時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

身支度 フロリダ旅行(2)

2007年05月25日 | 旅行記
暑い日が続いています。今日も30℃を越しました。湿度もBloomingtonにしては高く、ちょっと蒸しました。こんな日が続けばそろそろ。。。と思い、探索に行ってみました。線路のむこう家から1キロくらいにある、アパート群に囲まれた、ただの空き地まで行くと。。。

いました、ホタル。50×100mくらいの草っぱらに、100匹ではきかないくらい。遠くでチカチカ、近くでふわふわ。天然のイルミネーションでした。最近雨が降っていないので、まだ近くにはあまり出ませんが、いずれアパートの周りにも飛び交うはずです。日暮れが遅いので、見ごろは夜9時台。もっと遅くなると引っ込んでしまうようです。アメリカで初めてホタルを見たのは、2004年に行ったイリノイのChampaign市。ふつうの住宅地にいたので、最初は何か分かりませんでした。日本ではほとんど見ることがなかったのですが、アメリカ(の地方都市)では珍しくないようです。

もうすぐ日本へ仕事に発つKitagawa先生が、仕事の打ち合わせのついでにクーラーボックスを貸してくれました。これで旅行中冷たい飲み物を確保できます。要る物ならたまにしか使わないのにすぐ買う癖をつけず、できるだけ借りるのが望ましい、と思っているので、これはうれしい。逆にポスドクのBrianさんが統計学の本を借りに来ました(お子さん用のちっちゃい保冷ボックスを貸してくれました)。

フロリダはBloomingtonと違って蚊が多いという話なので、蚊よけスプレーを購入、日差しが強いので長袖、帽子、サングラス。いちおう準備も整いました。明日、友人が授業を終えた午後に出発です。このあとはPCにアクセスできるかどうか分かりませんが、無事帰れたらまた記事にしたいと思います。行き先はとりあえずOrlando(Disney WorldとUniversal Studio)、それからMiami半島にある国立公園、Miamiのビーチ、さらに半島突端のKey Westというところにも行く予定です。個人的には、ともかく事故なく帰って来たい、という思いです。

ホタルの写真は撮れないので、リス。ベランダに登ってきたリスの視線の先にあったのは、このエサ台でした。しょうゆのボトルで作ったものです。数種類の小鳥が常時訪れるのですが、この「招かれざる客」も長い冬で食料が足りなかったか、2Fまで上がってきました。鳥と違って飛べない彼は、どうやったらそこに届くか思案中。どうしたかはまたこんど。

免許を取ろう フロリダ旅行(1)

2007年05月24日 | 旅行記
あさって金曜日から9日間の予定で、フロリダに行く予定です。言語学科の友人がルームメイトと一緒に行くのですが、人数合わせの意味もあって誘われました。4人で車に同乗。移動だけで2日かかります。私の他の3人はインディアナ州の免許、または国際免許を持っていて運転可能。私だけ無免許。長距離の運転、頭数が3から4になるのはたいへん大きいので、トライしました。

昨日の火曜日、実験のあと、ペーパーテスト受験のため免許センター(Bureau of Motor Vehicle)へ。ダウンタウンのバスターミナルから、ふだん行かない街の西外れにバスで30分行った、工場やら倉庫やらの立ち並ぶブロックの一角にあります。テストには日本語バージョンもありますが(スペイン語も)、ふつうに英語でやり取りをしてたら、確認もせず英語バージョンを渡されました。結果、不合格。英語の問題ではなくて、内容がカバーし切れていませんでした。

で、今日の午前に再チャレンジ。もうちょっと勉強して、さすがに合格。カード発行の必要書類をチェックすると、問題あり。社会保障番号(Social Security Number = SSN)の情報が彼らの端末に現れない。「登録上の不備で、よくあることですから、今から社会保障事務局に行って、番号証明を取ってきてください、そしたら免許を今日中に発行しますから」と。

登録の不備はこっちの責任じゃないのに、また30分かけてダウンタウンに戻り、南方面行きの2番バスに乗り換えて、社会保障事務局へ。手続きはすぐ終わり、またダウンタウンに(いいバスがないので)歩いて戻って、再び免許センターへ。

もういちど書類をチェックして、視力検査。さらに免許に表示する情報として、身長・体重を聞かれました。一瞬ひるんだら、すぐにcm、Kgとの換算表が出てきました。「ああ、準備してあるのか、まあ外国人はたいていフィートやらポンドじゃないもんね。。。っていうか、自分たちが例外的なことを自覚して、早くメートル法に変えろよ!」って思いました。さらに、髪の色と目の色を聞かれて「もちろん黒」と答えましたが、見てあんたが記録した方がよくないか? なぜ自己申告なの? という気も。

自筆サインを電子的に読み取って、写真を撮って終わり。手数料$9。手続き自体は20分もかからず。写真とサインの入った免許が「5分で出来上がりますよ」と言われ、「次のバスに乗れる」と思っていたら。「免許を待っているみなさん、トラブルで印刷機の電源を落とさなければならなくなりました。もう一度立ち上げるのに10分かかります、出来上がりが遅れますのでご承知ください」とのアナウンス。とほほ、バスに間に合わない、次は30分後。

さて、発行された書類はというと、Learner's Permitというもので、いわば「仮免許」。正式な免許はこのあと公道の実技テストに合格すると発行されます。ご存知の方もいると思いますが、21歳以上の免許保持者が隣にいれば、この「仮免」で公道を運転できちゃう。

これだけのことのために、朝10:30に会場について、あっちこっち回ってすべて終了したのは2:30ごろ。30℃を越える暑さだったので、ヘロヘロになりました。そのまま学生会館に直行して、チャンピオンリーグの決勝見ました。Milanの勝ちは順当ですが、故障明けとはいえMaldiniに全然冴えがなくて、もうちょっと第一線では苦しいのでは、と思いました。

これで今回の旅行に4人目のドライバーとして貢献できることになりました。基本的に運転は危険な行為で、やらないに越したことはないと思っています。ましてアメリカのドライバーは下手で不注意なので気は進みませんが、長旅なので交代でがんばるしかありません。

アメリカに来た理由 -ベロニカの場合-

2007年05月22日 | Bloomingtonにて
ベロニカ(仮名)はイタリア北部の小さな都市の出身。まだ二十歳。あるプログラムを利用してアメリカに来ました。今はBloomingtonのある家庭に住み込み、そこの3歳の子の面倒を見て収入を得つつ、昼は地域の運営する成人教育のクラスで英語を勉強しています。以前、取材にうかがったMonroe County Community School CooperationのESL(English as a Second Language)に通ってもう一年です。

ベロニカ(仮名)はもう6歳の頃から「将来はアメリカに住むんだ」と言い続けてきました。周囲は真剣に取り合わなかったのですが、ベロニカ(仮名)の意思は変わらず、ようやく彼女が本気であることに気づいたときには、この労働・教育プログラム受け入れを決めてきていたそうです。

イタリアの教育が嫌いで大学になど行く気はなかったベロニカ(仮名-もういいですか・・・)は、アメリカに来て大学に進みたい気持ちに変わりました。絵がとても上手く芸術系を考えているよう。「芸術だったらイタリアだろう。日本人の多くはアメリカなんかじゃなくてイタリアに行きたがるよ」と言うのですが、ベロニカに興味はありません。サッカーも嫌い。フットボールならアメフトが好き。華奢なイタリア男は対象外。マッチョなアメリカ男を夫にしたい。でも「若いアメリカ男はパーティのことばっかり考えてるバカが多くてダメ。遊んで英語を勉強するために付き合うだけ」だそう。

ベロニカの今のホストファミリーはイタリアに移住することになり、この8月、新たに見つけた受け入れ家庭の住むカリフォルニアのSan Diegoに行きます。でも本当は友達もいて、人も親切なBloomingtonが好き。1年過ごしたら帰ってきて、できればインディアナ大学に入りたい。イタリアに戻るつもりは・・・更々ありません。大好きなお父さんのことだけが気がかり。

ベロニカが利用したプログラムを使って、同時期に南米・欧州などから多くの人が渡ってきました。月に一度インディアナポリスの集会に参加する義務があるそうですが、イタリア人は彼女だけ。ベロニカはたぶんふつうのイタリア人ではありません。祖国の社会や文化に興味はなく、アメリカにずっと憧れをいだき、その夢を実現させる途を邁進しています。

私が日本を離れたのにもそれなりの理由はありますが、アメリカに対する憧れはありませんでした。食べ物も映画にもアメフトにも、いまだに興味はありません。最近、深夜の「ゆるい」TV番組が面白いことに気づき始めましたが。2年暮らした現在の印象は、「住み心地はいいけど住み続けるべきところではない」。そんな私も、ついに「アメリカ大衆文化の象徴」である「あの場所」に行くことになりました(泣)。それは、フロリダ州Orlandoにあります。旅行記を記事にするつもりでいます。

写真は春学期が終わってすぐにIUの庭園内で行われた「中世フェスティバル」で売っていたターキーの腿。ばっちりいぶしてあって、スモークハムのよう。現場でもちょっと食べましたが、持ち帰ってきて5日間くらいもちました。$4.99。フェスティバルは中世の騎士に扮した男たちの戦い、鍛冶屋、手品師、呪術師、愛と呪いのポーションの作り方を売るお店、など、凝っていてなかなか面白いものでした。残念ながらその写真はありません。

パーティには何をしに行くか

2007年05月20日 | Bloomingtonにて
今日は指導教員のKen de Jong先生がポトラックパーティを企画してくれたので行って来ました。来たのは彼が指導教員になっている大学院生とその家族(カレを連れてくる、なんてのもアリ。そういう人もいました)。それからKen先生と同じく4Fに研究室のあるSandra Kuebler先生。木曜日に会ったときに「行くの? 行くなら乗せていってあげるよ」と言ってくれたのでお願いしました。

彼には上から男の子2人、つぎに女の子2人の4人の子どもがいるんですが、と~~っても人なつっこい。今回もまた捕まりました。裏庭に小さなゴール置いてサッカー、2vs2の試合。初めて会ってから2年、男の子二人は彼らは背も伸びて、運動能力も上がったので、対処するのがだいぶんきつくなってきました。長男に「背が高くなったね」と言った返事に「うん、君もちょっと高くなったよね」と言われたのには苦笑しましたが。

最初は彼らが圧倒していたのですが、慣れてきてこっちも反撃、追いつき、ついに逆転すると、か~な~りムキになってました。こっちが日本語で相談してると「ずるいよ。英語はなせるんだろ」とか。「大人のハナシにも参加したいし、もうそろそろ・・・」と思うものの、最近は9時近くにならないと日が暮れない。彼らもやめる気配まったくなし。

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ちなみに、彼らは学校へは行っていません。いわゆるHome Schoolというのをやっているんだそうです(教えるのはたぶん奥さん、ときどき先生?)。Bloomington Worldwide Friendshipという交流プログラムを通じて知り合い、付き合ってもらっている家族もそのパターン。教材や、指導法の研究会などもあるそうで、専門性が増す高校になる前までHome Schoolで、というケースなどかなり多くなっているらしい。

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部屋の中では先生&院生で、学会はどうだの、仕事の口はどうだの、「大人のハナシ」をしていたのですが、ほとんど参加できず。スキを見て大人のハナシに逃げ、強引に中断してしまいましたが、彼らはそれでも辛抱強く待ち、ときに呼びに来たり、まったく諦めず。終わったときのスコアは彼らの9vs7。

しかしそのあと再び捕まり、今度はバスケットボール。ここではなんとKen先生が入ってきました。指導教員とバスケットボールをやるとは思いもよらないことで、ちょっと緊張しました。彼は背が高いので、壁のようでした(185cmくらいでしょう、背の高いオランダ人(系移民)としては、ちょっと高い程度?)。

ということで8時すぎまで、ほとんどずっと運動。いくつか聞きたいことがあったのに、忘れて帰ってきてしまいました。何しに行ったのか・・・ まあ本来、仕事や学問をいったん忘れて楽しむ時間のはず。子どもと一緒に2時間動き回れる体力があるのは悪いことではないし、仕事でもタフにがんばれるはず、と思うことにします。

ところで写真は、ウチのベランダに上ってきたリスです。なぜこいつがここにいたか、また次回に書きたいと思います。

IT講習を受けた

2007年05月19日 | Indiana大学
この夏は授業を受講せず、仕事(実験と論文)にあてることにしました。宿題に追われることはなく、多少時間の自由もあるので、IT技術の講習をいくつか受けてみることに。これはIT Training と称する、インディアナ大学が提供する授業外のプログラムで、それぞれ2時間、一回限りの講座です。

MS Word、Accessなどの一般的なアプリケーションから、InDesign、Illustratorなどのデザイン・出版関連、UNIX、Pearlなどのプログラム関連、さらにはSPSSのような統計ソフトまで。会場は図書館の一角にあるガラス張りの個室で、全員にPCがあてがわれます。内容はしっかりしたもので、授業評価が最後にあったりもして、講師も手抜きなし。学生は全部無料ですが、正規料金を払ったらけっこうなものでしょう。

昨日参加したのはPodcasting入門。案内を読んだところ、よく利用するAudacityというフリーソフトを使う、ということのみ理解できて、Podcastingとは何なのか、iPod®と関係があるのか、全く分からないまま参加。受講した結果、どうやら自分で音声・画像のクリップを作ってWeb上で公開したり、公開してあるクリップをダウンロードしたり、ということと理解しました。今回の参加者は教職員が多かったもよう。ご自分の授業・公演等の音声・画像を編集して提供する、ということを考えているんでしょう。

くだんのAudacityは音声クリップ編集に使用したのですが、私はこれを単に実験時の録音・音声編集にのみ使っていました。多少知っていることであっても、他人に習ってみると、知らなかったことが必ずあるもので、自分のトークにバックミュージックを足したり、それをフェードインしたり、いろんな効果を加えたり、おもしろい「おもちゃ」です。

日本で勤めていた大学が加入していた20数大学による単位互換協定が別事業としてWeb教材の開発を進めていました。当時その担当だったので、企業がデモを行う研修に出席したりしました。でも昨日の研修で習ったことによれば、ほとんどみんなタダでできちゃう。単位互換協定のその後は知りませんが、文部省の助成金取って、企業にかなりの額を支払ったんだと思います。もったいないかも。。。 でも、本当に大変なのは、タダでも何でも、それを使う技術を教員に習得させることでしょう。

もう一つ6月に、DreamWeaverによるWebpage作成の講座を予約してあります。言語学科のKitagawa先生がNSF(National Science Foundation)の研究助成金をゲット。私は来年度の1年間、研究助手(Research Assistant)として雇ってもらえることになりました。そのプロジェクトのWebsiteの管理などもやることになるので、この機会に覚えておこうかと。9月にインディアナ大学でワークショップを開催することになっています。Web完成の折には、記事として紹介したいと思っています。

関連の写真はありませんので、無関係の一枚。今冬、Bloomington市の市バスにもハイブリッド車がデビュー。写真は市の南を走る2番ルート。本数の少ない一部のルートから徐々に導入されているようで、私が利用するルートにはまだ走っていません。一度乗ってみましたが、やや音が静か。乗り心地もちょっといいような気がしました。

去る人を送る

2007年05月13日 | Bloomingtonにて
たいへん久しぶりの更新となりました。現在インディアナ大学は春学期が終わり、現在夏の集中授業期間中。私と同じく2005年にスタートした人たちの多くがプログラムを終了し、Bloomingtonを離れることになりました。

ある友人は、こんどはイギリスでMBA取得。言語学科のAndrewはコンピュータプログラム関連の会社に。日本に帰って外資系銀行に就職という人、アメリカの航空会社に就職する人。みんなそれがゴールというわけでなく、その先をにらみつつとりあえず一つステップ。

私のように5~6年かかるプログラムを終えるまで滞在するというのは少数派で、1-2年の滞在を終えて去っていく人たちが圧倒的。ここんところはあっちもこっちも別れの宴。昨日はうちにも明日ここを去るご夫婦が来てくれました。珍しく酒を飲みました。

残る私に対する「あと何年?」という問いに「予定では3年」と答えると、「長いねえ」と言われます。しかし、順調に仕事を進めている先輩でも、博士論文の計画書提出(綿密な予備実験をしていますが)までに半年を要し、あと1年かかるだろうとのこと。博士候補(Ph.D candidate)になるためには論文2本(Qualifying Paper)を書かないといけませんが、北川先生は「単位取得が終わってからそれに取り組んでるようじゃだめ。今のうちに準備をして最低1本は3年目までに書くこと」と言います。

ということで、うかうかしていると「5年じゃだめだった」ということになるらしい。「長い」とか「じっくりと」と思うのは禁物。6月に日本に帰る予定ですが、長期の帰国はこれで終わり、あとは研究・仕事上の必要がない限り博士取得まで日本には行かない予定です。とはいっても、その「必要」がけっこうたくさんありそう。それについてはまた書きたいと思います。

見送る側になって得することも。家財道具をあれこれいただきました(一部は買った)。写真は冷蔵庫の残りそっくりいただいたもの。日本から送ってくれたものらしく、「フリーズドライのゆず皮」なんてのまでありました。Bloomingtonでもかなりのものが手に入るので、日本から送るよりは安いんですが、そこは親心。そんなわけで滞在2年、お皿もほとんど買っていないのに客が数人来ても大丈夫なほどある。電子レンジも1年ごとにバージョンアップして、今うちには3台あります(夏に来る人にあげる予定)。