百子の部屋

日々のあれこれ思いのままに。。。

無言の旅人

2009年02月13日 | 読書

無言の旅人
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2008-01

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恋人・三島耕一が交通事故で意識不明になった。
そして、彼が尊厳死の要望書を残していたことがわかり、
家族の葛藤の日々が始まる。

生きていてくれるだけでいいと言う母親、
愛する人の望むようにしたいと思う婚約者。。。

こんな時、婚約者は、どこまで立ち入ることができるのか。。。
本人が望むように尊厳死を尊重するべきか。。。
とても深い問題であり、他人事ではないと感じた。

もし自分の立場だったら。。。
何本ものチューブにつながれ、意識もないまま生き延びても、
それは無駄なような気がするし、
家族にも、精神的、金銭的に迷惑をかけたくはないので、
尊厳死を希望したいところだけれど、

もしも、私が生きている、というだけで、
それが、誰かの心の支えになるとしたら。。。
自分だけの思いで、勝手に尊厳死を選ぶことはあまりにも身勝手すぎるのかも。。。
などとも思ったり。。。

この本は、患者、家族、医者、それぞれの思いが深く描かれていて、
尊厳死を考えるのに、とてもいい本だと思います。

物語は、一転二転して、ミステリーとしても充分楽しめ、
最後には、疑問に思っていた事が、ふっ。。。と解け、ほっとしました。
おすすめの1冊です。

私の満足度★★★★★

コメント (3)
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