私達は肩を落とした兄ちゃんの後ろ姿に、そう声をかけた。
正確には「兄ちゃんの(ちゃんと名前で言っておりますよ)せいやないのに、ごめんねぇ。」と
もう大ベテランになっている、スタッフのリーダーに
「謝らんとってぇやぁ。」と笑いながら、おばちゃん姉妹は声を揃えて言ったのである。
勤め始めて日が浅く、まだ慣れないスタッフさんが、
おそらくは日頃職場で起きる様々な、とんでもない事にパニパニしながら
その気もなしに(そう信じておく・笑)リハパン半ケツと同時に、忘れ物を二つしてしまった。
最初の一点は、かぁちゃんが帰宅後すぐに、当日の送迎担当のスタッフが届けてくれて
次の一点は、その二日後、馴染みの兄ちゃんが届けてくれた。
ショート先で起きた様々な事に対する苦言は、なかなか言い出しづらい。
本当の意味で伝えたい事が伝わらない事もある様に思うし
個人への責任を問われる様な事になっては嫌だし
長年の付き合いなのに、ちょっとした行き違いで関係がぎくしゃくしたくないし
何より、兄ちゃんが肩を落とす姿は余り見たくない。
けれど、言わないままだと、これがまた疑心暗鬼になって良からぬ事ばかり想像してしまうので
自分が、これだけは譲れないと思った事だけは必ず言うようになった!
例えば、ラキソ拒否!!
かぁちゃんがラキソを飲むとどういう風になるのかを、こんこんと説明して
「家に帰ったら必ず出るんやから、マグラックスもいつもよりよけ飲んでるねんし、ラキソは絶対飲ませんとってね!!」
と、いう風に
確かに、これもスタッフさんには申し訳ないのだ。
施設の看護師さんは三日出ないとラキソの処方を勧められる様で、それを断ってもらわなくてはならないのだから。
でも、私は天疱瘡の水泡の保護をするのに、なるべく絆創膏は最小限度でお願いします。
絆創膏の刺激でそこに水泡が出来ますから!と赤文字に吹き出しつきでデカデカと書いたのに、
見事なユニオンジャック貼りで帰って来た事があって以来
勿論プロなんだけど、余り信用していない。(もちろん、テンちゃんに関してだけね)
と言う類の事さえ、冗談交じりで言ってしまえる程、つよーくなってしまってる
兄ちゃんは、何か問題を報告すると、唖然とした表情で、目をパチクリさせて、ぺこりと頭を下げて謝ってくれるのだが
違うよ!謝ってくれなくていいの。
色んな事がね、何故起きたのか、そこを把握して欲しいの。
かぁちゃんに起きているって事は他の利用者さんにも起きる可能性がある訳なんだから
大きな事が起きる前に、何故!を把握して、同じような事が起きない様に気を配ってくれたらいいんだから。
とは言え、そういう事も難しい現実があるのかな・・・。
ところで、その兄ちゃん、他の若いスタッフが辞める度に、
「◯◯も辞めるって言うんですよー」と
ガックリ、ガックリ肩を落として知らせてくれる。
いったい、何人の仲間を見送らなきゃいけなかったのかなぁ
辞めた人の分まで仕事が増えるのだから、現場は益々大変だよね。
介護にしろ、保育にしろ、福祉にしろ
対機械やモノじゃなくて、対人(それこそ人間そのもの!)の大切な場所なのに
個々に応じて必要とされる事が違う、とても難しいお仕事なのに、
家族に出来ない事を変わってしてくれるのに・・・ほんとにどれだけ助けてもらったか!!
なのに、賃金を含む労働条件は必ずしも良いと言えないのはやっぱりおかしいと思う。
それらが少しでも改善され、
強い意志や誇りを持って働いている方々が、長く続けられる様な世の中になってもらわなきゃ困る。
それは同時に、利用している私達家族の「何故?」を解決できる方法の一つになると思うけどな。
どうか、兄ちゃんがガクリと肩を落とす事が少なくなりますように。
・・・と、「福祉!福祉!」と声高に叫ぶ選挙の車を何台も見ながら、ふと思いを巡らせた先週でありました。
正確には「兄ちゃんの(ちゃんと名前で言っておりますよ)せいやないのに、ごめんねぇ。」と
もう大ベテランになっている、スタッフのリーダーに
「謝らんとってぇやぁ。」と笑いながら、おばちゃん姉妹は声を揃えて言ったのである。
勤め始めて日が浅く、まだ慣れないスタッフさんが、
おそらくは日頃職場で起きる様々な、とんでもない事にパニパニしながら
その気もなしに(そう信じておく・笑)リハパン半ケツと同時に、忘れ物を二つしてしまった。
最初の一点は、かぁちゃんが帰宅後すぐに、当日の送迎担当のスタッフが届けてくれて
次の一点は、その二日後、馴染みの兄ちゃんが届けてくれた。
ショート先で起きた様々な事に対する苦言は、なかなか言い出しづらい。
本当の意味で伝えたい事が伝わらない事もある様に思うし
個人への責任を問われる様な事になっては嫌だし
長年の付き合いなのに、ちょっとした行き違いで関係がぎくしゃくしたくないし
何より、兄ちゃんが肩を落とす姿は余り見たくない。
けれど、言わないままだと、これがまた疑心暗鬼になって良からぬ事ばかり想像してしまうので
自分が、これだけは譲れないと思った事だけは必ず言うようになった!
例えば、ラキソ拒否!!
かぁちゃんがラキソを飲むとどういう風になるのかを、こんこんと説明して
「家に帰ったら必ず出るんやから、マグラックスもいつもよりよけ飲んでるねんし、ラキソは絶対飲ませんとってね!!」
と、いう風に
確かに、これもスタッフさんには申し訳ないのだ。
施設の看護師さんは三日出ないとラキソの処方を勧められる様で、それを断ってもらわなくてはならないのだから。
でも、私は天疱瘡の水泡の保護をするのに、なるべく絆創膏は最小限度でお願いします。
絆創膏の刺激でそこに水泡が出来ますから!と赤文字に吹き出しつきでデカデカと書いたのに、
見事なユニオンジャック貼りで帰って来た事があって以来
勿論プロなんだけど、余り信用していない。(もちろん、テンちゃんに関してだけね)
と言う類の事さえ、冗談交じりで言ってしまえる程、つよーくなってしまってる
兄ちゃんは、何か問題を報告すると、唖然とした表情で、目をパチクリさせて、ぺこりと頭を下げて謝ってくれるのだが
違うよ!謝ってくれなくていいの。
色んな事がね、何故起きたのか、そこを把握して欲しいの。
かぁちゃんに起きているって事は他の利用者さんにも起きる可能性がある訳なんだから
大きな事が起きる前に、何故!を把握して、同じような事が起きない様に気を配ってくれたらいいんだから。
とは言え、そういう事も難しい現実があるのかな・・・。
ところで、その兄ちゃん、他の若いスタッフが辞める度に、
「◯◯も辞めるって言うんですよー」と
ガックリ、ガックリ肩を落として知らせてくれる。
いったい、何人の仲間を見送らなきゃいけなかったのかなぁ
辞めた人の分まで仕事が増えるのだから、現場は益々大変だよね。
介護にしろ、保育にしろ、福祉にしろ
対機械やモノじゃなくて、対人(それこそ人間そのもの!)の大切な場所なのに
個々に応じて必要とされる事が違う、とても難しいお仕事なのに、
家族に出来ない事を変わってしてくれるのに・・・ほんとにどれだけ助けてもらったか!!
なのに、賃金を含む労働条件は必ずしも良いと言えないのはやっぱりおかしいと思う。
それらが少しでも改善され、
強い意志や誇りを持って働いている方々が、長く続けられる様な世の中になってもらわなきゃ困る。
それは同時に、利用している私達家族の「何故?」を解決できる方法の一つになると思うけどな。
どうか、兄ちゃんがガクリと肩を落とす事が少なくなりますように。
・・・と、「福祉!福祉!」と声高に叫ぶ選挙の車を何台も見ながら、ふと思いを巡らせた先週でありました。