●地政学を英国で学ぶ : 北朝鮮と台湾の関係
Commented by Oink at 2007-09-23 00:39 x
北朝鮮とシリアの関係はどうなっているのでしょうね。あそこに北朝鮮の軍事技術が拡散するとなると対岸の火事を決め込んでいたヨーロッパの尻に火がつくような…。
そういえばフランスが、メルケルに核戦略を共有しないかと誘っていましたよね。これはリアリスト的にはどう見るのでしょうか?アメリカの核の傘からドイツを引き込もうとする戦略かなとも思っているのですが。
イスラエルのシリア空爆にトルコ軍が協力したのは凄い事なんじゃ?
Commented by masa_the_man at 2007-09-24 07:16
Oinkさんへ
>北朝鮮とシリアの関係はどうなっているのでしょうね。
これについては誰も確実なことは言えないんじゃないでしょうか・・・。
>アメリカの核の傘からドイツを引き込もうとする戦略かな
ウォルト的に見れば「浸透」の成果ということになりますが(笑)でもリアリスト的にはOinkさんの見方でそれほど間違ってはいないでしょう。
>トルコ軍が協力したのは凄い事
前からこの二国はけっこう近かったからですからねぇ。ここまで協力するとは思いませんでしたが。
●イスラエル部隊が北の核物質をシリアから持ち出す=空爆前に-英紙 時事通信 2007年9月23日
英紙サンデー・タイムズは23日付で、イスラエルが9月6日にシリア北部を空爆するのに先立ち、同国の精鋭特殊部隊がシリアの秘密軍事施設を襲い、北朝鮮から密輸された核関連物質を持ち帰っていたと報じた。
同紙は信頼できる消息筋からの情報として、同特殊部隊がシリア北部のダイル・アズワル近くの施設から核関連物質を奪い、イスラエルに持ち帰って調べたところ、北朝鮮から持ち込まれたものであることが判明したと伝えている。
同紙は米・イスラエルの消息筋の話として、イスラエルは同施設を数カ月間にわたって監視していたと報じているが、特殊部隊の襲撃が具体的に何日に行われたかや持ち帰った核関連物質が何であったかには触れていない。
同紙はまた、米高官筋の情報として、米国はイスラエルのシリア北部への空爆を許可するに当たって、シリアの核関連の活動を示す証拠の提示を求めたと述べている。イスラエル特殊部隊「サエレット・マトカル」の攻撃は、かつて同部隊の長であったバラク国防相の指揮の下に行われたという。
●「シリア北部で北朝鮮の核関連物質を押収 英紙報道」世界から‐韓国・北朝鮮ニュース:イザ!
●北朝鮮の核関連物資破壊? イスラエルのシリア空爆 産経新聞 2007年9月18日
イスラエルが今月6日にシリア北部を空爆し、北朝鮮から運ばれた核関連物資を破壊したとの報道が相次いでいる。イスラエル政府は異例の沈黙と厳しい報道管制を続け、シリアとの紛争が拡大しないよう極めて神経質になっていることをうかがわせている。
15日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、イスラエル当局と接触した米専門家の話として、シリア北部にある農業研究施設でリン酸塩からウラン抽出が行われている疑いがあるとしてイスラエルが動静を監視、今月3日に北朝鮮からシリアに核関連とみられる機器が船で到着したことを受け、6日に同施設空爆が実行されたと報じた。
一方、16日の英紙サンデー・タイムズ(同)はイスラエル筋の話として、シリアが北朝鮮から核関連物資購入を図っているとの情報に基づきイスラエルは今春から攻撃を準備し、シリアの核武装阻止のため、北朝鮮からの核関連物資を収めた地下施設を空爆で破壊したと伝えた。
シリア政府は、イスラエル軍機が領空侵犯して爆発物を投下したが、人的、物的被害ともなかったと発表し、激しい非難は控えている。
イスラエルのメディアは外国メディアを引用した報道を展開。両国政府が詳細なコメントを避けている理由として(1)シリアは北朝鮮との核協力が露見すると困る(2)イスラエルが攻撃を発表すれば、シリアはメンツのため反撃せざるを得なくなる-などと分析している。
米国務省高官は14日、北朝鮮がシリアに核協力を行っている可能性を示唆したが、両国の当局者はいずれも疑惑を否定した。
●シリア空爆前から情報共有 米とイスラエル 産経新聞 2007/09/21
イスラエル軍が今月6日にシリアの核開発関連施設を空爆したとされる問題で、核開発にかかわる北朝鮮関係者がシリアに入国していたことなどの情報を、米国、イスラエル両国政府が空爆以前に共有していたことが分かった。21日付の米紙ワシントン・ポストが複数の米政府当局者の話として報じた。
同紙によると、表向きは「セメント」としながら、実際は核関連とみられる機器を積んだ船が北朝鮮からシリアの港に到着したことが確認された3日後に空爆は実施された。死傷者が出るのを避けるため深夜に実行され、実際に死傷者は出なかったとされる。
米国とイスラエルはトルコ国境に近いシリア北部にあるこの施設の動向について、北朝鮮関係者の出入りを含め詳細な情報交換をしており、空爆はイスラエルと米国の周到な協力の上で実施された可能性が高いという。
●シリア空爆の標的は「北」ミサイル 英シンクタンク見解 産経新聞 2007年9月22日
中東の安全保障問題に詳しい英国のシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)のマムン・ファンディ博士は20日、産経新聞との電話インタビューで、イスラエル軍機が北朝鮮の協力による核開発阻止のためシリアを空爆したとの報道について、「攻撃を受けたのは北朝鮮から提供されたミサイル関連技術・部品か、レバノンの親シリアのイスラム教シーア派組織ヒズボラに輸送中の武器だと理解している」と標的は核関連ではなかったとの見解を表明した。
同博士は「シリアは過去に北朝鮮から旧ソ連製(スカッド)ミサイルを購入している。その中には直接買ったものもあるが、イラン経由の取引も含まれている。シリアは北朝鮮の技術を使ってミサイルの維持、改良を続けている」と指摘した。
核関連物質が北朝鮮からシリアに提供されたとの疑惑については、「中東でその見方をとるのは極めて少数だ。攻撃を受けたとみられる地域には核開発に関連するような施設はない」と分析し、「私は北朝鮮のミサイル関連技術・部品が攻撃された可能性の方が強いと考えている」と語った。
イスラエルの空爆の狙いについて、(1)シリアの背後に控えるイランに、いつでも攻撃できると警告する(2)シリアを激怒させ、米国が主宰する中東和平会議にシリアが出席しないようにする-とのふたつの見方を示した。
さらに「中東和平会議前にイスラエルが受け入れられない譲歩をブッシュ米大統領が迫ってくるのを避けるため地域の緊張を高めようとしたとも考えられる」と話した。
●「北、核技術者シリアに派遣」…6カ国協議争点に 東亜日報 2007年9月22日
北朝鮮のシリア核移転疑惑について、イスラエルは昨年の夏、北朝鮮の核技術者たちがシリアにいることを示唆する情報をジョージ・ブッシュ米大統領と共有していたとワシントンポストが21日、報道した。
米国はイスラエルが6日、北朝鮮の協力で建てられたのが明白なシリアの核疑惑施設を爆撃するのに先立ち、問題の情報を確証する追加情報をイスラエルに供給し、爆撃に協力したものとみられると新聞は伝えた。
新聞は米行政府高官の話を引用してこのように伝えられ「ブッシュ行政府は北朝鮮がイランと緊密に繋がれた国(シリア)の核開発の野心を支援しているというイスラエルの主張に深刻な打撃を受けたが、北朝鮮の核放棄のための長期交渉(6カ国協議)に支障をきたす恐れがあり、即刻な対応を慎んだ」と伝えた。
これによって27日から中国北京で4日間行われる6カ国協議で、北朝鮮の核移転についてが重要な争点として浮上し、北朝鮮がきちんとした弁明を拒否する場合、6カ国協議は重大局面を迎える可能性も挙がっている。
新聞はイスラエルが人命被害を最小化するため、深夜にシリア北部トルコ国境地域の目標物を攻撃し、米国はイスラエルがブッシュ大統領と共有した情報を確証する追加情報をイスラエルに供給したと付け加えた。また「北朝鮮がシリアにどの程度核移転をしたかは不確実だ」とし「これによって北朝鮮がシリアの核開発にこれ以上必要のなくなった物品を移転した可能性もある」と伝えている。
●アサド大統領は深刻な選択に直面している -- トレドブレードドットコム 2007年9月22日
2005年12月以降殺害されたレバノン議会の反シリア議員4名に加え、ハリリ前レバノン首相も暗殺されている。これらの殺人に関するシリアの関与は余りに明らかであり国連でさえ気付いているほどだ。しかし、血に飢えている点ではアサド大統領は配下の将軍達に適わない。伝えられる所によると、彼らはイスラエルをすぐに攻撃しないならば職を失うことになるとアサド大統領に言い渡したらしい。アサドは終身大統領であるため、これはアサド大統領の生命に関わる問題である。
シリア軍情報部のリーダーでアサド大統領の義兄弟であるAssaf Shawkat将軍に率いられた強硬派は優柔不断な眼科医の大統領に対して、トルコ国境に近いシリアのTal al-Abyadの町の近くへのイスラエル空軍の9月6日の攻撃に対して報復するように主張している。
真実を知る者のほとんどが口を閉ざしているため、イスラエルが何を爆撃したかを我々は知ることが出来ない。しかし、それは何か大きなものであると我々は推量することが出来る。というのも、彼らが口を閉ざすというのは異例のことだからだ。
イスラエルと米国の情報源からのリークを元にした米英両国の新聞記事によれば、その標的は北朝鮮から最近シリアに運ばれた核物質であるという。
米国国防総省の情報源が私の友人で保守系の解説者であるジャック・ウィーラーに話した所によると、イスラエルのF-15戦闘爆撃機は二つの標的を破壊したという。一方は北朝鮮から船で運ばれた核兵器の部品であり、もう一方はイラン製のZil Zal 地対地ミサイルだ。F-15戦闘爆撃機の攻撃の前に、イスラエルの工作部隊がヘリコプターで侵入し、シリアのロシア製航空防衛システムのレーダーを破壊した。
この奇襲に対する諸外国の反応はないことで謎は一層深まっている。北朝鮮は抗議したが、エジプトやヨルダン、サウジアラビアは抗議していない。
イスラエル空軍機は明らかにトルコからシリアに侵入した。しかし、トルコ政府はこの領空「侵犯」に対して最も穏やかな不満を表明するだけであった。クウェートのal-Jarida紙は、トルコ軍がイスラエルに標的の情報を提供したと報道した。
欧州諸国は通常、イスラエルによる軍事行動をすぐに非難する。しかし今回はそうでない。わずかな不平さえ聞こえてこないのだ。フランスの新外相であるBernard Kouchnerは、もし標的がイランとシリアに支持されたレバノンのテロ組織であるヒズボラに渡される予定の兵器であったならば、イスラエルの奇襲は「理解できる」と発言した。シリア政府の不満も生温いものである。恐らく、イスラエルが爆撃したのが何かを公表するのが嫌なのだろう。
しかし内心ではシリアの将軍達は煮えたぎっている。そのため、アサド大統領は板挟みになっている。もし彼が復讐しないならば、彼は大統領職を失うか、あるいは更に悪いことになる危険がある。しかし、イスラエルが容易に奇襲を実行したことを考えれば、シリアがイスラエルを攻撃すればシリアは反撃により打ちのめされるだろう。
アサド大統領がイスラエルに対する軍事行動に気迷う場合にはイランは軍事政変を計画するだろうと、賛否両論のあるイスラエルの民間情報機関であるDebkaは8月に伝えた。
しかし、民間情報機関のSTRATFORは、ヒズボラの指導者たちは、イスラエルとシリアの間の平和条約が実現するかもしれない可能性を真剣に受け止め憂慮している、と今週伝えている。
「アサド大統領は、自分を後援するか、あるいはイスラエル・イラク・レバノンでのテロ活動を支援してきた雄鶏の攻撃性に驚くだろうか?それとも、彼は対立激化を選ぶだろうか?」と9月20日のワシントンポスト紙の社説は問いかけた。その答えは、アサド大統領がイランや配下の将軍達よりもイスラエルを恐れるかどうかにかかっている。
●テルアビブ空港襲撃事件(事件史探求)
・テルアビブ空港乱射事件
-経緯-
昭和47年5月30日、日本赤軍の最高幹部・奥平剛士(当時27歳)と安田安之(当時25歳)、岡本公三(当時25歳)の3人はパリ発ローマ経由のフランス航空機でイスラエルのテルアビブ空港(現、ロッド空港)に着いた。3人は税関で受け取ったスーツケースから自動小銃と手榴弾を取り出し、イスラエル警備隊に向けて銃を乱射し、手榴弾を航空機に向けて投げた。その結果、民間人を含む24人が死亡し、72人が重軽傷を負った。
奥平と安田は手榴弾で自爆死し岡本はイスラエル警備隊に逮捕された。地獄絵図と化した空港内はメチャクチャに破壊され、床は地の海。その上で何十人もの人達が倒れて助けを叫んでいた。
-日本赤軍の誕生-
<省略>
-サベナ航空ハイジャック事件が背景に-
昭和47年5月8日、PFLPはサベナ航空機をハイジャックしてイスラエルのテルアビブ空港に強制着陸させ、逮捕されている同志解放を要求した。だが、イスラエル側は要求を一切無視して強硬手段に出てPFLPのゲリラを射殺した。
そこで、PFLPは報復としてテルアビブ空港を襲撃することを計画した。だが、アラブ人では空港の厳重警戒を潜り抜けるのは困難であった。そこで、PFLPは日本赤軍の奥平に協力を依頼したのだった。奥平は安田、岡本と相談し、真の世界の革命戦士のあるべき姿を見せ、理想に殉じようと決意した。
-オリオンの三ツ星-
逮捕された岡本はイスラエルの法廷で職業を聞かれた際、私の職業は赤軍兵士です、と言ってから、さらに「我々3人は、潔く死んで、オリオンの三ツ星になりたいと思った」と供述した。
この事件で岡本をはじめ死んだ奥平、安田ら日本赤軍はアラブでは「英雄」として位置付けられた。その後、日本赤軍は昭和48年の日航ハイジャック事件、昭和49年シンガポール・シェル石油襲撃事件、クェートに日本大使館占拠事件、ハーグ仏大使館占拠事件、昭和52年のダッカ事件などを起こした。
昭和60年に岡本は捕虜交換で日本赤軍に戻ったが、レバノンで逮捕され平成12年に刑期を終えた。日本政府は引渡しを要求したが、アラブで英雄の岡本に対して政治亡命を認めた。
●日本赤軍テルアビブ空港事件
ある日、バールベックの山に登ったとき奥平が言った。
「死ぬ気で革命をやっても達成がなかなか困難なのに、死ぬ気がない奴が革命をやろうとしたってダメなはずだぜ。三人で華々しく死んで、オリオンの星になろうじゃないか。」
奥平の言葉に安田も岡本も深くうなずいたのであった。
●ダッカ日航機ハイジャック事件
1977年9月28日に、インドのボンベイ国際空港を離陸直後の日本航空のDC-8型機をハイジャックし、バングラデシュのダッカ国際空港に強制着陸させた。福田赳夫首相は要求(クアラルンプール事件と同じような内容)に応じ、「超法規的措置」として拘束中のメンバーら6人(日本赤軍・奥平純三、東アジア反日武装戦線・大道寺あや子と浴田由紀子、赤軍派・城崎勉、獄中組合・泉水博、仁平映)を解放し、600万ドルの身代金を支払った。
釈放されたメンバーはダッカ国際空港で日本赤軍と合流し、シリアのダマスカス空港で給油した後、アルジェリアのダニエル空港で人質を解放した。日本政府がSATを設置する要因となった事件。
【私のコメント】
イスラエル軍が今月6日にシリアの核開発関連施設を空爆したとされる問題は謎が多い。
1.空爆にはトルコ軍が協力していたほか、米軍も協力していた可能性が高い。
2.シリア政府の抗議が生温い。
3.北朝鮮は抗議したが、エジプトやヨルダン、サウジアラビアは抗議していない。
4.欧州諸国は通常、イスラエルによる軍事行動をすぐに非難するが、今回はわずかな不平さえ聞こえてこない。
こららの情報を合わせると、自民党前副総裁で北朝鮮や韓国にたびたび渡航している山崎拓氏が、9月18日の講演で「10月に(北朝鮮は)核実験をやった。あれはやらせて良かった。(北朝鮮が)核兵器を持っているのか持っていないのか、憶測が乱れ飛んだ。それがはっきりした。そういう意味で良かった」と発言したのは絶妙のタイミングであり、何らかの深い含意が想像される。
私は以下のようなシナリオを想像する。
1.北朝鮮の抗議と山崎拓氏の発言は、空爆された施設に北朝鮮製の核爆弾の部品(核物質)が存在したことを世界に示す目的である。北朝鮮製の核爆弾は日本の技術支援によって製造されており、ありふれたミサイル兵器に搭載できる程、超小型化されている。
2.シリア政府の抗議が生温く、エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、欧州諸国が抗議していないのは、これらの諸国が空爆を含めた一連の作戦を事前に知っており同意済みであったことを示している。
3.シリア政府は北朝鮮製の核物質によって核武装したことをイスラエルに通達したのではないか。そして、その証拠として、保有する複数の核弾頭の一つをイスラエルの工作部隊にわざと奪取させて、自国が核武装したことをイスラエルに納得させたのではないか。
4.シリアやイランが容易に自国を核攻撃可能であることを知ったイスラエルは、もはや自国が存続不可能であることを悟った。イスラエルには、中東和平という明目で自国民の生命を救うことを条件に自国を滅亡させるか、あるいは自国民全滅と引き替えに中東で破滅的核戦争を引き起こすかの二者以外の選択枝は残されていない。
日本赤軍はかつて、1972年5月30日にテルアビブ乱射事件でテロ攻撃を成功させた。この事件は、自らの命を捨てて攻撃する神風特攻隊的な日本人の姿勢に対するアラブ人の共感を呼び、パレスチナ闘争でのインティファーダに代表される自爆攻撃の発端となった点で非常に重要であると思われる。私は、この事件は実は日本政府が仕組んだものではないかと想像している。福田赳夫首相が要求に応じ、「超法規的措置」として拘束中の日本赤軍メンバーら6人を解放し、600万ドルの身代金を支払ったあのダッカ日航機ハイジャック事件(30年前の1977年9月28日)も実は日本政府が日本赤軍の活動を支援する目的で関与していたのではないかと想像している。今、福田赳夫首相の息子である福田康夫元官房長官が自民党総裁になり、実父の首相就任時と同じ71才で首相の座に就こうとしているのも偶然ではないだろう。
今再び、日本の技術によって北朝鮮で製造された超小型核爆弾がシリアやイランに送り込まれ、両国がありふれたミサイル兵器で容易にイスラエルを核攻撃できる状態が作られているのだとすれば、日本はパレスチナ人のイスラエルに対する闘争において二度に渡って決定的な役割を果たしていることになるのかもしれない。それは、敗戦直後に石原莞爾が喝破した「将来核兵器が小型化され、女性でも簡単に持ち運べる様になれば、世界から戦争が無くなり平和が訪れる」という未来を実現するものでもあるのだ。
なお、上記の私の予想は確たる証拠はなく、単なる陰謀マニアの妄想に過ぎない可能性が高いことはお断りしておく。
Commented by Oink at 2007-09-23 00:39 x
北朝鮮とシリアの関係はどうなっているのでしょうね。あそこに北朝鮮の軍事技術が拡散するとなると対岸の火事を決め込んでいたヨーロッパの尻に火がつくような…。
そういえばフランスが、メルケルに核戦略を共有しないかと誘っていましたよね。これはリアリスト的にはどう見るのでしょうか?アメリカの核の傘からドイツを引き込もうとする戦略かなとも思っているのですが。
イスラエルのシリア空爆にトルコ軍が協力したのは凄い事なんじゃ?
Commented by masa_the_man at 2007-09-24 07:16
Oinkさんへ
>北朝鮮とシリアの関係はどうなっているのでしょうね。
これについては誰も確実なことは言えないんじゃないでしょうか・・・。
>アメリカの核の傘からドイツを引き込もうとする戦略かな
ウォルト的に見れば「浸透」の成果ということになりますが(笑)でもリアリスト的にはOinkさんの見方でそれほど間違ってはいないでしょう。
>トルコ軍が協力したのは凄い事
前からこの二国はけっこう近かったからですからねぇ。ここまで協力するとは思いませんでしたが。
●イスラエル部隊が北の核物質をシリアから持ち出す=空爆前に-英紙 時事通信 2007年9月23日
英紙サンデー・タイムズは23日付で、イスラエルが9月6日にシリア北部を空爆するのに先立ち、同国の精鋭特殊部隊がシリアの秘密軍事施設を襲い、北朝鮮から密輸された核関連物質を持ち帰っていたと報じた。
同紙は信頼できる消息筋からの情報として、同特殊部隊がシリア北部のダイル・アズワル近くの施設から核関連物質を奪い、イスラエルに持ち帰って調べたところ、北朝鮮から持ち込まれたものであることが判明したと伝えている。
同紙は米・イスラエルの消息筋の話として、イスラエルは同施設を数カ月間にわたって監視していたと報じているが、特殊部隊の襲撃が具体的に何日に行われたかや持ち帰った核関連物質が何であったかには触れていない。
同紙はまた、米高官筋の情報として、米国はイスラエルのシリア北部への空爆を許可するに当たって、シリアの核関連の活動を示す証拠の提示を求めたと述べている。イスラエル特殊部隊「サエレット・マトカル」の攻撃は、かつて同部隊の長であったバラク国防相の指揮の下に行われたという。
●「シリア北部で北朝鮮の核関連物質を押収 英紙報道」世界から‐韓国・北朝鮮ニュース:イザ!
●北朝鮮の核関連物資破壊? イスラエルのシリア空爆 産経新聞 2007年9月18日
イスラエルが今月6日にシリア北部を空爆し、北朝鮮から運ばれた核関連物資を破壊したとの報道が相次いでいる。イスラエル政府は異例の沈黙と厳しい報道管制を続け、シリアとの紛争が拡大しないよう極めて神経質になっていることをうかがわせている。
15日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、イスラエル当局と接触した米専門家の話として、シリア北部にある農業研究施設でリン酸塩からウラン抽出が行われている疑いがあるとしてイスラエルが動静を監視、今月3日に北朝鮮からシリアに核関連とみられる機器が船で到着したことを受け、6日に同施設空爆が実行されたと報じた。
一方、16日の英紙サンデー・タイムズ(同)はイスラエル筋の話として、シリアが北朝鮮から核関連物資購入を図っているとの情報に基づきイスラエルは今春から攻撃を準備し、シリアの核武装阻止のため、北朝鮮からの核関連物資を収めた地下施設を空爆で破壊したと伝えた。
シリア政府は、イスラエル軍機が領空侵犯して爆発物を投下したが、人的、物的被害ともなかったと発表し、激しい非難は控えている。
イスラエルのメディアは外国メディアを引用した報道を展開。両国政府が詳細なコメントを避けている理由として(1)シリアは北朝鮮との核協力が露見すると困る(2)イスラエルが攻撃を発表すれば、シリアはメンツのため反撃せざるを得なくなる-などと分析している。
米国務省高官は14日、北朝鮮がシリアに核協力を行っている可能性を示唆したが、両国の当局者はいずれも疑惑を否定した。
●シリア空爆前から情報共有 米とイスラエル 産経新聞 2007/09/21
イスラエル軍が今月6日にシリアの核開発関連施設を空爆したとされる問題で、核開発にかかわる北朝鮮関係者がシリアに入国していたことなどの情報を、米国、イスラエル両国政府が空爆以前に共有していたことが分かった。21日付の米紙ワシントン・ポストが複数の米政府当局者の話として報じた。
同紙によると、表向きは「セメント」としながら、実際は核関連とみられる機器を積んだ船が北朝鮮からシリアの港に到着したことが確認された3日後に空爆は実施された。死傷者が出るのを避けるため深夜に実行され、実際に死傷者は出なかったとされる。
米国とイスラエルはトルコ国境に近いシリア北部にあるこの施設の動向について、北朝鮮関係者の出入りを含め詳細な情報交換をしており、空爆はイスラエルと米国の周到な協力の上で実施された可能性が高いという。
●シリア空爆の標的は「北」ミサイル 英シンクタンク見解 産経新聞 2007年9月22日
中東の安全保障問題に詳しい英国のシンクタンク、国際戦略研究所(IISS)のマムン・ファンディ博士は20日、産経新聞との電話インタビューで、イスラエル軍機が北朝鮮の協力による核開発阻止のためシリアを空爆したとの報道について、「攻撃を受けたのは北朝鮮から提供されたミサイル関連技術・部品か、レバノンの親シリアのイスラム教シーア派組織ヒズボラに輸送中の武器だと理解している」と標的は核関連ではなかったとの見解を表明した。
同博士は「シリアは過去に北朝鮮から旧ソ連製(スカッド)ミサイルを購入している。その中には直接買ったものもあるが、イラン経由の取引も含まれている。シリアは北朝鮮の技術を使ってミサイルの維持、改良を続けている」と指摘した。
核関連物質が北朝鮮からシリアに提供されたとの疑惑については、「中東でその見方をとるのは極めて少数だ。攻撃を受けたとみられる地域には核開発に関連するような施設はない」と分析し、「私は北朝鮮のミサイル関連技術・部品が攻撃された可能性の方が強いと考えている」と語った。
イスラエルの空爆の狙いについて、(1)シリアの背後に控えるイランに、いつでも攻撃できると警告する(2)シリアを激怒させ、米国が主宰する中東和平会議にシリアが出席しないようにする-とのふたつの見方を示した。
さらに「中東和平会議前にイスラエルが受け入れられない譲歩をブッシュ米大統領が迫ってくるのを避けるため地域の緊張を高めようとしたとも考えられる」と話した。
●「北、核技術者シリアに派遣」…6カ国協議争点に 東亜日報 2007年9月22日
北朝鮮のシリア核移転疑惑について、イスラエルは昨年の夏、北朝鮮の核技術者たちがシリアにいることを示唆する情報をジョージ・ブッシュ米大統領と共有していたとワシントンポストが21日、報道した。
米国はイスラエルが6日、北朝鮮の協力で建てられたのが明白なシリアの核疑惑施設を爆撃するのに先立ち、問題の情報を確証する追加情報をイスラエルに供給し、爆撃に協力したものとみられると新聞は伝えた。
新聞は米行政府高官の話を引用してこのように伝えられ「ブッシュ行政府は北朝鮮がイランと緊密に繋がれた国(シリア)の核開発の野心を支援しているというイスラエルの主張に深刻な打撃を受けたが、北朝鮮の核放棄のための長期交渉(6カ国協議)に支障をきたす恐れがあり、即刻な対応を慎んだ」と伝えた。
これによって27日から中国北京で4日間行われる6カ国協議で、北朝鮮の核移転についてが重要な争点として浮上し、北朝鮮がきちんとした弁明を拒否する場合、6カ国協議は重大局面を迎える可能性も挙がっている。
新聞はイスラエルが人命被害を最小化するため、深夜にシリア北部トルコ国境地域の目標物を攻撃し、米国はイスラエルがブッシュ大統領と共有した情報を確証する追加情報をイスラエルに供給したと付け加えた。また「北朝鮮がシリアにどの程度核移転をしたかは不確実だ」とし「これによって北朝鮮がシリアの核開発にこれ以上必要のなくなった物品を移転した可能性もある」と伝えている。
●アサド大統領は深刻な選択に直面している -- トレドブレードドットコム 2007年9月22日
2005年12月以降殺害されたレバノン議会の反シリア議員4名に加え、ハリリ前レバノン首相も暗殺されている。これらの殺人に関するシリアの関与は余りに明らかであり国連でさえ気付いているほどだ。しかし、血に飢えている点ではアサド大統領は配下の将軍達に適わない。伝えられる所によると、彼らはイスラエルをすぐに攻撃しないならば職を失うことになるとアサド大統領に言い渡したらしい。アサドは終身大統領であるため、これはアサド大統領の生命に関わる問題である。
シリア軍情報部のリーダーでアサド大統領の義兄弟であるAssaf Shawkat将軍に率いられた強硬派は優柔不断な眼科医の大統領に対して、トルコ国境に近いシリアのTal al-Abyadの町の近くへのイスラエル空軍の9月6日の攻撃に対して報復するように主張している。
真実を知る者のほとんどが口を閉ざしているため、イスラエルが何を爆撃したかを我々は知ることが出来ない。しかし、それは何か大きなものであると我々は推量することが出来る。というのも、彼らが口を閉ざすというのは異例のことだからだ。
イスラエルと米国の情報源からのリークを元にした米英両国の新聞記事によれば、その標的は北朝鮮から最近シリアに運ばれた核物質であるという。
米国国防総省の情報源が私の友人で保守系の解説者であるジャック・ウィーラーに話した所によると、イスラエルのF-15戦闘爆撃機は二つの標的を破壊したという。一方は北朝鮮から船で運ばれた核兵器の部品であり、もう一方はイラン製のZil Zal 地対地ミサイルだ。F-15戦闘爆撃機の攻撃の前に、イスラエルの工作部隊がヘリコプターで侵入し、シリアのロシア製航空防衛システムのレーダーを破壊した。
この奇襲に対する諸外国の反応はないことで謎は一層深まっている。北朝鮮は抗議したが、エジプトやヨルダン、サウジアラビアは抗議していない。
イスラエル空軍機は明らかにトルコからシリアに侵入した。しかし、トルコ政府はこの領空「侵犯」に対して最も穏やかな不満を表明するだけであった。クウェートのal-Jarida紙は、トルコ軍がイスラエルに標的の情報を提供したと報道した。
欧州諸国は通常、イスラエルによる軍事行動をすぐに非難する。しかし今回はそうでない。わずかな不平さえ聞こえてこないのだ。フランスの新外相であるBernard Kouchnerは、もし標的がイランとシリアに支持されたレバノンのテロ組織であるヒズボラに渡される予定の兵器であったならば、イスラエルの奇襲は「理解できる」と発言した。シリア政府の不満も生温いものである。恐らく、イスラエルが爆撃したのが何かを公表するのが嫌なのだろう。
しかし内心ではシリアの将軍達は煮えたぎっている。そのため、アサド大統領は板挟みになっている。もし彼が復讐しないならば、彼は大統領職を失うか、あるいは更に悪いことになる危険がある。しかし、イスラエルが容易に奇襲を実行したことを考えれば、シリアがイスラエルを攻撃すればシリアは反撃により打ちのめされるだろう。
アサド大統領がイスラエルに対する軍事行動に気迷う場合にはイランは軍事政変を計画するだろうと、賛否両論のあるイスラエルの民間情報機関であるDebkaは8月に伝えた。
しかし、民間情報機関のSTRATFORは、ヒズボラの指導者たちは、イスラエルとシリアの間の平和条約が実現するかもしれない可能性を真剣に受け止め憂慮している、と今週伝えている。
「アサド大統領は、自分を後援するか、あるいはイスラエル・イラク・レバノンでのテロ活動を支援してきた雄鶏の攻撃性に驚くだろうか?それとも、彼は対立激化を選ぶだろうか?」と9月20日のワシントンポスト紙の社説は問いかけた。その答えは、アサド大統領がイランや配下の将軍達よりもイスラエルを恐れるかどうかにかかっている。
●テルアビブ空港襲撃事件(事件史探求)
・テルアビブ空港乱射事件
-経緯-
昭和47年5月30日、日本赤軍の最高幹部・奥平剛士(当時27歳)と安田安之(当時25歳)、岡本公三(当時25歳)の3人はパリ発ローマ経由のフランス航空機でイスラエルのテルアビブ空港(現、ロッド空港)に着いた。3人は税関で受け取ったスーツケースから自動小銃と手榴弾を取り出し、イスラエル警備隊に向けて銃を乱射し、手榴弾を航空機に向けて投げた。その結果、民間人を含む24人が死亡し、72人が重軽傷を負った。
奥平と安田は手榴弾で自爆死し岡本はイスラエル警備隊に逮捕された。地獄絵図と化した空港内はメチャクチャに破壊され、床は地の海。その上で何十人もの人達が倒れて助けを叫んでいた。
-日本赤軍の誕生-
<省略>
-サベナ航空ハイジャック事件が背景に-
昭和47年5月8日、PFLPはサベナ航空機をハイジャックしてイスラエルのテルアビブ空港に強制着陸させ、逮捕されている同志解放を要求した。だが、イスラエル側は要求を一切無視して強硬手段に出てPFLPのゲリラを射殺した。
そこで、PFLPは報復としてテルアビブ空港を襲撃することを計画した。だが、アラブ人では空港の厳重警戒を潜り抜けるのは困難であった。そこで、PFLPは日本赤軍の奥平に協力を依頼したのだった。奥平は安田、岡本と相談し、真の世界の革命戦士のあるべき姿を見せ、理想に殉じようと決意した。
-オリオンの三ツ星-
逮捕された岡本はイスラエルの法廷で職業を聞かれた際、私の職業は赤軍兵士です、と言ってから、さらに「我々3人は、潔く死んで、オリオンの三ツ星になりたいと思った」と供述した。
この事件で岡本をはじめ死んだ奥平、安田ら日本赤軍はアラブでは「英雄」として位置付けられた。その後、日本赤軍は昭和48年の日航ハイジャック事件、昭和49年シンガポール・シェル石油襲撃事件、クェートに日本大使館占拠事件、ハーグ仏大使館占拠事件、昭和52年のダッカ事件などを起こした。
昭和60年に岡本は捕虜交換で日本赤軍に戻ったが、レバノンで逮捕され平成12年に刑期を終えた。日本政府は引渡しを要求したが、アラブで英雄の岡本に対して政治亡命を認めた。
●日本赤軍テルアビブ空港事件
ある日、バールベックの山に登ったとき奥平が言った。
「死ぬ気で革命をやっても達成がなかなか困難なのに、死ぬ気がない奴が革命をやろうとしたってダメなはずだぜ。三人で華々しく死んで、オリオンの星になろうじゃないか。」
奥平の言葉に安田も岡本も深くうなずいたのであった。
●ダッカ日航機ハイジャック事件
1977年9月28日に、インドのボンベイ国際空港を離陸直後の日本航空のDC-8型機をハイジャックし、バングラデシュのダッカ国際空港に強制着陸させた。福田赳夫首相は要求(クアラルンプール事件と同じような内容)に応じ、「超法規的措置」として拘束中のメンバーら6人(日本赤軍・奥平純三、東アジア反日武装戦線・大道寺あや子と浴田由紀子、赤軍派・城崎勉、獄中組合・泉水博、仁平映)を解放し、600万ドルの身代金を支払った。
釈放されたメンバーはダッカ国際空港で日本赤軍と合流し、シリアのダマスカス空港で給油した後、アルジェリアのダニエル空港で人質を解放した。日本政府がSATを設置する要因となった事件。
【私のコメント】
イスラエル軍が今月6日にシリアの核開発関連施設を空爆したとされる問題は謎が多い。
1.空爆にはトルコ軍が協力していたほか、米軍も協力していた可能性が高い。
2.シリア政府の抗議が生温い。
3.北朝鮮は抗議したが、エジプトやヨルダン、サウジアラビアは抗議していない。
4.欧州諸国は通常、イスラエルによる軍事行動をすぐに非難するが、今回はわずかな不平さえ聞こえてこない。
こららの情報を合わせると、自民党前副総裁で北朝鮮や韓国にたびたび渡航している山崎拓氏が、9月18日の講演で「10月に(北朝鮮は)核実験をやった。あれはやらせて良かった。(北朝鮮が)核兵器を持っているのか持っていないのか、憶測が乱れ飛んだ。それがはっきりした。そういう意味で良かった」と発言したのは絶妙のタイミングであり、何らかの深い含意が想像される。
私は以下のようなシナリオを想像する。
1.北朝鮮の抗議と山崎拓氏の発言は、空爆された施設に北朝鮮製の核爆弾の部品(核物質)が存在したことを世界に示す目的である。北朝鮮製の核爆弾は日本の技術支援によって製造されており、ありふれたミサイル兵器に搭載できる程、超小型化されている。
2.シリア政府の抗議が生温く、エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、欧州諸国が抗議していないのは、これらの諸国が空爆を含めた一連の作戦を事前に知っており同意済みであったことを示している。
3.シリア政府は北朝鮮製の核物質によって核武装したことをイスラエルに通達したのではないか。そして、その証拠として、保有する複数の核弾頭の一つをイスラエルの工作部隊にわざと奪取させて、自国が核武装したことをイスラエルに納得させたのではないか。
4.シリアやイランが容易に自国を核攻撃可能であることを知ったイスラエルは、もはや自国が存続不可能であることを悟った。イスラエルには、中東和平という明目で自国民の生命を救うことを条件に自国を滅亡させるか、あるいは自国民全滅と引き替えに中東で破滅的核戦争を引き起こすかの二者以外の選択枝は残されていない。
日本赤軍はかつて、1972年5月30日にテルアビブ乱射事件でテロ攻撃を成功させた。この事件は、自らの命を捨てて攻撃する神風特攻隊的な日本人の姿勢に対するアラブ人の共感を呼び、パレスチナ闘争でのインティファーダに代表される自爆攻撃の発端となった点で非常に重要であると思われる。私は、この事件は実は日本政府が仕組んだものではないかと想像している。福田赳夫首相が要求に応じ、「超法規的措置」として拘束中の日本赤軍メンバーら6人を解放し、600万ドルの身代金を支払ったあのダッカ日航機ハイジャック事件(30年前の1977年9月28日)も実は日本政府が日本赤軍の活動を支援する目的で関与していたのではないかと想像している。今、福田赳夫首相の息子である福田康夫元官房長官が自民党総裁になり、実父の首相就任時と同じ71才で首相の座に就こうとしているのも偶然ではないだろう。
今再び、日本の技術によって北朝鮮で製造された超小型核爆弾がシリアやイランに送り込まれ、両国がありふれたミサイル兵器で容易にイスラエルを核攻撃できる状態が作られているのだとすれば、日本はパレスチナ人のイスラエルに対する闘争において二度に渡って決定的な役割を果たしていることになるのかもしれない。それは、敗戦直後に石原莞爾が喝破した「将来核兵器が小型化され、女性でも簡単に持ち運べる様になれば、世界から戦争が無くなり平和が訪れる」という未来を実現するものでもあるのだ。
なお、上記の私の予想は確たる証拠はなく、単なる陰謀マニアの妄想に過ぎない可能性が高いことはお断りしておく。
http://klingon.blog87.fc2.com/blog-entry-391.html#comment
これで戦後史の闇の部分を日本人が知るのか?
シリアとも密接に関係しているのかも知れない。
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/2687/siryo/siryo11.html
風雲急を告げ、安倍首相は生きていることが証明された。
イスラエルのシリアへの空爆は極めて重要ですが、あまり報道されていないようです。時系列的に考えると、空爆の直後にオーストラリアでAPECがあり、戻ってきたところで安倍首相辞意となります。その後に山崎氏が9月18日の講演で「北朝鮮に核実験をやらせて良かった」と問題発言を行っています。この山崎氏が外相にはなりませんでしたが、この発言で裏方に回ったかもしれません。中東情勢に関しても日本の政変は大きな意味がありそうです。
江田島氏は、岸がコントロールしていた満州ランドパワー人脈を福田(父親)はコントロールできず、逆にコントロールされていたと言っています。日本赤軍の、「超法規的措置」の話はこの一例なのかもしれません。
ここへきて、米国の北朝鮮のテロ支援国家解除の動きです。すぐにはないかもしれませんが、北朝鮮の指定解除となるとイスラエルの命運は決まったも同然です。日米で支援した北朝鮮の核兵器がシリアやイランに結局流れることになります。すぐに戦争に突入するかどうかはイスラエル次第ですが、このタイミングで絶望的な戦争に踏み切った場合にドルの崩壊と石油の暴騰を招くと思われます。これで米国の覇権は終わり、中国バブルはアウトです。国際金融資本は米国を離れ、日本、中国南部、ヨーロッパに脱出を計画しているようです。これを受けてか、江田島氏は百済滅亡後になぞらえて、今回かなり踏み込んだ計画を書いています。フランスのサルコジ大統領は親米的ですが、もしイラン戦争支持が本音だとするとやはり反国際金融資本派でしょうか。しかし国際金融資本の欧州帰還を望むならば、そのほうがいいのでこの政権の評価はまだ先送りしています。トルコの問題でもフランスが大きなカギを握ると思われます。
それからネットゲリラで
http://shadow-city.blogzine.jp/net/2007/09/cia_8847.html
「嫌韓厨はCIAの手羽先だった」という興味深い記事が出ています。一種の謎解きで、日朝交渉のための前工作ではないかと思ったりしています。
江田島氏が福田氏を江戸城を明け渡した勝海舟になぞらえていますが、なんと福田首相の尊敬する人物が勝海舟とは。
高橋和夫の国際政治ブログ
2014-03-30 09:40:18 イスラエル軍のシリア砲撃
2014年3月19日にイスラエル軍がシリア政府軍の拠点に砲撃を加えた。1973年の第四次中東戦争の停戦後から長年にわたって平穏を保ってきたゴラン高原が、シリア内戦の余波で不安定化している。これは、ゴラン高原で起こったイスラエル軍のパトロール隊に対する攻撃への報復であった。鉄条網沿いにいた老人に対して車両から降りて近づいたイスラエル軍の足元で仕掛けられていた爆弾が爆発して死傷者が出た事件であった。イスラエル側は、事件を起こしたのはレバノンのシーア派組織ヘズボッラーだと断定し、ヘズボッラーと関係の深いシリア政府軍を砲撃したわけだ。シリア軍がヘズボッラーを押さえるのを期待しているのだろうか。あるいはヘズボッラーへの直接の大規模な攻撃が、さらに大規模な反撃につながるのを懸念しているのだろうか。
イスラエル軍は占領地の各地に鉄条網を張り巡らし、その鉄条網の下にセンサーを設置している。人の接近をセンサーが感知して通報する仕掛けになっている。老人は、イスラエル軍のパトロール部隊をおびきよせるためのヘズボッラーのオトリだった可能性が高いと見られている。この攻撃は、それ以前のイスラエル軍によるヘズボッラーの輸送部隊への攻撃の報復であろう。
内戦で混乱下にあるシリアから長距離ミサイルなどの兵器がヘズボッラーによってレバノンに持ち込まれるのを許さない。とイスラエルは明言しており、既に数回の空爆をシリア国内で活動するヘズボッラーに対して行っている。いずれも長距離ミサイルなどの輸送を阻止するためであった。
イスラエルは、シリア内戦に関しては積極的には介入しない姿勢を維持してきた。というのはアサド政権が倒れると、イスラエルに対して強硬なアルカーイダ系の組織がシリアで自由に活動できるようになるのではと懸念しているからである。シリアは、父親アサド大統領の時代から今日にいたるまで、慎重にイスラエルとの大規模な軍事衝突を避けてきた。敵だが信頼できるアサド政権の存続がイスラエルの国益であるとの議論は根強い。
しかし、同時に反アサド側の自由シリア軍の負傷者がイスラエルで治療を受けるような事例も出ている。今回の一連のイスラエルとの報復合戦を戦ったヘズボッラーも、アサド政権の支援のためにレバノンからシリアに入った。このヘズボッラーは、シリア軍の管理下にはなく、独自の動きを強めている。シリアの内戦が多くの非国家主体に活動の場を与え、それを誰も管理できない状況が発生している。
シリアの混乱が非国家主体を自由に活動させ、それがイスラエルをシリアの内戦に引きずり込む可能性が出てきている。
(3月22日、記)
畑中美樹氏の主宰するオンライン・ニュースレター『中東・エネルギー・フォーラム』に2014年3月28日(金)に掲載された文章です。