時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

パンダとシロクマ 読書録6

2010年08月30日 | 
絵本なので読書録なんてレベルではないのですが。市の移動図書館で娘のために借りた本。

Matthew Baek
Panda and Polar Bear
2009, New York: Dial Books for Young Readers

英語の絵本の場合、たいてい英語で読んだあと、すぐ日本語に置き換えて読みすすめています。娘は、英語というよく分からない言語でストーリーが読み進められるのは、図書館の読み聞かせで慣れているし、簡単なものならけっこう喜ぶのですが、これはちょっとだけ話が込み入っているので、訳してみました。

3歳以上のお話なので、ようやく2歳になる娘にはまだ無理がありますが、これまでも、それまで反応が悪かった絵本に、あるころから突然食いつくようになったりするので(逆にそれまで喜んでいた本に興味を示さなくなったり)、いままでも「何歳用」という記載はそれほど気にせず読み聞かせてきました。今日、この本を読み聞かせてみましたが、とりあえず最後までじーっと見てはいました。

この絵本の魅力はストーリーよりは絵かも。作者は韓国系米国人のようです。以前ソウルに滞在中、市の南(果川市)にある国立現代美術館に行ったのですが、どこか茫洋としたかんじの、淡い色彩の絵画が印象的でした(白南準さんとかもあったけど)。そういう作風と通ずるのかどうか知りませんが、絵の色彩やタッチが柔らかでかわいい。崖から落ちたシロクマがパンダと出会って友達になるという不思議な展開ですが、落ちはちょっと拍子抜け(?) でも、それはまあ子供のためのお話なので。

日本のAmazonにも出ていましたが、出版が新しいせいか、翻訳はなさそう。絵のかんじもいいし、子供に喜ばれそうな気がします。

Craft Fair

2010年08月29日 | Bloomingtonにて
昨日、近くの教会の庭に手工芸品の市が立っているのを知り、自転車で出かけました。店舗はその教会が出したのではなく、クラフトを売りたい人を募ったようす。教会の資金を稼ぐための活動でしょう。ポット、人形、服、かばん、アクセサリー、タペストリー等等、30~40店くらい出ていたのでは。昨日は最高気温が34℃と暑かったのですが、高い木の間にテントを出しているので、涼しい。

(↓ つづく)

買おうかと思ったもの

2010年08月29日 | Bloomingtonにて
写真のように、古い椅子を塗りなおしたものも。ここまで娘はずっと、近所のガレージセールで、その家の男の子がじきじきに売り込んできた(で、1ドルにまけてくれた)、小児用の椅子を使っていますが、だいぶん小さくなってきたし、いま食事に使っているコーヒーテーブルには高さが足りない(本をつめて頑丈にした段ボール箱で底上げ中)。かわいく塗ってあるし、そんなに高くない(35ドル)ので、迷いましたが結局見送り。

(↓ つづく)

Kids' space

2010年08月29日 | Bloomingtonにて
いちばん奥に子供が遊べるコーナーが作ってありました。これは教会のメンバー担当。5ドルで遊び放題。釣り、シャボン玉(巨大なのもできる)、バドミントン、トランポリンなどなど。娘は写真のように、フェイスペインティング初体験。とはいえ、顔は怖がりそうなので、今回は足に、蝶々を描いてもらいました。

(↓ つづく)

馬車

2010年08月29日 | Bloomingtonにて
もう一つのアトラクションが、動物と触れ合えるコーナー。イヌ、ネコ、ウサギはともかく、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウシ、アヒルなど。かんたんにこれだけ揃うのは、酪農をやっている農家が教会の人にいるからだろうと。ウシなど大型の動物は、その子供を持ってきていて、子供がびびるほどでかくない。みんな、暑いので日陰に集まってくたっとしてましたが。オリの中に入ってもいいのですが、ちょっと怖がりの娘は、そとからそーっとなでなで。

写真のように、馬車に乗るコーナーもあり。牽いてるのは子馬ですが、大人1人+子供3~4人乗せて、ダッシュも繰り返せる。「馬力」があるなあ、と。娘も乗せてもらい、最初は知らない大人に抱かれてベソをかいてましたが、すぐに慣れて、もう一回。アメリカの田舎らしい休日のイベントでした。

(おしまい)

さらに新監督問題

2010年08月28日 | サッカー
監督決定の発表はまだないようですが、先日興味深いコラムがSponichi World Soccer Plusに発表されました。

金子達仁 「日本の地盤沈下が招いた"監督空白"」

http://wsp.sponichi.co.jp/column/archives/2010/08/post_1690.html

趣旨を要約すると思われる一節を引用させていただくと

   ......マテウスが中国に魅力を感じたのは、中国のサッカーというよりも、
   国自体のポテンシャルに惹かれたからではないか。かつて、多くのサッカー
   関係者が日本に惹かれたように。

   日本という国に斜陽のイメージを抱く人が生まれつつある以上、サッカー界
   のみで現状を打破するのは簡単なことではない。

です。留学するんだってそう。どこならこの分野が強いかってこともあるけど、どこに住んでみたいかってことも、あるよね、と。マテウス以外でも、金子さんの挙げた例からすると、サッカー指導者についても、その比重は思ったより高いらしい。(私は、「住んでみたいか」ということを重視するなら、サッカー不毛のアメリカなど決して選びませんでした。研究の水準、奨学金などの状況を考えたとき、他の選択肢はありませんでした)

このマイナスをひっくり返すだけの魅力が日本サッカー全体にあるか、という点が微妙だから、交渉がなかなかまとまらないと。今回の一件は、日本のサッカーに関わる人々全体に、自らの力不足を振り返らせるものであるはず。原さんが代行監督をやることになったつぎの親善試合、大仁JFA副会長が言ったように、だからといってやる気が持てないなどという選手がいるとは思えません。どの機会でも誰かが見ている、全てチャンスと考えるのがプロ、そうでないとしたら、それこそ、「世界で取り合いになる指導者」が来たくなる状況とは言えますまい。JFAではなくて、そういう選手(とその指導者)をこそ嘆きたい。

そんな自分たちを代表し、悪戦苦闘しているJFA技術委員会を叩き、自らを省みようとはしない人たちがいて、その溜飲を下げさせるような記事を書くのがジャーナリストの仕事なのか。。。 金子さん、悪く言われることも多いようですが、個人的には首肯できる意見が少なくありません。

芝生はどこいった?

2010年08月27日 | Bloomingtonにて
8月10日の記事で、「引っ越して、裏庭があるのはいいけれど、芝刈りをする義務が生じて、しないと罰金を取られる」という内容を書きました。あれから2週間。そろそろまた伸びてきたので、やらないと。

ところで、周辺の家を見ると、写真のような家をたまに見ます。裏庭を使って、花を植える...のはまだしも、そこフェンスにびっしりになるほど豆をツルをはわせたりして、すっかり庭を菜園にしてしまうのです。当然、庭は掘起こしたりしてるもようで、きれいに刈り揃った芝もへったくれもありません。

別にそういう行為に文句があるわけではないのですが、これは「アパート全体の美観維持のための各世帯の義務」の不履行とはみなされないのでしょうか。庭の徹底菜園化をやってるのは、中国人が多い(おそらく、中国人だけ)、それも、学生じゃなくて(たぶん、ヒマだから)中年~老年夫婦がやってたりするので、アパート管理事務所が英語で文句を言っても通じないのかもしれませんが(だから黙認?)。

写真の右は中南米系(どこかはまだ不明)のご家族の家。このアパート群、以前のところよりはずっと中東・中南米などからの移民らしきご家族や(実際、イラン人の知り合いがいます)、アフリカ系アメリカ人、中国人などの割合が多く、日本人、韓国人は全然いない。収入が低い層が住む地区ほど民族的に多様になる傾向はやっぱりありそう。以前のところの住人はほとんど学生、アメリカ人、韓国人、インド人が多かった。大きな大学のある町特有の、典型的なアメリカではない、いわばインターナショナルな空間にいたこの5年とは異なり、外国に暮らしている、という実感があります。

宙返り

2010年08月26日 | Bloomingtonにて
一昨日の夕食前、学校の校庭で遊んで帰ってもまだ元気いっぱいの娘が、写真の木馬に乗り始めました。(これも、引っ越していった方から譲り受けたもの。どなたかのお手製だそうです。おもちゃも買ったものはほとんどありません。)

ここのところの娘の運動能力の向上は目覚しく、この木馬の乗り方もどんどん上手に、かつ過激化してきていました。最近は馬の背に座るのではなく、立ってがんがん揺らす。今日はまた強烈に揺らすなー、木馬がひっくり返るんじゃないか、それはないか、でも何か危ない、と思った次の瞬間!(すぐ近くで見ていたニョーボは、手を出そうとしたタイミングの一瞬前だったそう)

勢いがつきすぎ、娘の身体は木馬から放り出され、握った柄の部分を中心に、空中で前に一回転。木馬の前方のカーペットの上に顔から落っこちました。

大泣き。。。 逆に大事はなさそうだと判断できましたがが、泣き止んでから聞くと、我々が見て思ったとおり、おでこを木馬の足に打ち付けていました。たんこぶができて、軽く内出血。(娘には申し訳ないことながら、あまりに見事に一回転したので、大丈夫だと分かってからは笑いをこらえるのがたいへんでした) 

こういう危険は、できれば未然に防いでやりたい。とくに顔は、やっぱり、女の子だし。ただ自分を振り返っても、痛い目にあってはじめて慎重にやることを覚えた。運よく生き延びて大きくなれたのはここの傷やあそこの傷のおかげ、なんて気もする。祖母などは「危ないことはすべて禁じろ。安全なもの以外全部取り上げろ」という勢いでわれわれに諭してきますが、娘も、これからもっともっと行動的になるし、親のいないところで遊ぶことも増える。自分で自分を守る判断力をつけてもらう他ない。

そんなわけで、今回のようなことの一つや二つ、仕方ないかな、と。そういえば、日本の両親の家で私を追ってきて階段の上から踊り場まで転げ落ちました。新しい家には階段がありますが、その経験が生きてか、階段の上り下りはけっこう慎重。今回の宙返りも、のちのちこの子を救う経験になりますように.......(あとで木馬を指して、「壊れちゃったね」と言ってたそうです(壊れたのはお前じゃ)。でも、食後、最初はこわごわ、そのあとすぐ大胆に揺らしてました。)

.......と、思ってましたが、昨日は新しくもらった靴を履いてみたくて、さらにそれで木馬に登り転げ落ち、今日も色鉛筆で口の中を刺し、さらに階段4段目から転げ落ちる。いろいろできるようになり、家にも慣れてきた。いい気になって大怪我しそうな、いちばん危険な時期に入ってきたような気が。うっかりすると、ちょっとの怪我が薬になる前に、大怪我したり、死んじゃったりするかも。恐ろしい。

再度、蹴球日本代表新監督問題につき

2010年08月25日 | サッカー
新監督のリクルート、予想以上に難航、決まらないまま原さんが帰ってきて、サッカー報道が少々かまびすしくなってきました。でも、よく見るスポーツナビのブログで読む限り、ファンの方々には冷静で、共感を覚える意見が多いように思えます。

記者会見記事を読んだのですが、原さんらしく率直で、いろんな事情が分かってとても勉強になりました(レッズの監督、スカパーのコメンテーターとして見てきたので、多少なじみがあります)。なにより印象的だったのは、

「世界のマーケットの中でも取り合いになるようなところから、まず当たってみようということです。」

という発言。たいへん好ましく感じます。本気だなと。そうこなくちゃ、と。

で、やっぱりネックは前の記事で推測を書いたとおり、「日本」のようです。欧州の人にとってやっぱり日本は遠い。とくに家族は嫌がるでしょう。食事も、習慣も違う。簡単に帰れない。教会は? 学校はどうなる? と。もう一つはペジェグリーニさんが断った最終的な理由、「日本に4年もいると欧州の監督市場から外れるかも」という気持ち。チリ人の彼も、いわば欧州の人なのですね。以下のような説明もありました。

「いろんな思いで日本に行く気持ちはあっても、いざ4年、2年でもいいですけど、日本に行くという決断をするには彼だけの意思ではなくて、家族であったり、連れていくコーチなどいろんな要素が絡んできます。最終的に、なかなか決断が遅れてしまったり、今挙げたような監督は少し待っていれば、間違いなくビッグクラブなどからオファーがある人ですから、日本のことに興味を持っていても最終的には思い切れなかったということですね。」

つまり、ことサッカーに関しては、世界の中心は欧州で、日本は辺境だと。その辺境に、中心地の人、それもそこで十分チャンスがある人を引っ張ってこようとすると、簡単じゃないと。原さんや技術委員会の責任を問う人には、自分たちの立ち居地を確認すべきなのだ、と言いたい。私たちはこの程度なのですね、残念ながらと。そして、値踏みされているのは交渉に当たった人々ではなく、日本という国、日本サッカー全体なのだと。だから、この評価にむしろ責任があるのは、これまでの日本代表チームであり、欧州でプレーしてきた日本の選手たちなのではないでしょうか。責めているわけではありません。なかなかの評価があるから、契約ぎりぎりの線に至っている人もいるわけですから。(ただ、南ア代表チームの戦い方は、候補者の目にどう映ったか...)

見通しが甘いとか、端で言うのは簡単だけど、全て、やってみないことには分からない。交渉してみたから日本のサッカーの、欧州での評価が分かった。本気で当たってくれた原さんたちは、評価したいし、応援したい。やれるところまでやり切って、どこまでの人なら連れてこられるのか(こられないのか)、交渉で問題になるのは何か、できる限り洗い出してほしい。

最終的にどの交渉も不調に終わり、いったんJリーグ関係者が監督になったとしても、それも教訓。「まだ、われわれには分不相応だった」と分かれば、次の出方も考えられる。半年、一年経てばまた監督市場に上がる人も出てくるでしょう。その間、欧州にいる選手には頑張ってもらって、遠くてもやってみたい、と思う人を増やしてもらうしかない。

それにしても... スポーツメディア、とくにスポーツ新聞はどうしてこう否定的なのでしょう。そのほうが読んでもらえるからという以外に、自社が代表のビジネスに絡んでいて、新体制が早く軌道に乗らないと困るとか、あるんじゃないの? と勘繰りたくなります。記者会見を見ると、責任追及をする記者もいて、個人的には不愉快。今回のような記事をはじめとして、スポーツ報道と呼べないものが少なくないと感じます。決して、原さんが好きだからではありません。

もう一つ、それにしても... 早く新体制でスタートを切ってほしい気持ちは分かるけど、そんなにまずいですかね、この程度の遅れ。前の4年がどうだったか思い出してみればいいのに。新チームスタート一年余りで監督が倒れ交代、そのあとの二年半も迷走した挙句、最後の10日ほどでどんでん返しの突貫工事。数ヶ月を無駄にするのが許せないというんだったら、前回のチームのほとんど4年の無駄には、もっとよほど怒るべきではないでしょうか。あれを繰り返さないために時間がかかっても粘り強く交渉しているのでしょうに。

(追記)

一夜明けて、フリーのジャーナリストの方々もこの問題に関するコラムを載せていました。最近は早いですね。

後藤健生さん http://www.jsports.co.jp/press/column/article/N2010082513530402.html

「こういう人に交渉すべきだった」はそのとおりでしょう。でも、それも、(推測はできたにせよ、ホントにそうなのかどうかは)やったから分かったんでしょう。あと出しジャンケンみたいな批判は感心しません。

戸塚啓さん http://wsp.sponichi.co.jp/column/archives/2010/08/post_1689.html

やはり、「見通しが甘い」という論調。でも、じゃあどんな人に交渉してほしいのか。強化の貴重な時間が無駄になる、という見解も述べていますが、戸塚さんのオフィシャルブログで、この4年間の停滞を嘆いてるのと整合しません。

ジャーナリストも「批判が商売」なのでしょうか。また、どうしても責任は協会サイドなんでしょうか? 上記のとおり「批判を向けるなら、まだまだな自分たちに」だと思う。日本サッカーの向上を願って、ということなら、大衆批判がむしろ必要な場合もあると思うのですが。

交渉の遅さを批判する声もあるのですが、おそらく辺境である日本、という問題と関連するのでしょう。どういう人事にしても、有力なほうから先に決まるのが通例。モウリーニョが最も早く決まり、ベニテスときて... 魅力的なポジションから、優秀な人材のほうから決まっていく。日本代表監督は、その段階ではむこうにとって考慮の対象にあがってこない。順番はまだだよ、ということだったのだと。じゃあ、そういう序列から外れた人に最初から当たって、早く決めればよかったのか。現状はそうだったのかもしれません。でもでは、そうやって自らの足元を見て妥協した人選をした場合、「その程度か」と批判しなかったのか。今でも狙った線で決まる可能性は残っているわけで、なぜ待ってやれないでしょう。日本に対する、自らに対する現状認識が高すぎる、と思います。

桂円?

2010年08月24日 | Bloomingtonにて
我々と同時期に同じところから引っ越してきたリーホヮ(麗華)さんご夫婦、今月始めにお子さんを授かりました。もう何度も訪ねていっていますが、昨日も娘とニョーボが訪ねていったところ、写真のようなものをくださいました。

説明は受けたけど、何なのかよく分からないというニョーボ。教えてもらった漢字を頼りに調べてみると、右の小さい方は「龍眼」という木の実。干したものを桂円というらしい。中国では産後の女性が食べるそうで、実際リーホヮさんも食べている。食べてみると、干し柿に漢方薬が混じったような味。

もう一方は、たぶんナツメの実。これも干したもの。一般的に干した果物があんまり好きじゃないうちの奥さん、親切心からくれたのでもらってきたものの、あまり食べる気にはならないようす。実際には、写真の倍以上の量がある。ナツメというと、知ってるところでは韓国料理のサムゲタン(蔘鷄湯)に入れる。韓国料理はニンニク使いすぎなのであまり得意ではないけれど、あれは好き。「じゃあ、サムゲタンでも作る?」と言い出してみたけど、なら高麗人参が必須。韓国人はたくさんいるから売ってるだろうけど、確かあれは高級品。高いかも。友人に分けてもらうか?