先端技術とその周辺

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3年間で自動車業界の中途採用数3.4倍

2018年11月20日 11時30分27秒 | 日記

 

オートモーティブ・ジョブズという自動車雑誌が、自動車業界の転職者数の調査をレポートしていた。従来自動車業界は、採用のほとんどを新卒が占める「新卒採用主義」の業界だと言われて来たが、この3年で中途採用が急増しているという。その理由は、自動車作りが今までは機械系経験知識で十分であったが、自動運転などの新技術が必要になって自動車会社のつちかってきた社員の知識だけではやれなくなったことによる。

中途採用が増えることは会社のガバナビリティなどの工場が期待できる。新卒だけの採用で計されると、上位下達が当たり前となり、色々な意見が出なくなっている。この数年の大企業の不正報告や経営失敗で大きな損失を出しているようなことがなくなる。アメリカの会社は、どの年齢からも採用しており、これが日本の会社に比べ不祥事が少ない。

 

自動車業界への転職者数は3年間で3.4倍に

【自動車メーカー9社 中途採用人数の推移】東洋経済新聞社『CSR企業総覧2010~2018』をもとに作成。▼対象自動車メーカーはトヨタ、ホンダ、日産、スズキ、マツダ、スバル、三菱自、日野、いすゞの9社▼新卒・中途採用人数は、ともに大卒と大学院卒の男女。ホンダの中途採用人数は専門卒・高卒も含む。 2009年の採用人数は新卒3779人(94%)、中途256人(6%)合計4035人。リーマンショック後は、新卒採用が減って、合計の採用人数も半減したものの、中途採用人数が徐々に増加し、以前の水準に回復している。2016年度の採用人数は、新卒3096人(71%)、中途1294人(29%)合計4390人。中途採用人数は、2009~2016年度の7年間で5倍に増加し、2016年には全体の約3割が中途採用となっている。

自動車メーカーに部品メーカーを加えた中途入社人数は、さらに右肩上がりだ。オートモーティブ・ジョブズのデータによると、2018年度の上期に自動車業界に転職した人は、3年前と比べて3.4倍に増加していた。

【自動車メーカー・部品メーカーに中途入社した人数の推移】オートモーティブ・ジョブズのデータをもとに作成。(2015年度の上期を1として算出)オートモーティブ・ジョブズを通じて中途入社した人数は、2015年から2018年にかけて右肩上がりで増えている。2018年上期に自動車業界に転職した人数は、2015年の上期と比較すると3.4倍にものぼる。

業界未経験やハイクラス…広がる中途採用の間口

自動車業界で中途採用の勢いが増しているのは、電気自動車や自動運転の開発で即戦力となる電気・ソフト系エンジニアのニーズが高まっているのに加え、新卒採用の苦戦から第二新卒の中途採用に力を入れているメーカーも少なくないからだ。

2018年度の自動車メーカーは、過去最高の3兆1220億円となる見込み。設備投資額もスバルを除く8社が2017年度を上回る予想で、自動車業界全体として開発に積極的な投資をする姿勢を崩さない。中途採用も活発な状態が続くだろう。

ニーズの高まりに伴い、採用の間口も広がっている。
経験が浅くても将来性を買って採用する「ポテンシャル採用」を行っている企業が増加。理系出身で自動車業界未経験の第二新卒を中心に中途採用をしている。

これまでは35歳が転職の限界だと言われていたが、40代や50代の中途採用者も増えてきている。日系自動車メーカーでマネジメント業務がメインになっていた50代のエンジニアが、外資系部品メーカーに転職して最前線の現場で活躍し続けるという希望を叶えたという事例も。
特に、自動運転やコネクテッドといった新しい技術に関するスキルを持っていれば、年齢を問わず転職しやすい状況となっている。


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