国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

国際金融資本はなぜレバノンとイスラエルを建国したか:東南アジア・朝鮮半島との比較

2006年11月29日 | イスラエル・ユダヤ・国際金融資本
かつてオスマントルコの領土であったレバノンとパレスチナは第一次大戦後にそれぞれフランスとイギリスの支配下に置かれた。フランスがシリアの一部であったレバノンをシリアから切り離した目的は、地中海東岸という地政学的重要性と、当時はキリスト教徒が多数派でありフランスが統治しやすい地域であったことが挙げられるだろう。ただ、パレスチナほどの地政学的重要性はないため、国際金融資本の傍流であるフランスの支配に任されたのだと思われる。一方のパレスチナは地中海東岸でアジアとアフリカの境界という地政学的重要性が非常に高い地域であり、国際金融資本にとっては絶対に手放せない地域であった。それ故、国際金融資本の本流であるイギリスが支配下に置いたと思われる。そして、パレスチナではキリスト教徒の様に国際金融資本に従順な集団が少なかったために、国際金融資本はシオニズムという運動を作りだし、ナチスにユダヤ教徒を迫害させることで欧州のユダヤ教徒をパレスチナに移住させてイスラエルを建国させたのだと考えられる。欧州からの移民だけでは数が不足したため、中東戦争でユダヤ教徒とイスラム教徒の対立を煽ってスファラディの移民を促進したのだろう。レバノン(特に内戦以前)・イスラエルは共にイスラム教徒の海に浮かぶ異教徒の小国であり、安全保障上危機的な状態にある。生存のためには国際金融資本に依存する他はなく、それ故国際金融資本にとっては扱いやすい便利な国である。 . . . 本文を読む
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