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イタリア料理教室「COMODO」主宰 
美味しい話をしましょう

読書の秋に「エクソシストとの対話」はいかがですか?

2012-09-08 | 本と雑誌
エクソシストとの対話」は、ノンフィクション作家の島村奈津さんの作品。島村さんといえばスローフード関連の著作が多くあり、私も愛読しているが、こちらはジャンルが全く異なる。

日本人にとって、キリスト教徒でもない限り教会はもちろん身近な存在ではないし、ましてや礼拝や数々の宗教的行事などというのは、すんなり溶け込めるものではない。けれど、それらはごく普通の市井の人々が足を運ぶ地域に根ざした存在であって、私たちが神社やお寺にお参りに行ったりするのと同じことと考えれば納得できる。

悪魔あるいは悪魔的なものがいるかもしれないし、見える人もいるだろう。あるいは、ふとした時に自分以外の何かに突き動かされた経験がある人もいるだろう。科学で解明できなくても、不思議なことはいくらでもある。

苦しんでいる人のために祈る人がいて、薬を与えるでもなくお金を払うでもなく、ただ祈ってくれる人がいて、それで苦しんでいる人が救われる。そんな人と人との結びつきが、システマチックな世の中なんていうものができるはるか昔から存在していた。


読書の秋にいかがですか?


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私、これにすっごい興味があって(映画のような恐怖... (Delfino)
2012-09-08 23:19:17
私、これにすっごい興味があって(映画のような恐怖の奇行じゃなくて、祈るほうの人に)、約20年前に悪魔祓いをする神父さんがいるというローマのスカーラサンタにお祈りに行きました。

島村奈津さん!「バール、コーヒー、イタリア人 ~グローバル化もなんのその~」持ってます!私、島村さんの文章好き!
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Delfino部長、さすがね。じゃあ、カンディド神父が... (永とも)
2012-09-09 22:30:30
Delfino部長、さすがね。じゃあ、カンディド神父が存命なうちに行っているのね。そういう厳しい修行を積んだ人とかの前では、心が洗われるというか、目の前にあった靄が払われて道が開けるような気がするのよね。ダライラマ法王のお話を聴いたりしてもそうだし、最近だったらブータンの国王に会ったら(ってそんなことないと思うけど)やはり同じような気持ちになるだろうなと。

そうそう、島村さんの文章を読むと、あのイタリアで途方もない時間を使って取材したんだな~としみじみ思ってしまうのよね!
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