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韓国の本格空母建設の意味するところは?

2021年01月31日 09時58分25秒 | 日記

 

ニューズウィークが、「韓国の次世代空母導入で変わる北東アジアの勢力図」という記事を出しているが、この次世代型空母、4万トン規模。約20機のF35Bステルス戦闘機とヘリコプター数機が搭載可能とみられる。日本の出雲のような軽空母というようなものでなく本格的なもので、韓国の真意は、もしかしたら、駐韓米軍の停止があるのでは? いずれにしろ、韓国がほんかくてき空母を持てば極東の軍備拡充競争が始まるは必至と思う。自衛隊の軽空母出雲は3万トンでF35Bを精々10機搭載できる程度で、日本も本格的空母建設をという声も出てくるであろうし、中国の遼寧型空母は旧ソ連の設計で、後継の航空母艦は中国独自というが、アメリカの空母に比べると戦闘力は相当劣るから、中国も、ステルス戦闘機を含めて軍事力見直しをするだろう。

「飛べない戦闘機」と老朽化した兵器

だが兵士や兵器の数だけでは判断できない。韓国は同盟国のアメリカから調達した最新型の装備や兵器を保有しており、両国の軍には質の面で大きな差があるという。

「北朝鮮が保有する戦車は、60年代後半に旧ソ連で製造されたT62戦車。韓国が保有する2013年のK2戦車に太刀打ちできない」と、ボン国際軍民転換センターのマーティン・ベイルズは17年にドイツの国営ラジオ「ドイチェ・ウェレ」に語っている。

記録上は、北朝鮮はいつでも飛べる戦闘機を563機保有している。だがIISSによれば、整備や保守上の問題から、2014年には全ての戦闘機が一時飛行禁止となっている。陸軍と海軍も老朽化した兵器ばかりだ。
この劣勢をみれば、北朝鮮が核兵器の開発に重点を置いている理由が分かる。韓国を軍事力で逆転するには核兵器をもつのが手っ取り早いからだ。

 

韓国空母は日本のいずも(写真)よりも大規模 ISSEI KATO-REUTERS

<北朝鮮の攻撃の標的になりにくい可動式プラットフォームであるだけでなく、韓国は長距離遠征能力を備えることになる>

韓国海軍が導入を進める次世代空母は、専門家らの想定を上回る規模になりそうだ。建造が計画される空母は当初、日本の護衛艦いずもを上回る3万トン程度とされていたが、設計された船舶模型は英空母クイーン・エリザベス級の縮小版といったところで、4万トン規模。約20機のF35Bステルス戦闘機とヘリコプター数機が搭載可能とみられる。

北朝鮮との紛争において、この空母が大きな役割を果たすことは間違いない。韓国海軍は北の標的を攻撃する上で、陸上の飛行場よりも北の弾道ミサイルや迫撃砲の影響を受けにくい可動式プラットフォームを手に入れられる。

さらに重要なのは、韓国がこの空母によって長距離遠征能力を備えられること。韓国は米英伊に続き「F35Bクラブ」の仲間入りをすることになる。日本やスペイン、トルコなども追随するだろう。

韓国の大規模な空母開発は、北東アジア各国の戦略に影響を及ぼす。中国や日本で空母の建造が進む可能性も高い。

 

更に、別項で、北の軍事力は、兵力数で韓国を上回っていて、既にミサイルを韓国の複数都市に狙いを定めて設置済という事を記載している。アメリカ軍が駐留しているから、駐留している限りは、北の攻撃に対する抑止になるだろうが、韓国はほんかくてき空母建設をするという事は駐留米軍をやめる腹もあるのだろうか?

 

以下は、ニューズウィークの別項の記事:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

イギリスのシンクタンク国際戦略研究所(IISS)が発表した軍事年鑑「ミリタリー・バランス」2015年版によると、北朝鮮の現役兵力が119万人なのに対して韓国は65万5000人。火砲の数は北朝鮮の2万1000に対し韓国が1万1000だ。また米国防総省によれば、北朝鮮はGDP(国内総生産)の4分の1近くを軍に費やしている。

北朝鮮は保有するミサイル(主に旧ソ連製のスカッドミサイルの改良型で一部は核弾頭の搭載が可能)の大部分を、韓国の複数の都市、特に北朝鮮からわずか55キロしか離れていない首都ソウルに向けて配備している。

対する韓国の主な強みは、同盟国アメリカの保護下にあるということだ。韓国には2万8500人規模の米軍部隊が常駐している。アメリカの軍事力に比べれば、北朝鮮の軍事力など微々たるものだ。

全米科学者連盟によれば、アメリカが保有する核弾頭は6800発。このうち4000発が配備されている。対して北朝鮮が保有していると主張する核弾頭は60発だ。

アメリカの現役兵力は130万人。軍の予算は世界でも最高水準にあり、兵士たちは最新の装備を携帯し厳しい訓練を受けている。一方で北朝鮮の兵士は栄養状態が悪く、脱北した兵士たちは兵役に服していた間、常に空腹状態だったと言っている。

米朝間の緊張はこのところ緩和の兆しが見られ、米韓合同軍事演習の一部は中止になった。それでもアメリカ、北朝鮮と韓国の兵士たちは、攻撃の最初の兆候で応戦できるよう、戦闘態勢を整えている。


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