初めてラジオドラマで使われることになった。ドラマは生放送で、熱海を舞台にした平凡な主婦と漁師の恋の物語。リハーサルも成功しプロデューサー牛島龍彦の言葉にみやこは期待を寄せるが、主演女優である千本のっこのワガママから端を発し、放送直前で次々と脚本に変更が加えられていく。そして舞台はアメリカのシカゴ、人物は女弁護士とパイロットに変更となった。途中、スタッフは辻褄が合わなくなってしまうことを知るが、生放送中なのでやり直しが効かず、SEも間に合わなくなる。急場を凌ぐ形で、様々な設定を変更して辻褄を合わせていった結果、メロドラマは大スペクタクル映画のように。しかし辻褄を合わせる度に、次々と様々な問題が浮上して来る。そしてラストまで変更されることになり、自分の作品を台無しにされた鈴木みやこは、ついに堪忍袋の緒が切れて、スタジオに立てこもってしまい……。」(ウィキペディアより)
唐沢寿明、鈴木京香などの主演役者はもちろん西村雅彦、戸田恵子など、脇を固める役者さんもみんなキャラが立っていてわかりやすい。
生放送のラジオドラマの本番中という設定なので、無駄な時間が少なくテンポがいい。
しかも普段は知ることのないラジオの舞台裏という設定で、私たちの好奇心を満たしてくれるところもいい。
そしてこの物語をさらに面白くしているのが、『沈まぬ太陽』でも今や時の人、押しも押されぬハリウッド俳優、渡辺謙の役どころ。
ラジオを聴きながら大型トレーラーを運転している長距離トラックの運転手という、一見物語に何の関係者もない渡辺謙が、イイ味を出してるんですよね。
ちょっと味方を変えれば、この運転手がこの物語の要とも言えます。
ラジオドラマの世界に浸りきって大感動してくれる、こういう視聴者がいてくれたら嬉しいな~っていう作り手の夢みたいな部分も見えてきます。
何度繰り返してみても「あ~~良かったなあ」と思える『ラヂオの時間』。
映画を観ながら私たちは映画やドラマの作り手になったり視聴者になったり。
結局はそこを描いたコメディ映画を観ているただの視聴者なんですけどね。
でも映画を見終わった後はなぜか、藤村俊二の真似をしたくなってる自分がいます(笑)。
まだ観たことのない人は、ぜひレンタルでもして観てみてくださいね。
ちょっとニンマリ幸せな気分に浸れることは請け合いです。