国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

文明の衝突の最前線は国境線ではなく、上海・北京等の中国の大都市やトルコ西部などの国家内部に存在する

2007年06月06日 | 中国
●トヨタ自動車、中国での砂漠化防止緑化プロジェクト 第3期目の調印式を実施  2007/05/25


 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、中国科学院中日科技与経済交流協会、河北省林業局、NPO地球緑化センターと共同で、中国河北省豊寧満族自治県での砂漠化防止緑化プロジェクト、日中「21世紀中国首都圏環境緑化モデル拠点」共同事業の第3期活動の調印式を、5月25日、北京にて行った。

 同事業は、中国の首都圏近くまで拡大する砂漠化の防止に向け、2001年4月より緑化活動を行ってきたもので、第1期、第2期の計6年間でNPO地球緑化センターの協力を得ながら、約2,500ヘクタールの土地に植林を実施した。また、砂漠から緑地に回復する過程のデータ収集や、薬草・果樹の栽培等を通じた地域住民の生活と環境保護の両立への取り組みも行ってきた。トヨタはこれまでに社会貢献活動の一環として、3億円の資金提供をするなどの支援を行ってきた。

 第3期活動は、植林活動を継続する一方、これまでの活動で蓄積したノウハウを有効活用し、緑化活動の定着化や、将来的に他地域に展開できる体制作りに重点をおく。具体的には、緑化技術者の育成、緑化技術の情報発信等の拠点となる「21世紀中国首都圏環境緑化交流センター」を建設し、中国での緑化活動の更なる拡大の基盤整備を行う。トヨタは第3期活動に対し、1億5千万円の資金を提供する。
 また、5月26日には、河北省豊寧満族自治県の同センター建設予定地で、定礎式を行う予定である。

<中略>

河北省豊寧満族自治県は、北京市の北方約180kmの地点で、近年、北京を襲う砂嵐の発生源のひとつであり、北京・天津の水源地。
http://www.toyota.co.jp/jp/news/07/May/nt07_0508.html
http://www.nikkeibp.co.jp/news/flash/535153.html





●中国人と日本人の素養には30年の隔たりがある  HEAVEN 2006-12-23

・まるで何かに駆り立てられるように働く日本人
・サラリーマンのプロ意識
・仕事に追われて夢をみる時間がない
・秩序を重んじる日本人
・治安のよい街
・整然とした渋滞
・深い危機意識
・車社会と住宅事情
・街の清潔さ
・何ごとも控えめで礼儀正しく
http://chiquita.blog17.fc2.com/blog-entry-2196.html
http://chiquita.blog17.fc2.com/blog-entry-2197.html



●(環球時報論評)経済だけではなく文化格差にも目を向けなさい

現在中国の核心目標はGDP次元で世界強国に追いつこうということだ。最近2年間、中国はフランス、イギリスに追い付き、来年にはドイツに追いつく勢いだ。遠からず中国のGDPは世界第2位の日本にも追いつくだろう。その時がくれば、全中国人は嬉しさのあまり踊りだすだろう。

中国人が過去100年の歴史の中で、一番屈辱的に思うのは歴史的にも文化的にも中国よりいつも格下だった日本に比べて現代化が立ち後れたことだ。このように自尊人を傷つけられる事を直すため、中国が頑張っている時、最近2つの国家イメージ関連の調査が中国人たちを落ち込ませた。一つは、イギリスの有名観光サイトがヨーロッパのホテル従業員たちを対象に実施したアンケート調査。回答者は親切で優秀なイメージの観光客に日本人をあげたのに比べ、中国観光客たちに対しては「うるさくて無秩序だ」と酷評した。

タイムズ紙は27ヶ国3万人に12の主要なアジアの国々を評価するアンケート調査を実施したが、その結果、日本の国家イメージが最高だったし、中国の国家イメージは5位で日本に比べて12%も好感度が低かった。このような調査結果に対して中国人たちは疑問を消すことができない。日本の大東亜侵略戦争、日本政治家たちの続く靖国神社参拜、日本右翼たちの歴史歪曲など…このような国のイメージが国際的にこんなに良いことがあるのか、といぶかしがるのももっともだ。

しかし、イギリスとアメリカの著名なメディアの調査結果は、一方で一理があって中国人たちが深思熟考する問題を提示している。最近、何年間か中国が物質を基礎にしたGDP次元 で日本に追いつこうと努力している時、中国と日本の間には必ず検討しなければならない 格差が別に存在していた。すなわち文化的な格差だ。

まず中国人たちの認めるべき点は「時間観念」だ。集まりがある時、大部分の日本人たち は5分前に到着して、会議場で大きな声で騷ぐ人は一人もいない。他人とぶつかるとか、甚 だしくは自分が踏まれても、誰の責任も追求しないで腰を曲げてしきりに「申し訳ありま せん」と謝る。道を渡る時も日本人たちは赤色信号が緑信号に変わるまで厳格に規則を守 っている。そして交通信号が設置されていない路地でも、中国のように歩行者が自動車が 先に過ぎ去るのを待つのではなく、自動車が止まって歩行者が先に渡るように譲歩してくれる。
(中略)
日本を訪問した経験のある中国人たちは、大部分の中国人より一次元高い日本人たちの教養と文化を誉める。正しくこのようないくつかの点が、中国人たちが世界各国と関係を結 ぶ時、必ず直さなければならない問題だ。このような点から延ばして見れば、イギリス人 あるいはアメリカ人、ひいては世界すべての国の人々が中国人より日本人を高く評価する からといって、咎めることはできなくなった。

原文:環球時報
ソース:オンバオ(韓国語)環球時報 "日本の教養と文化を追い付こう"
http://www.onbao.com/dongbook/Article/2007/06/02/15210.html
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1180762482/1






●中国の掲示板: 上海人だからって威張るな 2007年03月02日

上海人だからって威張れることなんてないよ

下の内容は全ての上海人に対してって訳じゃないけどね
ストリートバスケットボールってゲームの中で、上海人と他の地方の人がけんかをしてることが多くて、一部の上海人は自国人を罵って、自分は日本にあこがれてて、日本最高、中国はゴミとか言ってるんだ。

上海人が排他的で、高飛車で、よそ者を見下してるって言うのはみんな聞いたことあると思うけど、これは上海の経済、そして歴史に原因があるんだよね、上海が中国一の経済都市だっていうのは、異論はないけど、でもどうしてそうなったか知ってる?

簡単に説明するよ。ポイントは三つ、まず、外国の侵略者が通商の窓口として上海を選んで、租界を作ったってこと、だから上海は中国の中の独立国みたいなもので、他の省が侵略されてても、上海では建設が進んでたり、外国人が立ち去るときにはいろんな機械設備を残していったから、上海には他の地方にはない基礎がもともとあったってこと、次に上海は地理的位置が抜群で、長江デルタ地帯の河口にあって、しかも両隣には江蘇と浙江という裕福な省があって、海陸の交通が便利だってこと。三つ目に、政府の政策が挙げられるかな、建国からこれまで、上海は特に重視されてきて、侵略者が残していった基礎の上に更に開放の思想を加えて、政府はどんどん上海を発展させたから、上海の恵まれた条件とその他の省の遭遇とは明白な違いがあって、国があんたの経済を発展させただけであんたら自身の功労でもなんでもないんだよね、しかも上海で会社を経営してるのはたいていあんたらが言う外地人と外国人で、上海人が経営してる会社なんてほとんどないから、よく言ってホワイトカラーってのがせいぜいのところで、はっきりいうと使われてる身分に過ぎないから、あんたが威張ってるのは滑稽だよ

上海人の民度には二つの相反する要素があって、積極的に上を目指すかと思えば、堕落し放題の部分もあって、前者には上海人特有の高い民度がみられ、買い物をするときとかにちゃんと並んだり、ゴミのポイ捨てとかもしないんだけど、でも上海人が日本を崇拝してるのには本当にみてられないよ、日本人なんてどこがいいんだろうね、確かにテクノロジーとかは進んでるけど、そのほかは???日本の女は男の奴隷なのになにを崇拝してんの?日本の武士道なんてなにを崇拝したいの??(武士道ってのはつまり殺戮道ってこと。ひょっとして日本の文化?和服だって、中国から伝わったものを変形させただけだし、文字だって、中国から伝わったものを変形させただけで、唯一ほめられるのは日本人の団結力だけど、これだってやつらの島国の危機意識と歴史がそうさせただけで、こっちはおおらかで、開放的で、広い心をもった大陸民族で、やつらにはとてもまねできないんだよね。あんたらが日本を崇拝して祖国を馬鹿にするのは同胞と外国人から見て恥知らずもいいところだよ。
http://chinabbs.seesaa.net/article/35050223.html






●中国の掲示板: 日本人の民度は中国人を大きく上回っている?  2007年02月02日

「【討論】日本人の民度は中国人を大きく上回っている?

 《新京報》によると、先日行われた『2008年北京レストラン改造論壇』で、北京オリンピック組織委員会運動サービス部の副部長を務める向萍が『オリンピック開催中は飲食店やその他のサービスで使い捨ての食器などを使うべきではない』との意見を提出した。

 政府などがレストランで使い捨ての食器などを使わないように意見を出すのは、もとよりこれが初めてではない。飲食業界に使い捨ての食器などを止めさせる方法はひとつだけではないと私は考える。実のところ、全国の人民にこの運動を推し進めさせれば、人口に比べて圧倒的に少ないレストランよりも効果があるはずで、長期にわたって影響をもたらすことができる。目を民衆全体に向け、環境保護の考えを宣伝し普及させ、環境保護運動を呼びかけ、環境にやさしい、健全な飲食産業という大きな目標を実現させよう。

 目下のところ比較的推進しやすい方法は、政府、メディア及び民間の組織が手を結び、レストランで食事をするときは自分の箸を持参するよう市民に呼びかけることだ。このやり方に関しては、日本国民のやり方を参考にするといい。

 先日、私は日本から来た人たちの世話をした。昼にレストランで食事をするときに、この8人の日本の友人たちがまずしたことは、バッグを開け、中から長方形の小さな箱を取り出したことだった。初めて見たときには、なにをしているのかわからなかったが、思いがけないことに、箱の中に入っていたのは竹や鉄製の箸だった。日本では環境保護の意識が深く浸透していて、箸を持参することさえ日本人の暮らしの一部分となっていることに感嘆するしかなかった。

 次のようなデータを見た覚えがある、『我が国で毎年すてられる使い捨ての箸は450億ペア以上に上り、これだけの箸を作るのに必要な樹木の数は2500万株』だと。森林面積が65%にも達する日本という国に比較して、我が国は日本よりもさらに強く箸の持参を推し進める必要がある。小さな箸を持参することは、大きな負担とはならず、バッグに入れておくだけで、非常に手軽であるが、これが全国人民の習慣となれば、生態環境の保護と改善にもたらす影響は計りしれない。

 蘇竜江(北京 教師)」

「他人の長所と自分の短所を比べてなんの役に立つんだよ?教師だって?犬が屁をこくって。タイトルを見ただけで教師として不合格だって一目瞭然。」

「こんなスレッドに賛成する奴にこそ悲しくなるな。」

「いい習慣じゃん!いいところを受け入れなきゃね!」

「距離を認めて、追いつくように努力するのが当然だよ。
周りで仕事してる中国人、日本人の差はすごく大きいよ、現場でなにか問題が起きたときに、日本の工業高校卒の人は新人でも大体の断面図を描けるけど、中国の大卒はそれすら描けないんだよね。反省して自分から努力しないとね、いつまでも他人を罵ってないですっきりしたつもりになってないでさ、愛国ってそんなことなのかな。」
http://chinabbs.seesaa.net/article/32665946.html





●中国の掲示板: 台湾人がうらやましい  2007年03月22日
http://chinabbs.seesaa.net/article/36573840.html



●中国の掲示板: 外国で漢人の恥になるようなことは止めよう  2007年01月28日
http://chinabbs.seesaa.net/article/32279890.html



●中国の掲示板: 上海語ができなくて辛い  2007年02月27日
http://chinabbs.seesaa.net/article/34796721.html



●トルコはEUか第三世界かの選択を迫られている - トルコ・ババカン経済相 - Turkish Daily News Jun 06, 2007
http://www.turkishdailynews.com.tr/article.php?enewsid=75080






【私のコメント】
河北省豊寧満族自治県でトヨタ自動車が砂漠化防止緑化プロジェクトを推進している。中国の満州族自治県は他の少数民族自治県と異なり1985年以降に集中して設置されており、少数民族の比率が圧倒的に高いという特徴があることは以前に触れたとおりだ。その他、内モンゴル自治区東部の蒙古族居住地域でも緑化計画が実行されている

日本が漢族居住地域を避けて蒙古族・満州族の居住地域で緑化を推進しているのは、満州国の歴史に由来する日本人と蒙古族・満州族の友好関係が一因であろう。しかし、それ以外に「森林を伐採し草原を開拓してひたすら農地に変えてゆき、膨大な人口をどんどん増加させる」という漢民族文明の遺伝子に組み込まれた自然破壊性を回避することが目的ではないかと想像する。

単純に言えば、万里の長城以北の地域で湿潤地域は満州族が、乾燥地域は蒙古族が先住民族として生活してきた。北京市の気候は「ケッペンの分類」によれば乾燥地域ではなく湿潤地域であり、本来は豊かな森林が存在して然るべき地域である。北京市郊外まで砂漠化が拡がっているのは気候の問題ではなく、内モンゴルの草原地域での草原の農地化や過剰放牧によって草原が破壊されて砂丘が形成され移動し始めたこと、北京市周囲の森林の多くが漢民族等により伐採されたことが原因であろうと想像する。つまり、中国の砂漠化問題は天災ではなく人災なのだ。

上記のブログ「中国の掲示板」の記事によれば、北京の一教師が日本人の民度の高さを賞賛している。また、上海人は民度が高く、一部上海人は自国人を罵って、自分は日本にあこがれていて、日本最高、中国はゴミと言っているという。北京や上海などの大都市で文化的な生活を享受するには、日本人と同様の規律の高さを持つことが重要であることは言うまでもない。人々が交通信号を守り、ゴミのポイ捨てを行わず、公共物(鉄道の備品など)を盗まないならば、都市の生活はより快適で効率的になるだろう。上海などの都市住民は農村出身で都市に暮らす出稼ぎの人々の「民度の低さ」を嘆き、日本にあこがれているのだ。これは日本文明と中国文明の衝突に他ならない。

北京市及びその近郊については、漢民族の農民vs北京市民+満州族+蒙古族という対立の図式が形成され始めている様に思われる。北京市民は自然を破壊する漢民族の文明を拒否して、自然と共に生活する遊牧民族・ツングース系民族・日本民族の文明を選択し始めているのだ。ここにも文明の衝突が存在する。

北京市南方の河北省から河南省にかけての地域は降水量が北京市よりやや少なく乾燥気候(草原気候)である。この地域を流れる黄河も上流での取水等により干上がっている事が多く、現在は農業用水の大部分を地下水に依存している。しかし、その影響で地下水の水位は年々低下しており、将来的には地下水枯渇や表土の塩分増加により農耕が困難になる事態も予想される。一方で北京市北方の満州族自治区での緑化により森林が維持されるならば、それ北京・天津両都市をはオアシスとして維持するものになろう。その場合、北アフリカのサハラ砂漠から中央アジアを経てモンゴルのゴビ砂漠に至る農耕不可能地帯が河北省南部や山東省の黄海沿岸まで到達し、その北側の文明世界と南側の人口過剰な途上国世界を分断する自然の境界地帯になると想像される。このような幅広い不毛地帯の存在は、南から北への経済難民の流入を効果的に抑制できる点で北側の先進世界にとって非常に有益であろう。更に、日本やロシアなどへの経済難民抑制のためにどうしても必要になる汚れ仕事(例えば経済難民に対する処刑などの厳罰)を北京・天津や上海などの大都市住民に肩代わりさせることで、日本やロシアはやや身勝手だが国際的非難を回避することも可能になると思われる。

先月のフランス大統領選挙ではトルコのEU加盟問題が取り上げられた。勝利したサルコジ候補は「カッパドキア人・アナトリア人は欧州人ではない」と主張し、敗北したロワイヤル候補は「トルコに存在する世俗主義者を重視すべきだし、トルコのような大国をEUが拒否することは危険だ」と主張した。両候補は一見対立しているようにも見えるが、実際には対立を演出しているだけであり、トルコ西部のイスタンブールやイズミルに居住する欧州的容貌を持ち世俗主義的な人々だけがEUに加盟可能であるとのメッセージを二人共同でトルコに送ったのだと私は想像する。つまり、欧州先進世界とイスラム世界の文明の目に見えない境界線はトルコ国内のアナトリア半島西部に存在するのだ。私はこの境界線が近日中に目に見えるものに変わると想像している。これは北京市南方(燕雲十六州時代の宋と遼の国境とほぼ一致する)の文明の境界線に対応し東西の相似形を形成するものになるだろう。

漢民族文明地域の中で孤立した先進国文明都市である上海に対応する地域が西ユーラシアに存在するかどうかについては私はわからない。ただ、アフリカについて言えば、南アフリカの都市部に住む黒人中産階級がブラックアフリカにおける上海的存在となって、欧州などの先進国世界の支援を受けながらブラックアフリカを管理していくという可能性は考えられるだろう。2010年のワールドカップは南アフリカでの開催が予定されているが治安やインフラなどの問題が指摘されており、南アフリカ国内での文明の境界線を可視化させるきっかけとしてシナリオが準備されているのかもしれない。
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1 コメント

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Unknown (Aletheiajp)
2007-06-08 03:37:45
>トルコ西部のイスタンブールやイズミルに居住する欧州的容貌を持ち世俗主義的な人々だけがEUに加盟可能であるとのメッセージを二人共同でトルコに送ったのだと私は想像する。

→全く同感である。
クルド人独立運動支援、アルメニア虐殺非難決議もその路線上にあるのでしょうか?
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