折々の写真＆雑感 41

2015年12月28日 | エッセイ

　最近の日本語は一体どうなっているのだろうか？言葉は時代とともに変化するのは理解出来る。だが、その変化が可笑しい。１０年かそれ以上前の事であったか忘れたが、「そこ、どいて貰っていいですか？」と云われたとき、何を云われたのか一瞬理解出来なかった。私が理解出来ずにいると、身振りを交えながらもう一度云われた。どうも「恐れ入りますが、その場所をどいて頂けないでしょうか？」と云ったのであろう。相手は丁寧に云ったつもりだろうが、私には通じなかった。最近やたらと「～をして貰っていいですか？」とか「～をさせて貰っています」と云う日本語を聞く。非常に奇異に感じるのは私だけだろうか？或る番組でお笑いタレントの一人が「それ、買わせて貰っていいですか？」と店の主人に聞いた。主人は何を云われたのか分からず、キョトンとした顔をしていた。私もタレントの真意が何であるかを暫く理解出来なかった。単に「これ下さい」と云えばよかったのだ。

　「ウェブで検索！」とコマーシャルのタレントが指を一本挙げて云った。お客様に向って、その商品の詳細についてはウェブで検索し、そのホームページを見て頂きたいのだろう。それを命令口調で云うなど失礼も甚だしい。そんなコマーシャルを出している商品は三流品なので、私は買う気はないが、買う気のある人でも腹を立てるのではないだろうか？

　今年最後のブログであるのに、腹立たしいことだけを書いて申し訳ないと思うが、私は日本語を大事にしたいと考えている。どうかご理解願いたい。

　言葉と云えば、関西弁（大阪弁？）を聞くたびに、私は非常に不快感を持って聞いていた。それが、ＮＨＫの朝の連ドラ「あさが来た」を観ていて、その言葉に不快感はなく、何と人情味のこもった言葉であろうと感じている。同じ言葉でも、話す人に依ってこうも変わるものかと考えさせられた。

　以下の写真は全て明治神宮で撮った大祓（オオハラエ）の写真である。最初の６枚は２００４年の雪の日に、７枚目は２００６年、８枚目は２００７年のものである。偶然に雪の大祓に出会って以来、毎年雪が降ってくれることを願っているが、それ以来幸運は巡ってこなかった。７枚目は５Ｄと２８－１３５ｍｍの組み合わせであるが、それ以外は全て１０Ｄと２８－１３５ｍｍの組み合わせである。

　２００４年、翌日の元旦に供えて神官たちが忙しく立ち働く姿を撮りに行ったのだが、急に雪が降り始めた。雪の備えは何もしていなかった。直ぐに帰るつもりだったが、大祓の行事の準備が終り、直ぐに儀式が始まった。寒さに震え、かじかんだ指で何とかシャッターを押し続けた。