マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

ドビュッシーの小さな黒人

2021-10-09 23:37:08 | ラ・プロムナード・ミュジカル
ドビュッシーの「小さな黒人」は、1909年にルデュック社のテオドール・ラック編「ピアノ初級教程」のために作曲された子供向きのかわいらしい感じの小品です。
1分40秒ほどの曲。
ドビュッシーの愛娘シュシュのための組曲「子供の領分」の終曲「ゴリーウォークのケークウォーク」の続編ともいえる曲です。
ケークウォークとは、黒人特有のダンス・ステップのことです。

ドビュッシーのバラードと舞曲

2021-10-09 00:48:25 | ラ・プロムナード・ミュジカル
10日のプロムナード・コンサートで演奏する曲目についてです。
まず、ドビュッシー(1862~1918)のバラードですが、ドビュッシーの作品の中で「バラード」という名のついた曲は1曲、この曲だけです。
1890年ごろの作品と言われていますが、実際にはそれ以前から手掛けていたと思われています。
1890年ごろの作品はいくつかありますが、他の作品同様に、短いフレーズに様々な和声付けをしたりリズムを使い分けたり伴奏形を変えたりして、いわゆる実験的なとでも言える曲作りをしています。
この頃はまだ印象派と言える音使いをしていないので、演奏する立場としては、比較的音が覚えやすい…と言えるでしょう。

同じく1890年の作曲で1891年に出版された「舞曲」は、初版では「スティリー風タランテラ」と題されましたが、別の出版社から再版されるときに「舞曲」とされました。
スティリーとは、オーストリア南東部の州の名前で、なぜ当初「スティリー風」と呼んだかはわかっていません。
6/8拍子と3/4拍子が混合したおもしろいリズムが特徴です。
ラヴェルがこの曲を好んだらしく、1823年に管弦楽用に編曲しています。

ピアニストの神谷郁代さんが亡くなられた

2021-10-09 00:03:20 | ニュース
ネットニュースで、神谷郁代さんが亡くなったことを知りました。

私がまだ出雲にいたとき、神谷さんが出雲市民会館でのコンサートのためにいらっしゃって、当時、私が市民会館のピアノの管理のために日ごろから弾くというお手伝いをしていたので、リハーサルの時にお話しする機会があり、それ以来、近くにいらっしゃったときはできるだけコンサートに出かけ、年賀状のやり取りをし、親しく…というほどではないものの、交流を持っていました。
病気で演奏ができなくなったとのことで、4年前、過去の演奏音源を用いて講座をされたので出かけましたが、とても感動し、何とか続けたいとおっしゃっていたので心待ちにしていましたが、その後お話がなく、どうされたのかなぁ…と。
とてもいい演奏をされるピアニストだったので、生の演奏が聴けなくなったのはとても残念でしたが、せめて講座は…というのもかなわぬことになり、ホントに残念。
以前にいただいたレコードなども持っているので、思い返して聴いてみたい…。
ご冥福をお祈りします。