さて、いよいよ奈良薬師寺での奉納演奏の日がやってきました。
今朝は真夜中に車で奈良に向けて出発。
お昼のリハーサルに遅れないように早めに奈良入りです。
初めての薬師寺。
ほんとは中学の修学旅行で来てる気はするんですけど、名物和尚と呼ばれる高田先生のお話が面白かったこと以外はよく覚えてないですね。はるか昔です(笑)。
ちょうど到着した時間は十二神将の入場や写経の奉納などが行われていました。
ほどなく新幹線で来られた中村先生やにしき堂の大谷社長、パンフルート製作家の香原さん、ほほ笑みと感謝の会の会長の橋本さん、RCCの若林さんらご一行とも合流し、薬師寺のご住職の生駒先生のご案内で野点をいただいたり、ゆっくりと時間を過ごし控え室へ。
(パンフルートを奉納するので、その取材を受けられるにしき堂の大谷社長)
(飛鳥曼荼羅とよばれる曼荼羅(本物は消失)の下絵。
右写真中央にパンフルートと同じ排簫(はいしょう)が描かれています。
排簫についてはこちら)
今回中村先生のアイディアで私たちの奉納演奏で天平衣装を身につけようということで衣装をレンタルしていました。
1300年の時代を遡る天平時代の衣装。
そしてその衣装を身につけてのリハ。
ちょっとだけ恥ずかしい感じもしましたけど、中村先生も私も結構衣装が似合ってたらしくて、これは見た目でかなり助けられましたね。
これがその衣装!!(笑)本格的です。
奉納演奏を行う講堂の薬師如来の仏像の前には天武天皇、持統天皇、大津皇子の肖像画が飾られ、その前での演奏です。
日本の歴史の中で、天皇という言葉を最初に使われたのが天武、持統の両天皇だそうです。
大宝律令を布いたり、日本の各家庭に仏壇と神棚を置くように指示したり、この天皇ご夫妻が今の日本の基礎を作られたと言ってもいいくらい。
そういうお二人の天皇の命日の奉納演奏を自分がするなんて不思議なご縁です。
リハも無事に終了し、本番までの時間、国宝の吉祥天女図を拝観させていただいたり、いろんな場所をご案内していただきました。
案内していただきながらご住職さんの裏話がとっても楽しく、とってもためになりました。
こういう裏話って本でも読めるけど、やっぱり人の口から生で聞くのが一番面白いですね。
(薬師寺でいただいたお弁当、精進料理がとっても美味しかったです)
薬師寺に建てられている東西二つの五重塔。
現在その東塔(とうとう)が110年ぶりの改築工事中なのはちょっと残念な気がしてたんですが、実はそのおかげで思いがけず珍しい体験もさせていただきました。
その裏話はここには書けないのでまたどこかでお話ししますね。
さていよいよ本番。
境内に並べられた灯籠にも火が入れられ、幻想的な雰囲気です。
入堂はお坊さんたちの後に続いて、献香の方たち、そして奉納演奏の私たち、お米を奉納される方たちと順々に並んで入りました。
こうやって1400年も脈々と続いてきた法要の歴史の一部に自分が名前を連ねられたことは本当に感慨深いことです。
そんな感謝の気持ちにあふれながら演奏したのは以下の4曲。
1.越天楽
2.月の砂漠
3.赤とんぼ
4.Peaceful Wind~平和の風
法要での演奏の模様(生駒先生よりお写真をいただきました。感謝。)
薬師寺日記にもご紹介いただきました。
パレスチナとイスラエルの紛争が終わり、パレスチナの子どもたちが明日の命のことを何にも心配しなくていい平和な日常が訪れるようにと願いを込めて演奏しました。
法要終了後は、たくさんの方に声をかけていただきました。
Peaceful Windに関しての感想もたくさんいただいて嬉しかったです。
皆さんの心にとまったこの曲が、これからもどんどん広がりますように。
この度は、お世話になったみなさま本当に本当にありがとうございました。