国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

耽羅(たんら)国の再興

2012年10月24日 | 済州島
建国神話の場所である三姓穴では、済州島の3神人が東方にあるとされる碧浪国からの3人の女性を妻として迎えたとの説明があった。これは明らかに耽羅(たんら)の建国に日本(当時は倭国)が深く関与していることを示している。 三姓穴では5月10日と10月10日に春秋大祭の儀式が施行されるが、この儀式には三姓の中で最も有力であり耽羅の王族であった高氏一族の代表が主催しているという。また、12月10日の乾始大祭の儀式は済州道知事と地元有志が行うらしい。春秋大祭を主催する高氏一族の代表は、済州島が独立したときに耽羅国の君主(伝統的な呼称は星主・王子)になるべき人物であろう。2004年に竣工した高氏王位殿は、耽羅国の再建計画が着々と進んでいることの証である。 耽羅国の建国は3世紀頃とされる。1105年に高麗に併合され、1404年に星主・王子などの呼称が廃止されて完全に滅亡した。しかし、600年の時を経て耽羅が再興される日が近づいている。 立憲君主制の耽羅国が再興されることは日本に利益が大きい。日本の皇室(卑弥呼=天照とすると3世紀初頭が建国時期)に近い長い歴史を持つ君主制の安定した島国が日本と大陸の間に生まれて緩衝国家になることは安全保障上も、皇室の維持のためにも有益である。君主制は国民のアイデンティティーに貢献し、重要な観光資源となる。星主を君主とする耽羅国のみならず、ハーンを君主とするモンゴル帝国、皇帝を君主とする満州国、ダライラマを元首とするチベット、ハワイ王国などの君主制国家を復活させるべきである。ロシア帝国や明も王室の後継者をツァーリや皇帝にして再興できないものだろうか? . . . 本文を読む
コメント (55)