★「その日のまえに」 重松清 読みました。
癌で、余命いくばくも無い妻とともに、
新婚時代に過ごした土地を訪れ、思い出に浸る夫婦。
夫と、子どもたちの悲しみ。。。
そして、死に向かう本人の無念さ。。。
それでも、前向きに死と向き合おうとする家族の姿が、
切なく、力強く、心にしみてくる表題作の他、
どれもが、温かく、感動的で、じわじわと心に迫ってくる。
連作短編小説で、最後の物語「その日のあとで」に、
全ての人がさりげなく登場するのだけれど、
そこには、死を愛で包み込み、1歩を踏み出そうとする、
力強さや、希望が見えて、ほっとする。
涙!!の帯を見て、ふーん、泣けるのかぁ。。。楽しみ~
なんて、気楽に読み始めたはずなのに、
何度もティッシュを引き抜いて。。。
あぁ。。。もう、顔がぐじゃぐじゃになっちゃいました。
しばらくは涙が出ないかも。。。
押し付けがましくない物語です。
いろんな事を考えさせられる物語です。
機会がありましたら、ぜひ、
手にとって、1編だけでも読んでみて欲しいな。。。