国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

もう一つのユギオ(6・25):2007年6月25日の給与明細の住民税増税問題

2007年06月16日 | 日本国内
●Yahoo!ニュース - 時事通信 - 増税に怒り、市職員に刃物=「死ねというのか」-63歳男を逮捕・新潟 2007年6月14日

 住民税増税について説明に訪れた市職員にナイフを突き付けたなどとして、新潟県警五泉署は14日、公務執行妨害の疑いで、五泉市二ツ柳、無職貝沼寿教容疑者(63)を逮捕した。
 調べによると、貝沼容疑者は同日午前10時前、定率減税廃止で今月から引き上げられた個人住民税について、説明に訪れた市税務課の男性職員2人に対し、「おれに死ねというのか」とナイフを突き付けた上で、説明書類を切り裂くなどして、職務を妨害した疑い。職員にけがはなかった。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070614-00000189-jij-soci




●所得税ダウンでも住民税アップ 自治体に相談殺到(神戸新聞) - goo ニュース2007年6月12日

 国から地方への税源移譲と定率減税の廃止で、六月から大半の世帯で住民税が引き上げられた。このため、納税通知書が届いた住民から「なぜ上がったのか」との問い合わせが兵庫県内の自治体窓口に殺到。神戸市では十一日、電話と来所で計約五千件にも上った。税源移譲に伴う引き上げについて、職員らは「所得税を減税したので合計額は同じ」と理解を求めるが、急激な住民税のアップに“増税感”は強い。「消えた年金問題」で不信が高まる中、「税金だけはしっかり取るのか」と怒りの声は収まりそうもない。

 税源移譲により、所得税(国税)は今年一月から減税された一方、住民税(地方税)が六月から増額され所得二百万円以下層は約二倍になる。合計納税額は変わらないが、景気対策として一九九九年から実施されてきた定率減税が廃止。神戸市のモデルケース(給与収入七百万円、夫婦、子どもの四人世帯)では、年間四万一千円の負担増になる。

 市民からの問い合わせを予測した同市は十一日、市役所内にはコールセンターを開設し、電話を十回線用意。職員十五人が午前九時から午後五時まで鳴りっぱなしの電話の応対に追われた。

 西宮市も電話を五台増設し、相談窓口も設けた。この日訪れた無職男性(75)は住民税が二割近く上がった。「理由と内訳を知りたかった。総額は変わらないと聞いたがもう一度、自宅でチェックしたい」と話した。

 尼崎市は四日から電話回線を十本増設。ピーク時は一日八百件以上の電話があった。庁内でも職員約三十人が交代で対応。「住民税が二倍近い。何かの間違いではないのか」と強い口調で迫る人もおり、担当者は「丁寧に説明していくしかない」と話す。

 姫路市も徐々に減ってきているが、電話は多い日で約八百件、窓口を訪れる人も連日約百人を数える。

 昨年六月には老年者控除が廃止された。これに伴い二年前に比べると、年金収入二百万円の単身世帯では約一・五倍の負担増に。神戸市兵庫区の無職男性(73)は「約二百五十万円の年金でやりくりしている。また、生活が苦しくなる」とため息。「年金はいいかげんな対応ばかり目立つし、年寄りからは絞り上げるし、国はえげつないことするわ」
http://news.goo.ne.jp/article/kobe/region/T20070612MS01996A.html







●我々の国家はどこに向かっているのか(第63回)[花岡信昭氏]/SAFETY JAPAN [コラム]/日経BP社

・年金、政治資金に続く第3の逆風 ―― 自民は戦えるのか
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/y/63/index.html



・なりふり構ってはいられない ―― 会期延長も視野に
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/y/63/02.html




・過半数割れでも政治が機能する政権であれ
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/y/63/03.html




●構造改革をどう生きるか(第65回)[森永 卓郎氏]/SAFETY JAPAN [コラム]/日経BP社

・地方税の増分を所得税で調整
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/o/65/02.html




【私のコメント】
6月25日に起きた朝鮮戦争やハーグ密使事件とは何の関係もないが、今月から日本では住民税が昨年の所得に基づく今年の税額の月割り額になり、やや所得の低い給与所得者(年収500万円以下のサラリーマンが当てはまるらしい)の場合は6月25日の給与明細で5月分に比べて増額されることになる。逆に高所得者では給与明細で減額になる筈だ。所得税と住民税の合算では変化がないのだが、所得税は1月から今年の税額になっており時間差がある。このため、やや低所得の給与所得者では1月に急に手取りが増えぬか喜びしていたら6月に急に手取りが元に戻ることになる。また、高所得の給与所得者では6月に急に手取りが増えるが、1月については定率減税廃止の影響もあり手取りが増えるか減るかは人それぞれだろう。なお、高所得者は給与以外の所得の多い者が多いと聞くので、必ずしも高給与所得とは限らないかもしれない。

年金の問題に加えて、6月25日に低所得層の給与所得者の手取りが急に減ることをマスコミが鬼の首を取ったように批判するのは目に見えている。マスコミの扇動に簡単に乗せられてしまういわゆる「B層」のなかでやや低所得の層は、自分の手取りが1月から急に増えていたことは棚に上げて6月からの減少だけを取り上げ、「政府の説明が十分でなかった。1月からの手取り増加に合わせて家計を計画したため、6月から急に手取りが減ると困ってしまう」と主張して、「B層」の中で年金に関心を持つ人々と合流することだろう。演出された「郵政民営化問題」に乗せられて先の衆院選で自民党の大勝利をもたらしたB層は、来るべき参院選では手のひらを返したように自民党に罰を与えるために対抗政党である民主党に投票し、自民党の敗北に鬱憤を晴らすのかもしれない。日本の有権者がどのような点で政治に関心を持ち、マスコミの報道にどの様に反応し、どのような投票行動を示すかという点で参院選は非常に注目される。

私の目から見ると、自民党は来るべき参院選でわざと敗北したがっている様にしか見えない。しかし、参院選での敗北によって自民党がどの様な利益を得るかと聞かれるとその答えはわからない。または、自民党は身を捨てて大敗北することにより解党するつもりなのかもしれないが、それによって日本の国益がどのような利益を受けるのかはわからない。

あるいは、日本国以外の利益集団に貢献することが目的なのかもしれない。歴史上の実例としては主に国際金融資本の利益のために実行された日露戦争や、主に朝鮮・満州の人々の利益のために実行された日韓併合・満州国建国が挙げられる。歴史と言うには新しすぎるが、国際金融資本の利益に貢献した小泉政権の構造改革政策も同様だろう。



それにしても、マスコミの扇動によって自由自在にコントロールされてしまうB層の人々が国政選挙のキャスチングボートを握ることで事実上日本政治の決定権を握ってしまっているのは実に嘆かわしいことである。彼らは自分で考えるということの出来ない人々であり、そのような人々に参政権を与えることは本来有害そのものである。日本は広範な言論の自由があるにも関らず、「南京大虐殺」を真実と思い込む中国人や「従軍慰安婦強制連行」を真実と思い込む韓国人と同等の知的水準に留まっているのだ。実に暗澹たる思いである。厳しい言論弾圧にも関らずホロコーストは実は嘘だと過半数の人々が考えている欧州とは比べものにならない様にも思える。「1989年以後、人間はごく少数の新しいタイプの支配者たちと、非常に多数の、新しいタイプの被支配者とに、ますます分かれていく。一方は、全てを操り、従える者。他方は、知らずしらずのうちに、全てを操られ、従わされる者たち。」というヒトラーの予言は日中韓三カ国に関する限り完全に実現しているように思われる






【コメント追記】
ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報 : みんな、「朝ズバ!」を見よう!(逆説的に)が興味深い。

『このように、みの氏の番組は、「朝の洗脳番組」であるがゆえに、プロパガンダに意識がある人こそは、しっかりと見ておくべきなのである。洗脳する側の戦略を知ることが、これに対抗する第一歩なのである。』

とのコメントは非常に説得力がある。


『H氏いわく、「陰謀論の弱点は、批判する側の情報をまず吟味しようとせず、自分のモデルに当てはめるだけに満足するところだ。これでは、竹中平蔵のような新古典派の経済学者と一緒になってしまう」ということである。』

とのコメントに至っては、自分の欠点をズバリと指摘されたようで誠に耳に痛い。
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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-06-16 14:51:20
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070616i106.htm?from=main1
気候変動問題で成果、イラク「困難」認める…英首相会見
 対日関係では、日本が気候変動問題に取り組んでいる点などを念頭に、「日本は
近年、再び国際社会で力強い役割を果たすようになっている」として、日本が存在
感を増していることを歓迎。「日本と欧州の協力関係はますます重要となっている
」と、関係強化を訴えた。
(2007年6月16日14時37分 読売新聞)
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