珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

イチジクは東京の味

2011年08月21日 | 日々のこと

             

今日、スーパーの果物コーナーに、私の大好きなイチジクが並んでいた

4個入り1パックが399円、例年に比べてかなり安いような気がする。

待ってましたとばかりに購入。

 

小学校に入る前、何年か東京に住んでいた、らしい。

その頃のことは殆ど憶えていなくて、写真や親の話から、ああそうだったんだと思うしかない。

でも、たった一つ、確かだと感じる記憶がある。

何かとてつもなく美味しいものを食べたという記憶だ。

ところが、そのとてつもなく美味しいものが果物のような気はするけれど、それが何かわからない。

だいたい自分でも説明できない。

味はおぼろげに蘇る気がするけれど、それを自分以外の人にわかってもらうのは到底無理だ。

中学生くらいの頃に、母に聞いてみた。

「東京に住んでいた頃、私が大好きだった果物って憶えてる?札幌にはないみたいなんだけど」

すると、母はしばらく考えて、

「東京で食べたけれど、札幌にはないものといったら・・・イチジクかな~」

と、あまりはっきりしなさそうに言った。

それが、ほんとうにイチジクだったとわかったのは、修学旅行で東京へ行ったとき。

自由時間に新橋の八百屋さんの店先で見つけて、買って食べたときだ。

ああ、そうそう、これこれ、美味しくて、懐かしくて、思い出の味だった

 

最近は、札幌でもイチジクはそう珍しいものではなくなった。

それでも、スーパーに並ぶのは年に何度かで、仕入れた分がなくなったらそれで終わりという感じだ。

だから、見たらほぼ必ず買うけれど、茨城出身の夫は味にうるさい。

どれを食べても、「こんなもんじゃない」そうだ。

木に生ったまま完熟した実を、おやつに食べていた人にとっては、そうだろう。

その味を知らない私にとっては、それでも十分美味しい。

二人で2個ずつ、あっという間に完食。

夫にとっては子供の頃を思い出す味。

私にとっては、「東京の味」とでもいうのかしらね