先週のScience FridayのPodcastの一つ、Ask A Dentist: Facts To Sink Your Teeth Into は個人的に興味深いものでした。「専門家に質問しよう」というコーナーをやってるらしく、今回のテーマは「歯」。よく耳にする話が多いのですが、まともな学者二人に登場してもらってマジメに質問に答えてもらってるので、信頼性は高いのでは。スクリプトがあるの読んでもらえばいいのですが、興味深かったところだけ要約。
奥歯まで磨ける器用さが足りない人以外、電動歯ブラシじゃなく、ふつうの歯ブラシでも効果は同じ(それはよかった)。
歯ブラシは柔らかい毛のものを使い、頻繁に取り替えるのがベスト。硬い毛のものはダメ(!)。
マウスウォッシュに害はない、がたんなる香水(...)。
歯磨きペーストは使うべし。フッ素の入ってるもので頻繁に磨くと歯の磨耗を遅らせる効果あり(やってます!)。
歯周病も適切な対処をして、いい状態をかなりの期間キープすれば、歯肉や歯槽骨が回復する(へー)。
歯ブラシだけでほとんどのところは磨ける。が、フロス(歯間ブラシ)には歯肉炎予防効果あり(やってないなー)。
といったところ。柔らかい毛の歯ブラシを好む人というと、うちの嫁さん。はみがき優等生は彼女でした。実際、歯医者にも賞賛されるらしい。私も歯磨きの習慣はいいと思いますが、ふつうの硬さが好み。今後、変更するか。娘は「辛いからイヤ」と言って歯磨きペーストを使いたがらないけれど、いずれ、慣れてもらうことにしましょう。
と、ここまでは、二人のドクターによれば研究の蓄積からほぼ確実な知見。一方、後半はまだ研究が進行中で、決着はまだらしい、でもさらに興味深いおはなし。それは歯周病と、口腔以外の身体の状態との関係、たとえば、心臓病とか、認知症とか(!)。まさか、と思ったのですが、そういうデータも見つかっているそうで、どっちが原因なのか(たとえば、むしろ、認知症になりやすい人は歯の手入れが悪くて歯周病になりやすいとか)についてはまだ今後、要検討だけれど、歯周病の患部に見られるバクテリアが脳内にも見つかった、というような研究もあって、歯周病のほうが原因、という可能性も検討の余地があるそうな。そんな理由でしょう、相談役の教授のお一人は「口、とくに歯肉は(身体の状況を知らせる)『炭鉱のカナリア』と言ってもいいかも」と。うむ、うちにも気をつけたほうがいい人が。
このPodcastとは別の話で、よく行く温水プールに掲示されていたポスターによると、妊婦が歯周病を持っていると低体重児が生まれる確率が高くなる、なんて研究結果もあるとのこと。ホントかい? と思ったのですが、どうやら、上と同じリクツ(炎症によって生じる物質がこのばあい胎児に悪さをする)が考えられるようです。
ついでに、メモ代わりに、もうひとつ最近のNPRの記事。古代の人類のほうが歯周病などが少なかったけど、農業を開始したころに悪化、産業革命以降の食変化(砂糖の摂取が多くなったそう)で、さらに悪化、という過程が明らかになったとのこと。この件がテーマになったシンポジウムをまとめた話をScienceのPodcastで聞いたことも思い出したので、これもメモ代わりにリンクを貼り付けておきます。興味のある方はぜひ。
奥歯まで磨ける器用さが足りない人以外、電動歯ブラシじゃなく、ふつうの歯ブラシでも効果は同じ(それはよかった)。
歯ブラシは柔らかい毛のものを使い、頻繁に取り替えるのがベスト。硬い毛のものはダメ(!)。
マウスウォッシュに害はない、がたんなる香水(...)。
歯磨きペーストは使うべし。フッ素の入ってるもので頻繁に磨くと歯の磨耗を遅らせる効果あり(やってます!)。
歯周病も適切な対処をして、いい状態をかなりの期間キープすれば、歯肉や歯槽骨が回復する(へー)。
歯ブラシだけでほとんどのところは磨ける。が、フロス(歯間ブラシ)には歯肉炎予防効果あり(やってないなー)。
といったところ。柔らかい毛の歯ブラシを好む人というと、うちの嫁さん。はみがき優等生は彼女でした。実際、歯医者にも賞賛されるらしい。私も歯磨きの習慣はいいと思いますが、ふつうの硬さが好み。今後、変更するか。娘は「辛いからイヤ」と言って歯磨きペーストを使いたがらないけれど、いずれ、慣れてもらうことにしましょう。
と、ここまでは、二人のドクターによれば研究の蓄積からほぼ確実な知見。一方、後半はまだ研究が進行中で、決着はまだらしい、でもさらに興味深いおはなし。それは歯周病と、口腔以外の身体の状態との関係、たとえば、心臓病とか、認知症とか(!)。まさか、と思ったのですが、そういうデータも見つかっているそうで、どっちが原因なのか(たとえば、むしろ、認知症になりやすい人は歯の手入れが悪くて歯周病になりやすいとか)についてはまだ今後、要検討だけれど、歯周病の患部に見られるバクテリアが脳内にも見つかった、というような研究もあって、歯周病のほうが原因、という可能性も検討の余地があるそうな。そんな理由でしょう、相談役の教授のお一人は「口、とくに歯肉は(身体の状況を知らせる)『炭鉱のカナリア』と言ってもいいかも」と。うむ、うちにも気をつけたほうがいい人が。
このPodcastとは別の話で、よく行く温水プールに掲示されていたポスターによると、妊婦が歯周病を持っていると低体重児が生まれる確率が高くなる、なんて研究結果もあるとのこと。ホントかい? と思ったのですが、どうやら、上と同じリクツ(炎症によって生じる物質がこのばあい胎児に悪さをする)が考えられるようです。
ついでに、メモ代わりに、もうひとつ最近のNPRの記事。古代の人類のほうが歯周病などが少なかったけど、農業を開始したころに悪化、産業革命以降の食変化(砂糖の摂取が多くなったそう)で、さらに悪化、という過程が明らかになったとのこと。この件がテーマになったシンポジウムをまとめた話をScienceのPodcastで聞いたことも思い出したので、これもメモ代わりにリンクを貼り付けておきます。興味のある方はぜひ。