アドレスは以下の通り
https://www.youtube.com/watch?v=kwDInm1wA-4
奈良林教授「炉を開けてみないと分からないが」といっての台詞である。「かなりの燃料が損傷」と言う事は、損傷は全体的なのだろう。
このアレバ社の1700MWe級欧州加圧水型炉(EPR)は、図で見ると福島第一原子力発電所の沸騰水型原子炉MarkⅡに、感じが似ている。
狭い領域に燃料棒が詰め込まれる点は似ているが、福島第一では沸騰水型、台山原発では加圧水型と、環境的にもちと違う。
一貫しているのは今回のEPRは受動的安全動作(つまり動力なしで動く)をメインに定格出力の三倍の冷却機能を一番の売りにしているようである。
しかし驚いた事に、この原子炉は、メルトダウンした時も考慮している点だ。炉の下にはデブリが堕ちる専用の場所まで用意されている。
加圧水と言う事は燃料の熱を効率的に集めるのだろうが、どうやらそれが悪かったのかな?と思わないではない。加圧水を循環すると燃料から伝達される熱量は多くなるが、工学的に考えるとレイノルズ数が増える傾向となり、乱流のウネリが強くなる。それは水と燃料棒の接触摩擦を挙げて燃料棒をより損傷したのではないか?
「どうせメルトダウンしても受け口は用意しているから」と高を括っていたとしたら命取りである。また、燃料棒取り出しは、キチンと設計上と同じ形であるのが基本で、破損した燃料棒は「想定外」であろう。その辺がウエスチングハウスの特許だろう。
基本的対処は簡単で「燃料棒を頑丈に作る」であるが、それは2年前にやっておくべきだった。