ジャンル別、会場別、とレクチャーしてきたライブの楽しみ方ですが、ちょっとした暗黙のマナーのようなものを知っておくとさらにマニアックにライブが楽しめます。そんなライブあるあるネタを書いてみますね。
1.開場前
開場前に行って入り口の外に並ぶというのもアリですが、あんまり早くから行っても疲れるのでよっぽどのことがなければ早くても開場15分前か開場時間くらいにライブ会場に行くのがいいでしょう。
2.会場に着いたら
前もって予約をしていたら受付で名前を行って案内される席に行きましょう。自由席ならお目当ての演奏者が見えやすい場所に案内してもらうといいと思います。スタッフの人に聞けばそういう席に案内してもらえます。写真撮影や録音、録画はOKな場合とNGな場合がありますので前もって出演者やスタッフに確認しましょう。 一緒のテーブルや近くの人と軽く挨拶したりしてお友だちになってしまうとライブがさらに楽しくなります。
3.飲食
ドリンク券が配られるライブ、席に通されてからオーダーするライブ、お店によっていろいろですが、飲食禁止のライブ以外は飲食は自由に楽しみましょう。できるだけリラックスして音楽をまるごと体験してしまった方がオトクです。スタンディングのライブの場合はドリンクを置くテーブルがあったりなかったりさまざまですが、会場が混み合ってきたら早めに飲み物の入ったコップは飲み終えてダストボックスに捨ててしまうのが安全です。トイレなども開演前に済ませておくのがいいですね。
4.ライブ中
とにかく思い切り楽しみましょう。真剣に聞いてくれてるなあ、盛り上がってるなあ、と思うと演奏者も嬉しくてハッスルしてしまうもの。演奏者も人間ですから、いいライブが体験できるのもそうでないのも会場の雰囲気次第。真剣に音に聴き入るのももちろん、声援や拍手を送ったり一緒になって踊ったり、自分も楽しんでることを積極的にアピールしましょう。ライブは演奏者とお客さんのエネルギー交換みたいなものですから、遠慮していたらソンですよ。
5.物販
出演者のCDやツアーグッズ(Tシャツや小物)が買えるコーナー。アーティストは楽器の他にCDやグッズを持ってきていますが実はこれも大事な収入源。ライブ会場で買ってもらえると荷物も減るしとっても嬉しいものです。サインも入れてもらえることも多いのでこの際サインもゲットしましょう。もちろん前もって買っておいたCDに本人のサインをしてもらえる場合もあるのでカバンに入れておくといいかも。
6.ライブ終了後
目一杯ライブを楽しんだら「楽しかったーー!!ありがとう!!」って出演者に感想を伝えることをお忘れなく。それだけで1時間〜2時間全力でパフォーマンスした演奏者も疲れが吹き飛ぶものです。そんなライブの帰り道は、仕事仲間と居酒屋でグチをぶちまけるよりきっと何倍も元気になれてるはず。嬉しい余韻を我が家に持ち帰って明日の活力にしてください。
7.花束や差し入れ
出演者への花束や差し入れやお土産は嬉しいものです。ただし演奏者は意外に楽器や機材や荷物が多いのでツアーの場合などは持って帰れないこともあることをわかっておきましょう。もしかしたら実はCDを1枚でも多く買ってもらえたりお友だちを1人でも多く誘ってもらえる方が嬉しいことも多いです。
8.ツーショット写真撮影
演奏終了後のツーショット写真撮影はOKな場合とNGな場合があります。ライブ終了後は会場の撤収や物販などで出演者もバタバタしている場合が多いので邪魔にならないようなタイミングでお願いしましょう。ライブ終了後の出演者はヘトヘトになってることが多いので、ぶっきらぼうな対応をされても本人に悪気はないのであまり気にしないように。
9.アンケート
ライブではアンケートが配られることがあります。「好きな曲はありましたか?」「どうやってこのライブを知りましたか?」「今日のライブはいかがでしたか?」などなど。面倒くさいと思ってもぜひアンケートには答えてあげてください。ライブ終了後にアンケートを読んで喜んだり反省したり、次のライブの案を練ったり。アンケートは意外に出演者に読まれているものです。
次のライブ案内をメールで受け取りたい場合など、メールアドレスを書いておくのもお忘れなく。
10.ライブに持っておくと便利なグッズ
油性ペン・油性マジック(CDやグッズにサインをもらう時に)、 扇子(暑い時に)、羽織もの(冷房が寒い時に)、のど飴(咳き込みそうになった時に)、筆記用具(気になった曲名やバンドメンバー名をメモ)。
11.知っておくと便利なライブ用語
対バンライブ:何組かのアーティストが出演するライブ。
ワンマンライブ:そのアーティストのみのライブ。
セットリスト:曲順、プログラム。
セッションライブ:あらかじめ決まったプログラムとメンバーでリハーサルを重ねたものではなく、その日1回限りのメンバーでのライブ。独特の緊張感が楽しめる。
ということで、『ライブの楽しみ方』(その1)〜(その3)とお届けしてきました。
思いついたらまた何か追記するかもしれませんが、これからライブに行ってみようかなという方に何か参考になればと思っています。
お気に入りのアーティストが見つかったらぜひサポーターになってあげるつもりで応援してください。客席に常連のお客さんがいてくれるのを見つけるとアーティストも心強いものです。ネットサーフィンのように1人のアーティストのライブをきっかけに対バンやバックメンバーのライブに行ってみるのもいいかもしれないですね。
音楽は演奏する人と聴く人の両方がいて成り立つものです。
お客さんが演奏家を育てているといっても過言ではありません。ステージに立ち始めたばかりの若手演奏家が回を重ねるごとに成長して変化していくのを見るのも楽しいものです。
そしてもちろん自分も参加してみたくなったらぜひ歌でも楽器でもいいから何か始めてみるといいですね。何歳からでも始められてスポーツのように怪我をする心配もない。音楽はどんな人でも楽しめるものです。
自分が少しでも音楽をやるようになってライブに行くと演奏者の素晴らしさがさらにわかりますね。
スケートを一度でもやったことのある人ならフィギュアスケートがどれだけすごいことかわかりますよね。そうやってライブがさらに楽しいものになるわけです。
たまに海外旅行の旅先でライブに行くと、日本人以外の国では音楽がとっても身近なものだと感じます。音楽を聴くことも演奏することも日常生活の中に溶け込んでいる。音楽は人種や民族の違いや言葉の壁を越えてすぐに人々との一体感を感じることのできるツール。堅苦しく考えず、食事やスポーツを楽しむようにもっともっと気軽にライブを楽しんでもらえたらと思います。