私がまだ小さかった頃不思議に思ったこと。
「あれはいったい何だろう?」
それは、父が好んで舐めていたオレンジ色の奇妙な瓶。
実はわたしは物心つく前に父母が離婚したために、小さな頃から祖父母宅で育ててもらっておりました。
その後父が再婚し妹たちが生まれてからは、月に一度くらいの感じ週末父の家で過ごすこともしばしば。
その際、晩酌に父が日本酒とともに大事そうに抱えて舐めていたのが件の瓶。
一度興味を持ったので尋ねてみたら一口舐めさせられ、なんとも言えない感じになったのはよく覚えています。
それがいわゆる粒ウニの瓶詰であったのですよ。
さて、祖父もお酒は好きな方で良く晩酌をしてはいたのですが、
好んで飲んでいたのは、日本酒ではなく、ビールやウイスキー。
明治生まれなのにハイカラさんですよね?
(いあ、明治生まれだからこそそうなのかも?)
ですので、酒のあてらしきものといえば、トマトや漬物、あってもお刺身程度でした。
ですが、父は日本酒、特に燗酒が好きで、そのさい徳利の横にはいつもこのオレンジ色の憎い奴。
でも子供の舌にはお酒はもちろんあのウニの味もおいしいとは思えない。
くわえて、ド派手な色となんとも言えない形状をしていたため、
「なんであんなものを嬉しそうに舐めるのや?」
と不思議でたまらなかっったのです。
ですがそれからほぼ半世紀経過…
父の遺品の中から何本かの日本酒が出てきたことを発端に、私も本格的に日本酒きに。
さて、そういう風に舌が変わると当然好みも変わってくる。
子供の頃全然理解できなかったあの味が…

今は最高に素晴らしく!
ほんと、熱燗と粒ウニの組み合わせって至高の組み合わせじゃない?
真面目にそう思えるほどにもう最高!
だから、これ以外の何もいらないし、あって欲しくもない。
「ああ、今ならあの時のお父ちゃんの気持ちがよく理解できるな~♪」
そんな風に考えながら、舐めつつ、ちびちび飲んでいると、
やがて目の前にいつかの光景が…
きつく西日が射す文化住宅の二階。
ビニール製のテーブルクロスの上に置かれたとっくりと粒ウニ。
その横では新しい母がハンバーグを焼いてくれており、
小さな妹は、オムツを履いて着ぶくれしたまま兄ちゃんに遊んでもらっている。
この後ご飯を食べたら向かいの銭湯へ行き、
それからスペクトルマンとデビルマンを見るんや~。
ほんで、明日は横の空き地の土管に潜って遊ぼう!
そんなことが本当に楽しくて仕方がなかったんやなと思い出すと、
とたんになんとも言えず、思わず紙切れをくしゃくしゃに丸めた様な気分に。
ただ単に、美味いだけではなくこういう風に感情をゆすぶってくるから…
大好きだけども、たまにしか粒ウニでは飲まないのです。
(=^^=)ゞ」
「あれはいったい何だろう?」
それは、父が好んで舐めていたオレンジ色の奇妙な瓶。
実はわたしは物心つく前に父母が離婚したために、小さな頃から祖父母宅で育ててもらっておりました。
その後父が再婚し妹たちが生まれてからは、月に一度くらいの感じ週末父の家で過ごすこともしばしば。
その際、晩酌に父が日本酒とともに大事そうに抱えて舐めていたのが件の瓶。
一度興味を持ったので尋ねてみたら一口舐めさせられ、なんとも言えない感じになったのはよく覚えています。
それがいわゆる粒ウニの瓶詰であったのですよ。
さて、祖父もお酒は好きな方で良く晩酌をしてはいたのですが、
好んで飲んでいたのは、日本酒ではなく、ビールやウイスキー。
明治生まれなのにハイカラさんですよね?
(いあ、明治生まれだからこそそうなのかも?)
ですので、酒のあてらしきものといえば、トマトや漬物、あってもお刺身程度でした。
ですが、父は日本酒、特に燗酒が好きで、そのさい徳利の横にはいつもこのオレンジ色の憎い奴。
でも子供の舌にはお酒はもちろんあのウニの味もおいしいとは思えない。
くわえて、ド派手な色となんとも言えない形状をしていたため、
「なんであんなものを嬉しそうに舐めるのや?」
と不思議でたまらなかっったのです。
ですがそれからほぼ半世紀経過…
父の遺品の中から何本かの日本酒が出てきたことを発端に、私も本格的に日本酒きに。
さて、そういう風に舌が変わると当然好みも変わってくる。
子供の頃全然理解できなかったあの味が…

今は最高に素晴らしく!
ほんと、熱燗と粒ウニの組み合わせって至高の組み合わせじゃない?
真面目にそう思えるほどにもう最高!
だから、これ以外の何もいらないし、あって欲しくもない。
「ああ、今ならあの時のお父ちゃんの気持ちがよく理解できるな~♪」
そんな風に考えながら、舐めつつ、ちびちび飲んでいると、
やがて目の前にいつかの光景が…
きつく西日が射す文化住宅の二階。
ビニール製のテーブルクロスの上に置かれたとっくりと粒ウニ。
その横では新しい母がハンバーグを焼いてくれており、
小さな妹は、オムツを履いて着ぶくれしたまま兄ちゃんに遊んでもらっている。
この後ご飯を食べたら向かいの銭湯へ行き、
それからスペクトルマンとデビルマンを見るんや~。
ほんで、明日は横の空き地の土管に潜って遊ぼう!
そんなことが本当に楽しくて仕方がなかったんやなと思い出すと、
とたんになんとも言えず、思わず紙切れをくしゃくしゃに丸めた様な気分に。
ただ単に、美味いだけではなくこういう風に感情をゆすぶってくるから…
大好きだけども、たまにしか粒ウニでは飲まないのです。
(=^^=)ゞ」
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