時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

感謝祭が終わると

2010年11月29日 | Bloomingtonにて
木曜日の感謝祭が過ぎると、もうすぐに街はクリスマス態勢。Bloomingtonももちろんそうで、この日はダウンタウンで街のライトアップが開始、そのセレモニーがあります。今年は子供も連れて家族で繰り出しました。

写真は、ダウンタウンの中心にある元裁判所の建物の中の飾りつけ。この建物は、Bloomingtonではそれなりに歴史があり、かつ建造物としての芸術性もそれなりにある。寒いこともあって多くの人が訪れていました。この時間、ふだんはもう閉まっていますが、この日はこのイベントのために公開。写真に写ってるのは吹き抜けの3階ですが、装飾はこれだけではなくて、この吹き抜け部分に大きなクリスマスツリーが立てられていて、電飾もきれい。娘が驚いて見上げる様を見て、こりゃあ連れて来てよかったと。

(↓ つづく)

早くもサンタ登場

2010年11月29日 | Bloomingtonにて
暗くなり出した5時30分ごろから、ダウンタウンの道路を封鎖して作ったスペースの特設ステージで、ブラスバンドが演奏開始。カウントダウン~イルミネーション点灯が見たいという嫁さんの希望で、ステージ前で待つことに。じょじょに人が集まってきて、さらに6時30ごろには、ステージ前の道路は人でいっぱい。コーヒー店やチョコレート屋が、宣伝のためのサンプルを配って回ったり、楽しい雰囲気。

そうしているとステージに、司会のおじさんと、ピエロに扮したおばさんが出てきて、会場を盛り上げ、さあカウントダウン! と思ったら空振りで電気はつかず(もちろん仕込み。去年も同じ演出だったそうです)、「サンタさんを呼びましょう」と歌を歌うと、出ましたサンタ。お約束の「Ho Ho Ho~」を言いながら登場。というわけで、感謝祭が明けたすぐ次の日から、いきなり年末~クリスマスモード全開。

(↓ つづく)

で、点灯

2010年11月29日 | Bloomingtonにて
サンタが来て、Jingle Bellとか、赤鼻のトナカイとか、定番のクリスマスソングを大合唱。引っ張りに引っ張った末、やっと7時15分ごろ、ホントのカウントダウン。元裁判所を中心とした、ダウンタウンの中心部に、電飾が点灯。直後にみんな三三五五、どこかへと消えていきました。

電飾は、写真のとおり裁判所のタワーから、四方八方に。建物の縁に。それから周辺の木々に。世界ではいろいろなことが起きてるのに、こんなに浮かれてていいのか。。。 この電飾、たぶんクリスマスまで続くのだと思います。

(この記事おしまい)

お互いがんばりましょう

2010年11月28日 | Indiana大学
先日、インディアナ大の東アジア言語文化研究所が主催するセミナーで、日本の大使館員の方が講演するというので、まるで専門外ですが、ちょっと話が聴きたくていってきました。タイトルは「アジアと日米同盟にかんする日本の外交政策」で、かのビデオ流出の件で日本の対応が注目されていたからか、狭い会場は満員でした。まして、直後の北朝鮮の砲撃事件を考えると、なんともタイムリーな講演でした。不思議なことに、日本人は私のほかは一人だけでしたが。

来たのは、一等書記官という身分の方。お役人ということで、無難な発言に終始せざるを得ないのか、と思っていたら、けっこう私見を明確に述べていました。このような場なら、個人の立場で発言をするということもある程度まではアリなのでしょう。内容としては、日本人なら知っている状況や背景に時間をかなり割いていたので、それほど驚くようなことはなし。面白かったのは質疑応答。

聴衆にはかなり事情に詳しい人もいたようで、ビデオ流出とか、少子化とか、経済とか、その他忘れましたが、日本大丈夫ですか? これは問題ですか? とさまざまな質問が。それから、やっぱり出たか、と思ったのが、「日本はまだアジアの国に対して謝罪していない、日本は唯一全ての隣国と領土問題を抱えている、どう思うか」という質問。これは、何度説明しようと、無知(または悪意による無視)から何度でも受ける質問なのでしょう(あるいは、質問した若い学生は、だれかにそう吹き込まれていたか)。これに対しては「領土問題はどの国も抱えている。難しいが平和に交渉により解決するほかない。また、謝罪問題は残念な誤解で、日本は公式に謝罪している。謝罪が足りないとか、違う意見を表明する日本人がいるとか言うのはかまわないが、謝罪していないとは言えないはずだ。」という答え。

その他、難しい質問もあったと思うのですが、全てにたいして冷静に、かつきっぱりと対応していて、とても頼もしく感じました。講演後、少しだけ話したのですが、「国を守らなくちゃいけないですからね」とのことでした。「お互いがんばりましょう」と言われたのですが、その方と違って、家族を守るので精一杯の私が日本のために何ができるんだか。

それにしても、北は体制維持のために必死なのでしょう。日本もここで何ができるか、真価を問われるところかも。講演をなさった方はどう考え、今何をしてるんでしょう。でも何より、韓国がどうしたいのか聞きたい。

When Black Friday Comes...

2010年11月27日 | Bloomingtonにて
Thanksgivingは木曜日で、その日は大学も、店もすべて閉まり、みんな家で家族とごちそうを食べて過ごす、というのが恒例なワケですが、あくる日の金曜日は朝早くから大セールをするのも恒例。

その日を前にした今週の月曜、AmazonとかTargetとかのオンラインショップから、「Black Fridayの大値引き情報」というメールが。これを見て不思議に思いました。Steely DanにBlack Fridayという曲があるのですが、彼らが感謝祭後の大セールを歌うとはとても思えません。実際「Black Friday(大恐慌)が来たら、ビルから飛び降りるやつらを受け止めてやる」とか、非常に景気の悪い歌詞なのですが。

で、英語の辞書をみると、やっぱり不幸な事件が起きる金曜日のことを言うらしい。ところがその日、英語の授業で嫁さんがちょうどやはりBlack Fridayについて習い、先生のSandyは大セールの金曜日のことだと言ったとのこと。それまでの赤字を一気に黒にする、一年一度の書き入れ時、ということで。このコトバのインパクトの強さを生かし、意味だけいいほうに反転させたという経緯でもあったのでしょうか。。。

ここまで、たいてい週明けの宿題もあってそんなものを楽しむ気分にはならなかったんですが、アメリカ生活も最後になりそうなので、ちょっとそのノリに参加してみることに。今朝もいつものとおり、娘がさいしょに起きて動き出したのを合図に、すぐに着替えて、近くのWalmartに行ってみることに。昨晩から気温がぐっと下がって、今朝は-4℃ほど。自動車が氷でびっしり覆われてしまって出かけるのに一苦労。

朝8時ごろに行ったのですが駐車場は7割ほど埋まり、店内も人でいっぱい。でも、買い物の結果は空振り。いくらかの目玉商品があるにはあるけど、何でもかんでもみんな安くなるわけではないようです。この時とばかり、財布の紐を緩めて、必要もない売れ残りまで買うことはなさそう。ということで、何も買わずにすぐ退散。写真のレストランで朝食をとって帰りました。

ここは家のすぐ近くにある、Croverleafという店。嫁さんが「前を通ると常に混んでいる」と言うので、行ってみて気に入り、今朝もここ。出すのは典型的なアメリカの朝食、内容は、だいたいマクドナルドの朝メニューのようなもの(あんなにちゃちではないけど)。Denny'sでも食べられますが(日本のDenny'sとはメニューがまったくちがう)、この店のほうが出し方が小奇麗じゃないというか、ともかく、大衆食堂。客も典型的中西部のアメリカ庶民。セールに繰り出した人が来たのか、朝から大混雑で、軽く50近くありそうなテーブル(200席?)は全て埋まってました。嫁さんがメキシカンオムレツのセット、私がパンケーキとベーコン。それぞれ飲み物つき。娘は、私が注文した牛乳飲んで、嫁さんセットのハッシュドポテトだけひたすら食べて大満足。コーヒーはただのお湯みたいに薄ーい、典型的アメリカン、これがアメリカ庶民の味でしょうか。そんなわけで、最初で最後のBlack Fridayは終わりました。

話者800人

2010年11月26日 | ことば
先日、NPRのサイトにネアンデルタール人と我々(ホモ・サピエンス)の脳の成長パターンの違いに関する記事があり、興味を持って調べました。その原論文は詳しく読んでいないのですが、それが載っていたCurrent Biologyという雑誌に、「新言語発見!」の記事がありました。出所はNational Geographicだったようで、さかのぼって見てみました。

どうやら、The Linguistというドキュメンタリーにも出てきた言語学者のチーム(※1)をNational Geographicがサポートして、チベットの山深い地域の言語の記録プロジェクトをやっていたと(※2)。そこで、Akaという言語の方言を記録していたら、民族的にはAkaの人たち(写真、日本人みたい...)とちっとも違わないのに、別言語と呼ぶしかないほど音組織も、単語も非常に違うものを話す一部族があった、違う言語とすべきだろう、という報告をした、ということのようです。

※1 Living Tongues Institute for Endangered Languages
※2 Enduring Voices Project

記事は10月5日付で、日本でも(一部で)話題になったのかも。部族名の名前をとってとりあえずKoroと呼ばれているその言語、EthnologueのWeb版にはまだ登録されていませんでした。この言語の話者たちは、近くにいる、人種・文化的に似た人たちと非常に異なる言語を話していながら、自分たちの独自性を強調したがる様子がないのだそうです。同じ言語の変種からスタートしても、「あいつらとは違う」という異化の心理が作用した結果、かなり違うものに発展していく、というしばしば見られるパターンと合致しない、ということでしょう。ともあれ、本当に「新言語」ということになるか、まだ待つ必要がありそうだと思いました。

ところで、Koro語、見つかったとたんに「危機言語」ということになりました。話者が800人程度しかいないし、子供の習得が進んでいないようなのだそうで。いつも思いますが、こういう仕事は人類に対する貢献度が高くてエライなあと(楽しいでしょうけど)。言語の一部、興味を持った現象だけを追いかけている自分の仕事がうしろめたくなります。ただ、私のフィールドの瀬戸内海の言語も、ほとんどみんな消滅寸前。あとちょっと、高齢世代がなくなると無人島という島が多いようです。人口減少率が緩やかな伊吹島だって、もう実質の人口は500を割っているし、まだ小中学校はあるけど、子供たちはおそらく伊吹島のアクセントを習得してはいないでしょう。こっちこそ、緊急に記録・保存の仕事がなされるべきですが。。。

記事のURLは以下
http://news.nationalgeographic.com/news/2010/10/101005-lost-language-india-science/

郵便取り扱い中止

2010年11月25日 | Bloomingtonにて
今日から今週末まで大学はお休み。日本に出したい郵便があったので、雨だったし、引っ越してダウンタウンの郵便局は遠くなったけど、郵便局も明日は全休なので行って来ました。ところで先日、嫁さんが、アメリカへの個人の郵便が一部(1ポンド、約450g以下ならOK)をのぞいてしばらく出せなくなる、という情報をたまたま見つけました。爆発物が送られようとする事例がいくつか立て続けにあったとかで、日本からの郵便物にそれがあったわけではないのですが、しばらく検査を強化するので、受付荷物を減らさないと航空便の運行が滞ってしまう、そこで全ての国からの郵便の受付を停止、ということだそうです。また、受付中止は航空便だけで、船便はOK。商用の荷物も受付。

もちろん、安全が最重要なのでこれは仕方ありませんが、年末にむけて祖国に頼みたいものがある人も多いことでしょう。通常に戻るのは少なくとも数ヶ月先でしょうから、みんな参った、と思っているのでは。といっても、我々の親が知らなかっただけでなく、受付中止前に駆け込みで少しモノを送ってくれようとした義母が近くの郵便局に行ったところ、局員も知らなかったとの話でした。どうやら、あまり大きく報道されたわけではないようで。駆け込み需要の集中を避けたかったのでしょうか。

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写真は、昨日の記事に書いたインディアナポリス動物園のDesert館で撮りました。ここは種々の鳥が放し飼いで、建物の中を飛び回ってます。他の動物についても、完全にオリで閉じ込められているわけではなく、写真のトカゲも、この直前には通路を歩いていて、娘が触りたそうにすぐ近くにいたところを、職員がこの岩の上に戻したばかり。


Indianapolis Zooにて

2010年11月24日 | 
忙しいやら何やらで、一ヶ月以上ほったらかしていましたが、エロサイト広告も含め、なーんにもおこってないこのブログであります。ようやっとちょっと片付いて、明日からThanksgivingのお休み。

もうずいぶん前、今月の頭ですが、娘より1歳年上、3歳のお嬢さんがいるご家族と二家族で、インディアナポリスにある動物園に行きました。植物園もあって、その入り口で見たのが写真のこれ。サボテン...の、一種だと思うのですが、よく知りません。これのどこに興味があったかというと、名前。表示の通り、Prickly Pearというらしい。知ってる方はピンと来ると思いますが、Steely DanのMy Rivalという曲のいちばんはじめに出てきます。

The wind was driving in my face the smell of prickly pear.

なので、鼻を近づけてみたんですが、ほとんど匂いは感じませんでした。。。

個人的に面白かったのはヘビ。25種類くらいはいたでしょうか。かなり太くて毒々しいのもありました。それから、正確な種類はわかりませんが、ヒヒ類。われわれが訪れたとき、たまたま下位のサルがズルを企てたか、反抗的だったか、上位のサル(ボス?)が追い回し始めました。大声を挙げ、オリの中をぐるぐる何度も飛び回って逃げる逃げる。でも、上位のサルは追い回しをやめる気配なし。私には下位のサルが謝っているように感じたんですが。最後はとうとうつかまり、陰に入って見えませんでしたが、かなりこっぴどくお灸を据えられたようで、ギャーギャーと悲鳴が聞こえました。

寒くなってきた時期なのでガラガラでしたが、夏休みは大混雑だそうです。植物園のほか、水族館もあって、イルカのショーには娘二人とも大満足。大人$8.50、子供6.50$(1歳以下はタダ)と安いのですが、いろんなところが準備中だったのは残念。来年はトラが来るそう。ともあれ、娘はビデオでしか見たことのなかったキリン、ゾウ、クマ等をはじめて見られたし、イルカやペンギンは間近で見られたし、大満足だったでしょう。

URL: http://www.indianapoliszoo.com/SitePages/home.aspx