時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

助手部屋

2008年01月31日 | Indiana大学
昨日Amandineが、カギの束を見せて「私オフィスが4つもあるんだ」。彼女は私と同じく、ある言語学の教員の研究助手。「K先生もNSFの研究費取ったのに助手用の部屋がもらえないんだ。別にいらないけどね」と私。

すると今日「しつこく言ってたら、相部屋だけどもらえたよ」とK先生。言ってみると、狭い、暑い、すでに机が二つあるのにもう一つ机を持ち込むって? プリンタも? 無理でしょ。う~ん、いらん。憎まれ口を叩いた罰か?

でも、苦労して交渉してくれたのには感謝。なにしろ、最初は(700mくらい離れた)教育学部の一角をあてがおうとされたとの話。言語学科があるMemorial Hallは現在キャンパスで最も古い建物の一つ、手狭でどうしようもないらしい。2005年の春、Bloomingtonを訪れてわが師Ken de Jongの研究室を見て、そのおんぼろさに愕然としたものです。K先生は自分の指導学生にもこの部屋を開放して、みんなで雑談、ディスカッションする場所にしたいらしい。ここからいろんな共同研究が生まれた、という部屋になればたしかにすばらしい。でも、あの部屋に来たがるかは疑問。

昨日、大嵐で外れた窓は、今日アパートのメンテナンス担当がさっそく直してくれました。朝窓を見ると窓の内側についた露が凍ってた。やっぱり二重サッシには効果があるらしい。アパートの管理の人によると、直下の部屋も同じく窓が外れて修理を申し出たそうです。

荒天

2008年01月30日 | Bloomingtonにて
昨日の夜から急に暖かくなり、今日の日中はなんと15℃近く。暑くて眠くなりながら何とか授業を終え、家に夕方戻るころにはヤバイ雲行き。雨が降り出したと思ったら、とんでもない強風が吹き出し、外でドカドカ物がすっ飛ぶ音が。雨がひとしきり降った後、今(11時)はもう-7℃。横なぐりに雪降ってます。。。

内陸、それもでかい国だからなのか、隣り合った温かい空気と冷たい空気の温度差が極端に大きいらしくて、空気の層が入れ替わるときに、入ってくる空気の層の最前線の破壊力がとんでもない。毎回暴風、雷。ベランダででかい音がしたような・・・と思って後で確かめると、なんとサッシが外れて、ベランダに転がってました。寒さ対策で二重サッシになってるのに。困った。こんなに重くて頑丈なものが外れるほどの風って・・・

帰りのバスでAmandine(フランス)に会って、彼女の友達(アメリカ人)とも一緒におしゃべり。「私はマクドナルド嫌い」と言うので、ドイツとフランスで見たマクドナルドのキャッチコピー(Ich liebe es と C'est tout ce que j'aime = I'm lovin' it)の話をして、「日本は日本語じゃないんだ、残念ながら」と言うと、Amandineは「日本語だとどうなるの?」と聞く。「えっと・・・『これ大好き』かな?」と言うと、「That's not sexy!」と一刀両断されました。私はというと、「そうか?!」と反論するどころか大笑いして「そうだよね!」と言ってしまいました。(日本語さん、肩を持たなくてごめんなさい)。

いろいろ食べましょう

2008年01月26日 | Bloomingtonにて
今日、同級生のDuce(地元インディアナ州出身)と久しぶりに再会。彼は音声学を専門にしていたので同じ授業をずっと取っていたのに、最近はすっかり会わなくなってました。教育学部とのJoint Ph.Dを目指すことにしたのでそちらでの授業が忙しくなったとのこと。

はっきり分かるくらいやせていたので「ちょっとやせたね」と言うと、去年の春に病気をしてそれ以来体重が戻っていないとのこと。以前Duceが「おれは小さいころからランチは必ずピーナッツバターサンドイッチ」と言ってたのを思い出して「体重を戻すためには他のものも食べたら?」と余計なことながら言うと「そうなんだ。変えようと思ってる」とのこと。食習慣を変える気持ちになるほどの病気だったのかも。アメリカ人の食事は正直言って明らかに粗末、かつバリエーション不足。やつらは何食っても大丈夫なのか? とも思ってたけど、やっぱり食事は大切らしいです。

いつも家に呼んでくれていたMirerさん一家が、今週末、ついにうちに来てこちらの用意する食事を食べてくれる予定。高校生のAndrewが非常に偏食で、「誰が何を作っても、食べ慣れないものには手を出さない(母親談)」ので、彼が食べられるものがあるか心配ですが、子供の異文化体験、という教育効果も期待してかねて付き合ってくれている部分もあると思うので、ここはばっちり日本風を経験してもらおうと思います。

写真は、アメリカらしい食事、ということで去年の感謝祭(11月末)Ninaおばあちゃんと食べに行った七面鳥。インディアナ大学内のTudor Roomというちょっと高級なレストランです。これもまあ確かにおいしいのですが。

新手のフィッシング?

2008年01月21日 | 
今日、PCからしばらく離れていて戻ると、スカイプが立ち上がってメッセージが来ていました。知っている人かと思うとさにあらず、Sys Notice® とかいうところから。

内容は「あなたのPCが悪質なソフトウェアに冒されています。予想されるトラブルは、コンピュータがとつぜん勝手に終了するというものです。対策として、下のリンクから修復ソフトをダウンロードしてください」。

「こりゃ面倒なことに」と一瞬思いましたが、そんな通知がスカイプからくる、というのも怪しく、

http://www.updatew.org/?q=scan

というURLもなんかヘン。本当の対策ソフトならマイクロソフトかSymantecなどの会社が出してくるはず。。。 そこで、使っているアンチウイルスソフトでチェック(ウイルススキャン)をかけてみました。結果は異常なし。

今もPCは正常。問題はなかったようです。新手の詐欺行為かな? と思ってます。同じものが届いた方はお気をつけあれ。逆に、本当だったら教えてください。

ついでに写真。デトロイトの国際空港にあった日本料理店。入り口は朱塗りの鳥居、奥に着物と扇子、ベタです。

福倒了

2008年01月20日 | Bloomingtonにて
今年最初の大寒波が来て寒くなりました。今日は雲ひとつない快晴なのに、最高気温が–9℃。本当に寒いとここはこうなる。

今日土曜日は、毎週一度だけ日本語を勉強しに来ているStephanie( IU Elementary Schoolの6年生)が来る日。今日は軽めに、知人からお借りした福笑い。目隠しして「これは鼻です」「これは口です」「もっと右」「もっと上」と伝える表現をついでに学習。写真は彼女の作品。日本から持ってきたお餅を焼いて、膨らむところも見てもらいました。

夕方からある友人と中華料理店Luckyへ。ここは中国人夫婦が経営。アメリカ人ではなく、アジア人向けの料理を注文に応じて作ってくれる。その上、東京にいた経験のある奥さんは日本語堪能。安くておいしい。こんなもんがここで食えるとは思いませんでした。アメリカ国内の就職を決めた友人はこの春学期終了後ミネソタ州へ。さまざまな分野の人と知り合える楽しさがあると同時に、お別れが来るのも早いのが残念なところです。

日米ノ未亡人ヲ比較スル

2008年01月19日 | Bloomingtonにて
ご近所のNinaばーちゃん(仏系アメリカ人)と知り合ってもう一年半。最近は2、3日に一度は顔を見るように。昨日もバスを降りて来る所を待ち構えてました。現在88歳だけど最近とても元気。「あんたがPh.D取るまでがんばれるかな?」って言ってますが、大丈夫でしょう(こっちが取れるかのほうが問題)。

私にはもう一人、本物のばーちゃんが日本にいます。以前骨折箇所の補強のために入れた金属部品を取り出す手術を先週末にしたはず。今年95歳になる彼女もまだまだ元気ですが、手術が怖くてちょっと気弱になってた様子。母にメールで結果を尋ねたけどちっとも返事がない。息子も息子なら母親も母親。どっちもすぐ連絡が滞る。母は超多忙な人なので、「ただ忙しいだけ」ならいいのですが。

昨日の話しではNinaさん、亡くなった中国人の夫との結婚60周年記念がこの週末。彼らがBloomingtonで知り合い、結婚してChicagoで暮らしだしたのが1948年、夫がなくなったのが1978年、30年の結婚生活だったそうです。それから彼女は30年間未亡人暮らし。幸せな結婚だったと、夫のことをよく話します。

日本人の祖母も未亡人。でも、思えばあの人の口から夫(私の祖父)の話を聞いたことがほとんどありません。子供とか孫とかへの情の方が強くて、祖父を懐かしむ様子が見えない。母にそれを言うと「数年しか一緒に暮らさなかったからね・・・」。祖父はたしか戦時中(か直後)になくなっているはず。もう60年以上。ずっと接してきた祖母ですが、Ninaさんと比較してはじめてこういうことに気づきました。

もっとも祖母が祖父をどう思っているのか、本当の所は分かりません。日本の祖母には子も孫もあり、娘(私の母)と暮らしている。Ninaさんには子供がおらず一人暮らし、という違いもある。単純に「うちの祖母は夫にたいする情がない」とは言えないのかもしれません。

共同研究?

2008年01月17日 | Indiana大学
今日、お昼の授業後、前から話していた研究計画の相談になりました。対象は中国語の音声の実験的研究。3人の台湾の学生、うち2人は音声学が専門、もう一人は文法論、あとは私(音声学)。みんなPh.Dの2年目から4年目の学生。学生同士の共同研究は去年の夏のドイツでの発表以来。台湾のChungLinが中心で、彼が主任研究者になって研究許可(人を使った実験の承認)を取ることになります。

先日行ったタイレストランで、会計のときにFortune Cookieが出てきました。このあたりの中華料理店でも出すのですが、そっちでは単純にいいことばかり書いてある。このタイレストランのものはちょっと深遠な書き方をしてあって、いっしょに行ったアメリカ人のJoeさえ「はっきりわからん」というものもありました。

私のは「今は一人でやる方がいい仕事ができる」というような内容。共同研究を始めるのはそれには反するのですが、仲間と何かをやる機会は貴重。うまく行っても行かなくてもかまわないのでともかく参加して楽しもうと思います。

Scholar??

2008年01月16日 | Indiana大学
今学期の授業の一つが、S640 Multivariate Data Analysis。多変量のデータ分析はぜひマスターしたいので、一年前にこの授業の存在を知って以来、受講のチャンスを待っていました。学位は数学(Ph.D)というMarks先生が担当。彼はきちんと線形代数を基礎に置く方針。

「線形代数の知識は前提としない」とのことだけど、長々と時間をかけていては目的の多変量解析に到達しないので、今日一日でベクトルの定義からベクトルの写像、ベクトル間の独立・非独立までカバー。テキスト(*)も数式いっぱい。家で今週の範囲を読んであちこち理解できずパニックに陥りました。しかし、まだ若い(Ph.Dは2000年だから30代中盤?)彼ですが、教え方はとても上手。これなら何とかなるかも。。。

ところで、線形代数の関連で気になっていたことの答えが今日判明。日本の数学で教わる「スカラー」、Scalarという綴りを見て、どう発音するんだろうと思っていたら、Marks先生はs[kei]lar(発音記号はIPAではありません)と発音。さらに、「役割はベクトルのScalingです」。やっぱり... これで腑に落ちました。Scaleという言葉と関連させていいらしい。

日本で教えるときも「スケイラー」と言ってくれていたら、初めから「スケールと関係するんだろう」と理解がラクだったのに。日本の数学ではどうしてこれを「スカラー」と言うようになったんだろう?? おかげで全く関連のない「scholar」を連想して、無用の混乱を来たしました(<--真の原因は不勉強。宮澤先生ごめんなさい)。

*テキスト情報。現在第六版、よく使われているようです。

Johnson, R. & Wichern, D. (2007) Applied Multivariate Statistical Analysis, 6th edition. Pearson, Prentice Hall, Upper Saddle River, NJ.

(線形代数の漢字が誤り、1/16に修正。)

切り替えも大事か

2008年01月15日 | Indiana大学
春学期第一週終了。金曜日の夕方、友人と食事に行きました。Texas Road Houseというステーキ中心のレストラン。大人気で、とくに週末は大変。その日も店内は開き待ちの客でごった返してましたが、Kellyが電話で予約を取ってくれていたのですぐに席に。久しぶりなのでいろいろ情報交換。

Kelly(台湾)は言語学科の元同級生ですが隣の学科に移籍、教授たちのアシスタントをしながら第二言語習得の実験的研究で着実に実力をつけているもよう。物理学科のShouYin(中国)も教授と一緒にバリバリ論文を書いてるらしい。中でも面白かったのが、ShouYinはまったく中国に帰る気がないこと。もちろん、いっぺん帰ると戻ってくるのが難しい(正規の学生の身分があっても)、という事情もあるようです(だから休暇中も全く帰らない)。が、そもそも「民主化されていない中国では、アメリカの自由な風土の中で学位をとってきた人間は合わないので難しんだって。父も『50年帰ってくるな』と言ってる。」だそうです。

そのあとさらに誘ってくれたので、近くの新しくてわりと大きい映画館へ。上映まで長かったので座ってずっと予告編を鑑賞。実写版でもアクションシーンはCGだらけ、なんだかちっとも真に迫ってこない。CGの技術が進んだら解決するのかもしれないけど、「これでいいの? Hollywood終わってるんじゃないの?」という気もしました。

見たのはNational Treasureという映画。日本でももう公開になったとの話。ちなみに$8(\900くらい)。やたら大きい話のスケール、派手なアクション、でも家族の融和がからむ。。。 やりつくしたお決まりパターンじゃない? とも思うけど、まあまあ。でも、大統領まで一役買ったりするのは、荒唐無稽に過ぎる気も。

というわけで夕方から食事して映画見ておしゃべりして、深夜まで遊び倒してしまいました。私は引きこもってだらだら勉強しがちなので、彼らの切り替えのうまさには感心します。楽しい週末のひと時でした。

予防接種

2008年01月10日 | Indiana大学
こちらではFlu Shotとみんなが呼ぶ、インフルエンザの予防接種をしました。以前、ある先生に「風邪と違ってインフルエンザは数日動けない状態に絶対なる。学期中は倒れられないんだからやっておけ」と言われたのですが。めんどくさがって打ずに二冬すごしました。学期中は毎回体力ぎりぎりなので、罹らずに済んだのは幸運なだけかも。日本と同様、流行するのはこれから。冬が長いので、3月、4月でも油断できないらしい。

でも今日は時間があったので授業前に学校の保健センターに。学生の料金が$20ちょっと(2000円強)、まあ安価です。「そこの椅子で待っていたら声がかかるよ」と言われて20分以上、まったく何の気配もなし。もう一度受付の看護士さんに「あの~まだ・・・」と声をかけると、「おや、予約はしました?」「はい」(おいおい、受け付けたのはあなたでしょ)。そこでやっと隣の部屋に「Flu Shot待っている人がいるからね」と声がかかり、さらに待つこと数分、結局さっきの看護士が「担当者が忙しそうだから私がやってあげましょう」。

受付脇の廊下のいすに座らせられて、セーターまくって、マンガかコントのように腕と直角にブスリ。大丈夫なのかこれで? 30秒もたたないうちに全部が終了。こんなことのために30分待ったか。面白いことに、終了後「今日は運動は控えるんですか?」と聞くと「いいえ、何しても大丈夫ですよ!」と明るい答え。え? まあ、そう言うので運動もして、風呂にも入りました。

今日、Jonに予防接種の件を話すと「やったことないなぁ、俺免疫強いんですよ」(・・・ああ、キミはそうかもね)。というわけで、日本とはいろいろと違うなあ、と思わされたのでした。

ついでに。待っている間、外からやってきた学生(女性2人)が一瞬飛び上がって「何で保健センターに。。。」とかつぶやきながら通り過ぎたので、見に行ってみると、廊下の真ん中にでっかいゴキブリ(生)。衛生管理大丈夫か?